第1部 第1章 第1節 地方圏で高まった公共投資への依存[第1節の要約]

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1.高水準の続いた公共投資

公共投資は1980年代後半に拡大を続け、90年代にも社会資本整備と景気対策の両方の要因により高水準が続いた。特に景気対策を目的としたものは、地方圏で多く実施され、公共投資への依存度が高まった。また、公共投資の分野別配分は硬直的となっている。

2. 低下した公共投資の生産力効果

公共投資は、短期的には地方圏を中心に需要を創出し、地域間の所得格差を縮小させたとみられる。ところが、産業基盤投資が重点的に実施された地域で工場立地件数のシェアが減少するなど、公共投資の生産力効果の低下がみられる。地域経済の公共投資依存度の高まりと相まって、公共投資の見直しが必要な状況となっている。

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