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月例経済報告

―景気は、依然厳しい状況にあるが、底入れに向けた動きがみられる。―

平成14年4月10日

内閣府



 

先月からの主要変更点


月例経済報告

平成14年4月

総論

(我が国経済の基調判断)

景気は、依然厳しい状況にあるが、底入れに向けた動きがみられる。

 先行きについては、厳しい雇用・所得環境などが、今後の民間需要を下押しする懸念がある一方、対外経済環境の改善や在庫調整の進展が、今後の景気を下支えすることが期待される。

(政策の基本的態度)

 政府は、構造改革を断行する一方で、デフレスパイラルに陥ることを回避するために細心の注意を払い、日本銀行と一致協力して、デフレ阻止に向けて強い決意で臨む。

 平成14年度予算の成立を受け、これと平成13年度補正予算を一体として切れ目なく実施していく。



各論

1.消費・投資などの需要動向     

個人消費は、横ばいとなっている。

 個人消費は、需要側と販売側の動向を総合してみると、横ばいとなっている。このところ一部の業種や支出項目において増加の動きがみられるものの、全体を下支えするような力強さを伴うものではない。この背景としては、所得面で弱い動きが続いていることに加えて消費者マインドも低水準にあることが考えられる。
 需要側の動向をみると、昨秋以降底固さがみられる。消費総合指数は3ヶ月前と比べ増加している。支出項目ごとの動向について家計調査をみると、実質消費支出は、自動車等購入や住宅リフォーム、授業料など比較的高額な支出項目や、暖冬の影響により光熱・水道が減少した。一方で、食料は前年横ばいとなり底固く推移している。
 販売側の動向をみると、全体的に弱い動きとなっている。小売業販売額とチェ-ンストア販売額は、弱い動きが続いている。家電販売金額は、パソコンが引き続き前年を大きく下回っていることなどから、前年を下回っている。旅行は、国内旅行は前年を上回っており、海外旅行は減少幅を縮小してきているものの引き続き前年を大幅に下回っている。百貨店販売額は、平成14年2月は、暖冬の影響で冬物衣料のクリアランスセ-ルが不振だったことなどにより前年を下回ったが、昨夏以降一進一退の動きを続けており、均してみれば下げ止まりの感がある。新車販売台数は、軽乗用車の新型車投入効果に一服感がみられることなどにより前年を下回っている。
 個人消費の動向を左右する家計収入の動きをみると、定期給与(所定内及び所定外給与の合計)は引き続き前年を下回っており、弱い動きが続いている。現金給与総額は引き続き前年を下回っている。
 消費者マインドは、大きく悪化した後も改善がみられず厳しい状態にある。


設備投資は、大幅に減少している。

 設備投資は、生産及び企業収益の減少等を背景に平成13年に入って以降減少が続いている。需要側統計である「法人企業統計季報」でみると、平成13年1-3月期以降減少が続き、10-12月期には減少幅を拡大している。また、機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は、平成13年に入って以降減少が続いている。なお、ソフトウェア投資は、増加基調を続けている。
 設備投資の今後の動向については、機械設備投資の先行指標である機械受注が平成13年1-3月期以降減少基調で推移し平成14年1-3月期も減少の見通しとなっていること、日銀短観の平成14年度設備投資計画において製造業、非製造業ともに減少が見込まれていることなどからみて、減少が続くものとみられる。
 
