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第 II 部 世界経済の展望

第2章 国際石油市場の動向と世界経済への影響

まとめ

 国際原油市場における原油価格の高騰は、アメリカ及び中国の消費増、及び供給能力が消費増に対して十分でないという実需面での構造的問題、並びに原油が国際的な投機資金の投資対象となっているといった要因によって起こっている。これらの状況は当面の間継続するものと見込まれ、原油価格は高止まりが続くと予想されるものの、世界経済に与える影響は当面は限定的と見込まれている。
 なお、長期的には代替エネルギーの開発が進むことで今後、各国の原油への依存度が低くなり、エネルギー価格は安定した水準で推移することが望ましい。現在ではまだコスト高から必ずしも実用化には至っていないものの、将来的には石油よりも安価なコストで利用することが可能なエネルギーも多数存在しており、今後の開発動向が注目されるところである。
 いずれにせよ、原油価格の動向及びそれが世界経済に与える影響については注視していく必要があるだろう。


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