第1部 公共投資依存からの脱却と雇用の創出

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バブル崩壊以降、公共投資は景気浮揚のための政策手段として中心的な役割を担ってきた。1998年以降においても公共投資中心の景気対策が実施され、一時的には需要が持ち直したものの、各地域の経済は自律的な回復にはいたらないまま、2001年前半には輸出の減少などにより悪化に転じた。その結果、中央政府と地方政府の財政赤字は拡大し、公債残高も累増した。

第1部では、地域経済の公共投資依存からの脱却を企図して公共投資が縮減されることの地域経済への影響と、その影響を緩和する雇用の創出を検討する。特に、地域における公共投資と地方財政の現状、公共投資関連の就業者と事業者の分布を把握する。続いて、地域の厳しい雇用情勢とその背景、長期的な雇用構造の変化と地域の開廃業の実態を分析する。まず、第1章で公共投資縮減の地域経済への影響を考察し、続く第2章では、地域における雇用構造の変化と雇用の創出を展望する。

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