住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。  住宅建設は、平成13年に入り、貸家は増加したものの、これまで堅調であったマンションの着工が落ち着いてきたことに加え、公庫持家の着工が大きく水準を下げて推移したこと等から、年間を通じておおむね年率115~120万戸で推移した。この結果、平成13年の住宅建設は、前年比4.6%減の117.4万戸と平成10年以来3年ぶりに120万戸を下回る低い水準となった。
 この背景としては、雇用・所得環境が厳しいこと、不動産価格の長期的下落傾向により買い換えが困難となっていることなどから、消費者の住宅取得マインドが低下していることがあると考えられる。
 2月は、マンションの着工は増加したものの、持家、貸家、一戸建て分譲住宅が減少したため、前月比4.9%減の年率118.4万戸となった。先行きについてみると、住宅金融公庫融資の申し込み戸数が減少傾向にあることなど、住宅着工を減少させる要因が引き続きみられる。
公共投資は、総じて低調に推移している。  公共投資は、総じて低調に推移している。国の平成13年度第2次補正後予算を、施設費を加えた公共投資関連予算ベ-スでみると、「改革推進公共投資」特別措置もあり、ほぼ前年度並みを確保している。地方の投資的経費は、厳しい財政状況を反映して引き続き前年度を下回っている。
 このような状況を反映して、10-12月期の公共工事請負金額は11四半期連続で、大手50社受注額も4四半期連続で前年を下回った。7-9月期までは順次マイナス幅が縮小する傾向にあったが、10-12月期はいずれも再び拡大している。
 1-3月期の公共投資については、1月、2月の公共工事請負金額も前年を下回っており、地方の投資的経費の減少傾向が続いていることなどを踏まえると、引き続き前年を下回ると考えられる。
 なお、国の平成14年度当初予算においては、施設費を含む公共投資関係費について、前年度比10.7%減と規模を縮減しつつ、「予算編成の基本方針」の重点7分野に重点化している他、平成14年度地方財政計画においては、投資的経費のうち地方単独事業費について対前年度比10.0%減としつつ、国の歳出予算と歩を一にして歳出の徹底した見直しと重点的な配分を行うこととしている。
輸出は、下げ止まっている。輸入は、横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、やや増加している。  輸出は、世界的なIT関連の在庫調整の進展などによって半導体等電子部品を中心に電気機器が増加傾向にある。また、一般機械も下げ止まりつつあるなど、全体に下げ止まっている。アジア向け輸出は、電気機器、一般機械を中心に緩やかに増加している。アメリカ向け輸出は、一般機械や自動車が堅調に推移していることから、おおむね横ばいとなっている。EU向け輸出は、ヨ-ロッパの内需低迷を背景に減少が続いている。先行きについては、ヨ-ロッパでは景気が低迷しているものの、為替レ-トの円安傾向やアメリカでの景気回復の動きなど対外経済環境の改善が我が国輸出を下支えする要因になるとみられる。
輸入は、IT関連を中心とした国内の在庫調整の進展によって機械機器の輸入が横ばいとなったことなどから、全体として横ばいとなっている。地域別にみると、アジアからの輸入は横ばいとなっている。これは、機械機器の輸入が堅調に推移しているものの、これまで繊維製品や食料品を中心に増加に寄与していた中国からの輸入が横ばいとなったことなどによる。EUからの輸入は横ばいとなっている。アメリカからの輸入は、機械機器を中心に減少している。
国際収支をみると、貿易・サ-ビス収支の黒字は、やや増加している。輸出数量が下げ止まり、輸入数量が横ばいとなるなか、輸出金額の増加が輸入金額の増加を上回っていることが、黒字幅の拡大に寄与している。
2.企業活動と雇用情勢                         

生産は、下げ止まりつつある。

 鉱工業生産は、昨年初めから大幅に減少していたが、このところ減少幅が小さくなっている。輸出の下げ止まりや在庫調整の進展等を背景に、IT関連品目を中心に生産は下げ止まりつつある。
 ただし、設備投資の減少が続くとみられること等、懸念すべき点もあることには留意する必要がある。なお、製造工業生産予測調査によると3月、4月は増加が見込まれている。
 一方、第3次産業活動の動向をみると、おおむね横ばいで推移している。
 
企業収益は、製造業を中心に大幅に減少している。また、企業の業況判断は、厳しい状態が続いているが、大企業においては下げ止まりの兆しがみられる。倒産件数は、高い水準となっている。  企業収益は、「法人企業統計季報」によると、平成13年に入って以降、人件費の削減ペ-スが鈍化してきたこと、売上高の増収幅が縮小してきたこと等により、全体としては頭打ちとなっていたが、平成13年7-9月期以降は売上高も減収に転じ、電機機械などの製造業を中心に大幅な減益となった。また日銀短観でも、平成13年度下期について、製造業を中心に大幅な減益を見込んでいる。一方、平成14年度については増益を見込んでいる。
 企業の業況判断について、日銀短観をみると、厳しい状態が続いている。規模別でみると、中小企業において悪化が続いているものの、大企業においては下げ止まりの兆しがみられる。先行きについても、中小企業が引き続き悪化を見込む一方で、大企業では改善を見込んでいる。
 また、2月の倒産件数は、東京商工リサ-チ調べで1,674件になるなど、高い水準となっている。


