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4 韓国     Republic of Korea

<2002年>

韓国2002 韓国経済のこれまで

<2003年の経済>
 2003年の経済成長率は、3%程度となる見込みである(政府見通し3%台半ば、民間機関25社の平均2.9%(2003年10月時点))。民間機関の見通しは、半年前(2003年4月時点4.7%)に比べて下方修正されている。2002年の景気拡大の後、2003年に入ると民間消費や機械設備投資が減少したことなどから、実質GDP成長率は1〜3月期に1.4%減(前期比年率)、4〜6月期も2.8%減と2期連続でマイナス成長となり、景気は後退した。年後半についても、輸出が堅調に推移しているなど明るい材料もあるが、消費者マインドは通貨危機以来の悪化を示していることなどから、年全体の成長率は大幅に鈍化すると見込まれる。

<2004年の経済見通し>
 2004年には回復が進み、5%前後の成長が見込まれる(政府見通し5%、民間機関25社の平均5.2%(2003年10月時点))。
 IT関連製品を中心とするアメリカや中国向けの輸出の堅調な増加が成長に寄与し、やがて消費や投資を押し上げるものと予測される。しかし、労使関係が再び悪化すれば生産や消費等に悪影響を及ぼす可能性もあることや、地政学的リスクの存在など下方リスクも存在しているため留意が必要である。

韓国の主要経済指標

<財政金融政策の動向>
 財政については、2002年はGDP比3.7%の黒字となった。2003年の景気後退を受け、景気不振で困難を経験する階層に対する支援と景気活性化に重点を置き、7月に補正予算が編成された。その総額は約4兆4,775億ウォン(GDP比約0.7%)で主に建設投資(約1兆5,000億ウォン)、庶民・中産層支援(約7,000億ウォン)、輸出・中小企業支援(約6,000億ウォン)などに振り向けられるが、2003年内に執行可能な事業での編成となっている。今回の補正予算は98年補正予算の約3兆3,000億ウォン、2001年の約1兆ウォンを超える大規模なものである。
 また、政府は7月に、エアコン・テレビ・乗用車等の耐久消費財につき0.2%〜5%消費税の税率を引き下げたほか、所得税減税(勤労所得税の控除率を45%から50%へ引上げ)や企業の設備投資減税(企業が設備を購入した場合、投資額に応じて法人税を減免する臨時投資税額控除率を2003年7月1日から12月31日までに限り現行よりも5ポイント高い15%とする)を実施している。
 金融政策についても、景気対策の一環として、韓国銀行は5月と7月にコールレートの誘導水準をそれぞれ0.25%ポイントずつ引き下げた。その結果、コールレートの誘導水準は3.75%となっている。
 2003年のインフレターゲットは2002年と同じくコアCPI(CPI から変動の大きい食料品及びエネルギーを除いたもの)で3.0±1%と設定されている。2004年以降は2.5%〜3.5%に設定されている。


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