第2章 2023年の地域別にみた経済の動向
2023年に入り、感染症の新規感染者数は減少傾向が顕著となり、5月には感染症法上の位置付けが5類へと変更され、経済が自律的に循環する環境が整った。消費面では、こうしたコロナ禍からの経済社会活動正常化の動きを背景に、各地域で人流が回復し、対人サービス業の需要回復が進んできた。
また、生産面では、国内外での経済活動正常化の動きと、半導体の部品供給制約の緩和も進み、輸送機械(自動車)を中心に持ち直しの兆しがみえている。
一方で、2023年に入ってからも、輸入物価の上昇を起点とした食料品・電気料金の値上げや原材料・燃料価格の高止まりなどが継続しており、各地域の家計・企業の経済活動へ影響を与えた。
本章では、まず景気ウォッチャー調査を通じて2023年の景況感の推移を概観する。次に各地域の消費及び観光、生産の動向をみていくこととする。