雇用情勢は、依然として厳しい。完全失業率が高水準で推移し、求人や賃金も弱い動きが続いている。

 2月の完全失業率は、前月比同水準の5.3%となった。完全失業者については、非自発的な離職による者の増加幅が引き続き拡大している。
求人は、新規求人数が前月比で増加となったが、有効求人数は引き続き前月比減少、有効求人倍率も低下しており、弱い動きが続いている。製造業の残業時間については、生産が下げ止まりつつあることを反映し、1月前月比増加に転じた後、2月は若干減少となっている。企業の雇用過剰感は、製造業で低下したものの、依然高い水準にある。
 賃金の動きをみると、現金給与総額、定期給与は前年を下回っており、弱い動きが続いている。
3.物価と金融情勢                           

国内卸売物価は、下落幅が縮小している。消費者物価は、弱含んでいる。

 輸入物価は、このところ、契約通貨ベースでは下落しているものの、円ベースでは円安を背景に上昇している。国内卸売物価は、下落幅が縮小している。最近の動きをみると、食料用農畜水産物が下落しているものの、非鉄金属が上昇していることに加え、石油・石炭製品が上昇に転じたこと、在庫調整の進展などにより電気機器の値下がり幅が縮まっていることから、全体としては下落幅が縮小している。また、企業向けサ-ビス価格は、前年同月比で下落が続いている。
 消費者物価は、平成12年秋以降弱含んでいる。最近の動きをみると、一般サ-ビス(外食など)はやや上昇しているものの、耐久消費財の下落などにより一般商品は下落していることから、全体としては下落している。
 こうした動向を総合してみると、持続的な物価下落という意味において、緩やかなデフレにある。
金融情勢をみると、株式相場は、2月下旬から3月上旬にかけて大きく上昇した後、中下旬に下落した。長期金利は、3月は、やや低下した。  短期金利についてみると、オ-バ-ナイトレ-トは、3月は、日本銀行による金融緩和措置を反映して、0.001~0.012%で推移した。2、3ヶ月物は、年明け以降、やや上昇した後、3月は、決算期末要因の剥落などから、月末にかけてやや下落した。長期金利は、昨年8月中旬以降ほぼ横ばいで推移したが、1月にやや上昇した後、3月は、やや低下した。
 株式相場は、株式空売り規制の強化などを背景に、当面の下値不安が後退したとの市場の見方などもあり、2月下旬から3月上旬にかけて大きく上昇した後、中下旬に下落し、平成13年度末は、日経平均株価11,024円(東証株価指数では1,060ポイント)で取引を終えた。
 対米ドル円相場(インタ-バンク直物中心相場)は、11月中旬から1月にかけて、120円台から134円台まで下落した。3月は、株式相場の上昇等を背景に上旬に127円台まで上昇したが、中下旬は133円台まで下落した。対ユ-ロ円相場(インタ-バンク17時時点)は、11月中旬から1月上旬にかけて、107円台から118円台まで下落した。3月は、株式相場の上昇等を背景に上旬に112円台まで上昇したが、中下旬は116円台まで下落した。
 マネタリ-ベ-ス(月中平均残高)は、日本銀行の潤沢な資金供給などを背景に、大きく伸びを高めている(3月:前年同月比32.6%増)。M2+CD(月中平均残高)は、このところ、流動性預金の伸び率が上昇したことなどから、若干伸びを高めている(2月速報:前年同月比3.7%増)。民間金融機関の貸出(総貸出平残前年比)は、96年秋以来マイナスが続いており、企業の資金需要の低迷等を背景に、依然低調に推移している。貸出金利は、金融緩和等を背景に、昨年初来低下傾向で推移して来たが、このところ横ばい圏で推移している。なお、企業の格付等に応じた資金調達条件の格差が、このところ拡大している。日銀短観によると、資金繰り判断は、大企業、中堅企業、中小企業ともやや悪化しており、金融機関の貸出態度判断は、大企業を中心に悪化している。

