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月例経済報告

―景気は、依然厳しい状況にあるが、一部に下げ止まりの兆しがみられる―

平成14年3月14日

内閣府



 

先月からの主要変更点


月例経済報告

平成14年3月

総論

(我が国経済の基調判断)

景気は、依然厳しい状況にあるが、一部に下げ止まりの兆しがみられる。

 先行きについては、厳しい雇用・所得環境や企業収益の動向などが、今後の民間需要を下押しする懸念がある一方、対外経済環境の改善や在庫調整の進展が、今後の景気を下支えすることが期待される。

(政策の基本的態度)

 政府は、構造改革を断行する一方で、デフレスパイラルに陥ることを回避するために細心の注意を払い、日本銀行と一致協力して、デフレ阻止に向けて強い決意で臨む。

 政府としては、2月27日に、不良債権処理の一層の促進、金融システムの安定、資本市場対策、実効ある中小企業への貸し渋り対策など、早急に取り組むべきデフレ対応策について整理を行ったところであり、今後とも経済金融情勢の変化に即応していく。また、平成13年度補正予算等の着実な実施を図るとともに、平成14年度予算の早期成立に努める。

 なお、日本銀行においては、2月28日に、年度末に向けて金融市場の安定確保に万全を期すため流動性需要の増大に応じ一層潤沢な資金供給を行うこと、長期国債の買い入れを月1兆円ペースに増額すること等を決定した。


各論

1.消費・投資などの需要動向                     
 平成13年10-12月期の実質GDP(国内総生産)の成長率は、民間最終消費支出がプラスに寄与したものの、民間企業設備がマイナスに寄与したことなどから、前期比で1.2%減(年率4.5%減)となった。また、名目GDPの成長率は前期比で1.2%減となった。

個人消費は、横ばいとなっている。

 個人消費は、需要側と販売側の動向を総合してみると、横ばいとなっている。このところ一部の業種や支出項目において増加の動きがみられるものの、全体を下支えするような力強さを伴うものではない。この背景としては、所得面で弱い動きが続いていることに加えて消費者マインドも低水準にあることが考えられる。
 需要側の動向をみると、昨秋以降底固さがみられる。消費総合指数は3ヶ月前と比べ増加している。支出項目ごとの動向について家計調査をみると、実質消費支出は、食料などが増加しており、全体では平成13年12月の大幅な減少を打ち消す増加となった。
 販売側の動向をみると、全体的に弱い動きとなっている。小売業販売額とチェーンストア販売額は、弱い動きが続いている。家電販売金額は、パソコンが引き続き前年を大きく下回っていることなどから、前年を下回っている。旅行は、国内旅行は前年を上回っており、海外旅行は減少幅を縮小してきているものの引き続き前年を大幅に下回っている。一方で、百貨店販売額は、昨夏以降一進一退の動きを続けており、均してみれば下げ止まりの感がある。新車販売台数は、軽乗用車に引き続き新型車投入効果がみられることなどにより前年を上回っている。
 個人消費の動向を左右する家計収入の動きをみると、定期給与(所定内及び所定外給与の合計)は引き続き前年を下回っており、弱い動きが続いている。現金給与総額は引き続き前年を下回っている。また、この冬のボーナスの支給動向について特別給与の動きでみると、前年を大きく下回っている。
 消費者マインドは、大きく悪化した後も改善がみられず厳しい状態にある。
設備投資は、大幅に減少している。  設備投資は、生産の減少、企業収益の鈍化等を背景に平成13年に入って以降減少が続いている。需要側統計である「法人企業統計季報」でみると、平成13年に入って以降減少が続き、10-12月期には減少幅を拡大している。また、機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は、平成13年に入って以降減少が続いている。なお、ソフトウェア投資は、増加基調を続けている。
 設備投資の今後の動向については、日銀短観の平成13年度設備投資計画において製造業、非製造業ともに減少が見込まれていること、機械設備投資の先行指標である機械受注が平成13年1-3月期以降減少基調で推移し平成14年1-3月期も減少の見通しとなっていることなどからみて、減少が続くものとみられる。
住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。  住宅建設は、平成13年に入り、貸家は増加したものの、これまで堅調であったマンションの着工が落ち着いてきたことに加え、公庫持家の着工が大きく水準を下げて推移したこと等から、年間を通じておおむね年率115~120万戸で推移した。この結果、平成13年の住宅建設は、前年比4.6%減の117.4万戸と平成10年以来3年ぶりに120万戸を下回る低い水準となった。
 この背景としては、雇用・所得環境が厳しさを増していること、不動産価格の長期的下落傾向により買い換えが困難となっていることなどから、消費者の住宅取得マインドが低下していることがあると考えられる。
 1月は、持家、貸家、分譲住宅の全てが増加したため、年率124.5万戸となったが、先行きについてみると、住宅金融公庫融資の申し込み戸数が減少傾向にあることなど、住宅着工を減少させる要因が引き続きみられる。
公共投資は、総じて低調に推移している。  公共投資は、総じて低調に推移している。国の平成13年度第2次補正後予算をみると、公共事業関係費では前年度を大きく下回った。ただし、「国債発行額30兆円以下」の方針の下、安易な国債増発によることなく、政府の保有資金を最大限活用した「改革推進公共投資」特別措置の実施により、国費で公共事業1.5兆円、施設費1兆円の計2.5兆円の社会資本整備のための無利子貸付けを行うこととしており、この特別措置のほか、施設費を加えた公共投資関連予算ベースでみると、ほぼ前年度並みを確保している。地方の投資的経費は、厳しい財政状況を反映して引き続き前年度を下回っている。
 このような状況を反映して、10-12月期の公共工事請負金額は11四半期連続で、大手50社受注額も4四半期連続で前年を下回った。7-9月期までは順次マイナス幅が縮小する傾向にあったが、10-12月期はいずれも再び拡大している。
 1-3月期の公共投資については、1月の公共工事請負金額などの指標も前年を下回っており、地方の投資的経費の減少傾向が続いていることなどを踏まえると、引き続き前年を下回ると考えられる。
輸出は、下げ止まりつつある。輸入は、横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、やや増加している。  輸出は、世界的なIT関連の在庫調整の進展などによって電気機器がおおむね横ばいとなり、また、一般機械の減少幅も縮小するなど、全体に下げ止まりつつある。アジア向け輸出は、一部、旧正月の影響によって上押しされている可能性があるものの、電気機器、一般機械を中心に緩やかに増加している。アメリカ向け輸出は、電気機器、一般機械の減少幅が縮小していることに加え、自動車が引き続き堅調に推移していることから、おおむね横ばいとなっている。EU向け輸出は、ヨーロッパの内需低迷を背景に減少が続いている。先行きについては、ヨーロッパの景気が一段と減速しているものの、為替レートの円安傾向やアメリカにおける景気底固めの動きなど対外経済環境の改善が我が国輸出を下支えする要因になるとみられる。
 輸入は、IT関連を中心とした国内の在庫調整の進展によって機械機器の輸入が横ばいとなったことなどから、全体として横ばいとなっている。地域別にみると、アジアからの輸入は機械機器を中心に増加している。ただし、このところの中国からの食料品と繊維製品の増加については、一時的な要因も含まれている可能性がある。EUからの輸入は増加している。アメリカからの輸入は、機械機器を中心に減少している。
 国際収支をみると、貿易・サービス収支の黒字は、やや増加している。輸出数量が下げ止まりつつあることや、原油輸入価格の低下が輸入金額を下押ししていることなどが、黒字幅の拡大に寄与している。


