付注 第I-1-15表における推計式の前提モデルについて
推計にあたっては、実質GDP(Y)は、外国資本(KF)、国内資本(KD)、労働力/人口(L)の3つの生産要素により生み出されるとする生産関数
を仮定した(Aは技術進歩)。1人当たりの実質GDP、外国資本装備率、国内資本装備率をそれぞれ、
とおくと、
となり、これを対数微分することによって推計式
を得る。
なお、推計の結果、外国資本の資本装備率増加率の係数が国内資本のものよりも小さくなっているが、これは、
外国資本の限界生産性
国内資本の限界生産性
であるから、外国資本と国内資本の限界生産性の比は、
と表される。90年から95年の推計期間については、α=0.07、β=0.33、外国資本と国内資本の比は概ね1:9であることから、
となり、外国資本の限界生産性は国内資本の約1.9倍であることになる。一方、95年から2000年については約1.1倍と、限界生産性の格差は縮小している。