4.海外経済 
    
アメリカの景気回復の動きが、製造業を中心とした世界主要経済の生産回復につながりつつある。

 世界経済をみると、アメリカの景気回復の動きが、製造業を中心とした生産の回復につながりつつある。
 アメリカの景気は回復の動きがみられる。個人消費は回復している。住宅建設は増加傾向にある。設備投資は大幅に減少しているが、非軍需資本財受注は増加に転じている。企業の景況感は改善が続いている。生産は回復しており、稼働率は上昇している。失業率は上昇したものの、雇用は持ち直している。物価は安定している。
 アジアをみると、製造業を中心に生産回復への動きがみられる。中国では、景気の拡大テンポは鈍化しているが、生産は持ち直している。韓国では、景気は回復している。台湾やシンガポールでは、生産は持ち直している。タイでは、内需に回復の動きがみられる。
 ヨーロッパをみると、①ユーロ圏では、景気は低迷しているものの生産は下げ止まりつつある。ドイツでは、景気は低迷しているものの生産は下げ止まりつつある。フランスでは、景気は減速しているものの生産に下げ止まりの兆しがみられる。②イギリスでは、景気は減速している。
 金融情勢をみると、ドルは、3月上旬に対円で減価したが、その後は増価基調で推移した。アメリカの株価は、アメリカの景気回復期待などから上昇基調で推移し、3月19日にはテロ事件後の最高値となったが、下旬にはやや弱含んだ。アメリカの長期金利は、3月上旬に株価上昇などから上昇し、その後はほぼ横ばいで推移している。
 国際商品市況をみると、原油価格は、3月15日のOPEC総会で減産継続が決定されたことや中東情勢の不透明感などから、大幅に上昇した。

【今月のトピック】アメリカ:景気指標は谷を示唆



注)
<個人消費>
 消費総合指数(需要側、内閣府試算値、後方3ヶ月移動平均)は、平成14年1月(速報値)季節調整済3ヶ月前比0.8%増の後、2月(速報値)は同0.6%増となった。
 消費総合指数の作成方法:総務省「家計調査」から、GDPの個人消費には含まれない「仕送り金」、「修繕費」や、振れが大きい高額消費である「自動車等購入」などを除外した後、世帯数を乗ずるなどしてマクロの消費ベ-スにする。これに、自動車、家賃、医療費について別途供給側の統計を用いて計算したものを加える。詳細は、ディスカッションペ-パ- (http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)を参照。
 家計調査の全世帯実質消費支出は、1月季節調整済前月比6.2%増の後、2月(速報値)は同3.6%減(前年同月比3.8%減)となった。
 家計調査の全世帯実質消費支出(除く自動車、住居、仕送り金等)は、2月(速報値)は季節調整済前月比3.2%減(前年同月比2.0%減)となった。
 経済産業省「商業販売統計」の小売業販売額は、2月(速報値)は季節調整済前月比0.8%減(前年同月比6.1%減)となった。また、百貨店販売額は、2月(速報値)は、前年同月比4.0%減(店舗調整後)(季節調整済前月比3.8%減(店舗調整前))となった。
 チェ-ンストア販売額(日本チェ-ンストア協会調べ)は、2月は、前年同月比4.8%減(店舗調整後)(季節調整済前月比3.5%減(店舗調整前))となった。
 家電販売額(日本電気大型店協会調べ)は、1月前年同月比13.8%減の後、2月は同14.8%減となった。
 大手旅行業者13社取扱金額の2月は、前年同月比で国内旅行が4.3%増、海外旅行が同28.4%減となった。
 乗用車(含軽)新車新規登録・届出台数は、2月前年同月比1.6%増の後、3月(速報値)は同2.6%減となった。
 厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、1月前年同月比4.0%減の後、2月(速報値)は0.6%減(事業所規模30人以上では同同水準)となり、うちきまって支給する給与は、2月(速報値)同0.6%減(事業所規模30人以上では同0.3%減)となった。実質賃金は、事業所規模5人以上では、1月前年同月比2.4%減の後、2月(速報値)は同1.2%増(事業所規模30人以上では同1.9%増)となった。
 内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数(季節調整済)は、9月前期差4.0ポイント低下(悪化)の後、12月同横ばいとなった。

<設備投資>
 平成13年10-12月期の設備投資を財務省「法人企業統計季報」(全規模全産業)でみると、季節調整済前期比で6.3%減(前年同期比14.5%減)となっており、うち製造業では同7.0%減(同11.5%減)、非製造業では同6.0%減(同15.8%減)となっている。
 経済産業省「経済産業統計」により資本財出荷(除く輸送機械)をみると、季節調整済前月比で1月は5.1%減(前年同月比19.9%減)の後、2月は同1.6%減(同22.5%減)となっている。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査)により設備投資の動向(ソフトウェアを除く)をみると、大企業の平成14年度設備投資計画は、製造業で前年度比8.4%減、非製造業で同8.4%減となっており、全産業では同8.4%減となっている。また、中小企業では製造業で同24.8%減、非製造業で同13.4%減となっており、全産業では同16.2%減となっている。
 経済産業省「特定サ-ビス産業動態統計」でみると、受注ソフトウェア売上高は、12月は前年同月比12.5%増の後、1月は7.8%増となっている。
 機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前月比で1月は15.6%減(前年同月比22.2%減)の後、2月は同10.8%増(同16.1%減)となり、減少傾向にある。なお、平成14年1-3月期(見通し)の機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前期比で0.4%減(前年同期比12.1%減)と見込まれている。
 民間からの建設工事受注(50社、非住宅)は、季節調整済前月比で1月は2.8%増(前年同月比9.8%減)の後、2月は同9.4%減(同19.2%減)となっている。

<住宅建設>
 国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工総戸数(季節調整済前期比)は、平成13年1-3月期は5.4%減、4-6月期は0.9%減、7-9月期は4.0%増、10-12月は3.4%減、平成14年1月は9.0%増、2月は4.9%減となった。内訳をみると、公庫持家の着工(同)は、平成13年1-3月期は23.4%減、4-6月期は20.9%減、7-9月期は4.6%減、10-12月は16.4%減、平成14年1月は6.4%減、2月は7.6%減となり、共同建分譲住宅の着工(同)は、平成13年1-3月期は10.8%減、4-6月期は4.5%増、7-9月期は12.0%増、10-12月は12.3%減、平成14年1月は8.4%増、2月は5.4%増となった。また、新設住宅着工床面積(同)は、平成13年1-3月期は10.1%減、4-6月期は3.3%減、7-9月期は5.8%増、10-12月は3.0%減、平成14年1月は7.7%増、2月は6.1%減となった。
 住宅金融公庫を利用した持家の着工(全体の新設住宅着工の約10%(平成13年実績))の先行指標である公庫への融資申込み戸数(個人向けマイホ-ム新築資金)は、平成12年度第2回募集(受付期間:8月7日~9月22日)に51,192戸(前年同回比42.1%減)となった後、第3回募集(受付期間:10月30日~12月22日)は35,486戸(同4.5%減)、第4回募集(受付期間:1月22日~3月23日)は33,375戸(同11.5%減)となり、低水準にとどまっている。また、平成13年度第1回募集(受付期間:4月23日~5月28日)は28,432戸、第2回募集(受付期間:7月16日~8月27日)は23,009戸、第3回募集(受付期間:9月17日~10月15日)は11,837戸、第4回募集(受付期間:11月15日~12月21日)は12,698戸、第5回募集(受付期間:1月15日~2月18日)は13,725戸、第6回募集(受付期間:3月1日~3月22日)は9,695戸となっている(平成13年度から受付回数が年4回から年6回になったため、単純に比較できない)。
 消費者の住宅取得マインドを示す指標のひとつである(社)日本リサ-チ総合研究所「不動産購買態度指数」をみると、平成12年は、2月128、4月128、6月124、8月118、10月122、12月117、平成13年は、2月118、4月119、6月117、8月110、10月109、12月104、平成14年は、2月104となっている。

<公共投資>
 平成13年度の国の一般会計(2次補正後)における公共事業関係費は、前年度補正後予算と比較して13.7%減となっている。ただし、平成13年度第2次補正予算においては、産業投資特別会計社会資本勘定における「改革推進公共投資」特別措置の実施により、国費で公共事業1.5兆円、施設費1兆円、計2.5兆円の社会資本整備のための無利子貸付を行い、事業規模で4.1兆円程度を確保することととしている。公共事業関係費に、施設費と今回の「改革推進公共投資」国費分を加えた公共投資関連予算ベ-スでみると、ほぼ前年度並みを確保している。なお、平成14年度予算においては、公共投資について、規模を縮減しつつ、「予算編成の基本方針」の重点分野に重点化し、対前年度比10.7%減としている。
 地方の予算についてみると、総務省がまとめた普通会計予算(9月補正後)ベ-スでは、普通建設事業費は、都道府県で前年度比5.7%減、政令指定都市で同9.5%減、両者を合わせると同6.2%減となっている。また、「日経地域情報」調査によれば、一般会計予算(当初)ベ-スの普通建設事業費は、都道府県で前年度比2.4%減、全市で同3.1%減、特別区で同6.8%減となっており、これらを単純合計すると前年度比2.7%減となる(骨格予算を編成した地方公共団体などを除く)。なお、平成14年度地方財政計画においては、国の歳出予算と歩を一にして歳出の徹底した見直しと重点的な配分を行い、投資的経費のうち地方単独事業費について対前年度比10.0%減としている。
 公共機関からの1件500万円以上の建設工事受注額(建設工事受注動態統計調査)は、前年同月比で12月8.8%減の後、1月は15.7%減となった。同じく大手50社の建設工事受注額は、前年同月比で1月11.9%減の後、2月は10.6%増となった。また、公共工事請負金額(公共工事前払金保証統計)は、前年同月比で1月2.0%減の後、2月は17.3%減となった。

<輸出・輸入・国際収支>
 通関輸出(数量ベ-ス、季節調整値)は、前月比で1月9.9%増の後、2月は1.8%減(前年同月比4.1%減)となった。また、前期比で7-9月期3.1%減の後、10-12月期は0.5%減(前年同期比12.0%減)となっている。
 通関輸入(数量ベ-ス、季節調整値)は、前月比で1月3.2%増の後、2月2.4%増(前年同月比0.5%増、7ヶ月ぶりの前年同月比増加)となった。また、前期比で7-9月期3.1%減の後、10-12月期は1.3%増(前年同期比5.5%減)となっている。
 貿易・サ-ビス収支(季節調整値)の黒字は、1月は4,269億円、通関収支差(季節調整値)は、1月6,607億円の後、2月は6,758億円となった。

<生産・出荷・在庫>
 2月の鉱工業生産指数(季節調整値、速報)は、電気機械や化学等が増加したことから、前月比1.3%増となった。
 製造工業生産予測調査によると、前月比で3月は電気機械や一般機械等により1.0%増の後、4月は金属製品や化学等により0.2%増になると見込まれている。
 2月の鉱工業生産者製品在庫指数(季節調整値、速報)は、前月比0.6%減となった。また、2月の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値、速報)は109.4となっている。
 1月の第3次産業活動指数(季節調整値、速報)は、サ-ビス業、電気・ガス・熱供給・水道業等が減少した結果、前月比1.1%減となった。

<企業>
 財務省「法人企業統計季報」によると、10-12月期の経常利益は全産業で前年同期比31.4%減、製造業は50.6%減、非製造業は15.3%減となった。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査)によると、平成13年度の経常利益は、全規模・全産業で上期は同19.1%の減益の後、下期には同31.6%の減益が見込まれており、通期でも前年度比25.9%の減益を見込んでいる。平成14年度については、通期で同22.6%の増益を見込んでいる。
 一方、業況判断について日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査、業況水準について「良い」?「悪い」)をみると、大企業は前回と変わらず△31%ポイント、中小企業は2%ポイント悪化して△46%ポイント、全規模合計では1%ポイント悪化して△41%ポイントとなった。
 
<倒産>
 企業の倒産については、東京商工リサ-チ「倒産月報」によると、2月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,674件(前年同月比14.6%増)、負債総額は12,535億円(同10.5%増)となっており、帝国デ-タバンク「全国企業倒産集計」によると、企業倒産件数は1,712件(同18.2%増)、負債総額は12,713億円(同14.0%増)となっている。また、大型倒産(負債額10億円以上)は142件(同17.3%増)となっており、主な大型倒産としては、ゴルフ場経営大手のスポ-ツ振興(負債2,109億円)、東証1部上場の合金鉄製造の日本重化学工業(同1,410億円)など(東京商工リサ-チ調べ)。

<雇用情勢>
 総務省「労働力調査」によると、2月の完全失業率(季節調整値)は、男女計で前月比同水準の5.3%となった。完全失業者数(季節調整値)は、男女計で前月差2万人増の357万人となった。求職理由別完全失業者数(原数値)は、非自発的な離職による者は、1月147万人(前年同月差48万人増)の後、2月は149万人(同54万人増)となった。自発的離職による者は、1月107万人(同6万人減)の後、2月は113万人(前年同水準)となった。
 厚生労働省「職業安定業務統計」の新規求人数は、季節調整済前月比で1月0.4%減の後、2月は0.9%増(前年同月比7.2%減)となった。有効求人数は、同1月0.2%減の後、2月は0.7%減(前年同月比12.0%減)となった。新規求人倍率(季節調整値)は1月0.85倍の後、2月0.88倍となった。有効求人倍率(季節調整値)は、1月0.51倍の後、2月0.50倍となった。
 毎月勤労統計調査によると、所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では1月季節調整済前月比3.5%増(前年同月比12.6%減)の後、2月(速報値)は同1.1%減(同12.9%減)となった。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」によると、企業の雇用人員判断D.I.(「過剰」-「不足」)は、全産業では、12月調査の21%ポイントから、3月調査では20%ポイントとなった。製造業では、12月調査の34%ポイントから、3月調査では31%ポイントとなった。非製造業では、12月調査の11%ポイントから、3月調査では12%ポイントとなった。
 毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、1月前年同月比4.0%減の後、2月(速報値)は0.6%減(事業所規模30人以上では前年同月比同水準)となり、うちきまって支給する給与は、2月(速報値)同0.6%減(事業所規模30人以上では同0.3%減)となった。

<物価>
 日本銀行「卸売物価指数」の輸出物価(円ベース)は、3月は前月比0.8%の下落(前年同月比1.7%上昇)、1-3月平均の3ヶ月前比(10-12月平均対比、以下同じ)は4.6%の上昇となった。輸入物価(円ベース)は、3月は前月比0.7%の下落(前年同月比1.6%下落)、1-3月平均の3ヶ月前比は3.4%の上昇となった。また、国内卸売物価は、3月は、前月比保合い(前年同月比1.3%下落)、3ヶ月前比は0.1%の下落となった。
 日本銀行「企業向けサ-ビス価格指数」の2月の企業向けサ-ビス価格は前年同月比1.1%の下落(前月比0.2%上昇)となった。
 総務省「消費者物価指数(全国)」の生鮮食品を除く総合は、2月は前年同月比0.8%の下落(季節調整済前月比保合い)、12-2月平均の前年同期比は0.8%の下落となった。一般サ-ビスは、2月は前年同月比0.2%の上昇、12-2月平均の前年同期比は0.1%の上昇となった。一般商品は、2月は前年同月比2.2%の下落、12-2月平均の前年同期比は2.2%の下落となった。また、「消費者物価指数(東京都区部、中旬速報値)」の生鮮食品を除く総合は、3月は前年同月比0.7%の下落(季節調整済前月比0.1%上昇)、1-3月平均の前年同期比は1.0%の下落となった。

<金融>
 無担保コ-ルオ-バ-ナイトレ-トは、3月は、0.001~0.012%で推移した。3ヶ月物ユ-ロ円TIBORは、3月は、0.14~0.13%台で推移していたが、月末にかけて0.11%台まで低下した。10年物国債流通利回りは、3月は、1.4%台から1.3%台へ低下した。
 東証株価指数(TOPIX)は、3月末には1,060ポイントとなった。日経平均株価は、3月末には11,024円となった。
 広義流動性は、2月(速報)は前年同月比1.7%増となった。金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、2月(速報)は前年同月比4.6%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後2.2%減)となった。2月のエクイティ市場での発行(国内市場発行分)は、転換社債が120億円となった。また、国内公募事業債の起債実績は、7,630億円(銀行起債は無し)となった。国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、2月は前月比で短期は0.036%ポイント低下し、長期は0.109%ポイント低下したことから、総合では0.061%ポイント低下し1.561%となった。
 
<景気ウォッチャー調査>
 内閣府「景気ウォッチャー調査」の3月の現状判断DIは、前月を10.8ポイント上回り、43.9となった。先行き判断DIは、前月を5.9ポイント上回り、44.8となった。