2.企業活動と雇用情勢                         

生産は、下げ止まりの兆しがみられ、在庫率も低下している。

 鉱工業生産は、昨年初めから大幅に減少していたが、このところ減少幅が小さくなっている。輸出が下げ止まりつつあることや在庫調整が進展していること等を考慮すると、生産に下げ止まりの兆しがみられる。
 ただし、設備投資の減少が続くとみられること等、懸念すべき点もあることには留意する必要がある。なお、製造工業生産予測調査によると2月は増加、3月は減少が見込まれている。
 一方、第3次産業活動の動向をみると、おおむね横ばいで推移している。
企業収益は、製造業を中心に大幅に減少している。また、企業の業況判断は、一層厳しさが増している。倒産件数は、高い水準となっている。  企業収益は、「法人企業統計季報」によると、平成13年に入って以降、人件費の削減ペースが鈍化してきたこと、売上高の増収幅が縮小してきたことなどにより、全体としては頭打ちとなっていたが、平成13年7-9月期以降は売上高も減収に転じ、電機機械などの製造業を中心に大幅な減益となった。また、「法人企業動向調査」によると、10-12月期における大中堅企業の経常利益の判断(前期比「増加」-「減少」)は、製造業を中心に大幅な「減少」超となっている。
 企業の業況判断について、「法人企業動向調査」の業界景気の判断(前期比「上昇」-「下降」)をみると、一層厳しさが増している。電気機械など一部の業種で改善がみられたものの、全体としては「下降」超幅が拡大している。
 また、1月の倒産件数は、東京商工リサーチ調べで1,543件になるなど、高い水準となっている。
雇用情勢は、厳しさを増している。完全失業率が高水準で推移し、求人や賃金も弱い動きが続いている。  1月の完全失業率は、前月比0.2%ポイント低下し、5.3%となった。男性については、失業者数が減少し、完全失業率は低下したものの、男女ともに労働力人口が減少し、非労働力化がみられた。完全失業者については、非自発的な離職による者の増加幅が引き続き拡大している。
 新規求人数は、前月比、前年同月比ともに減少しており、弱い動きが続いている。製造業の残業時間については、生産に下げ止まりの兆しがみられていることを反映し、前月比で増加となった。「残業規制」等の雇用調整を実施した事業所割合は、10-12月期は上昇している。
 賃金の動きをみると、現金給与総額、定期給与は前年を下回っており、弱い動きが続いている。賞与の動向についても、11~1月の特別給与合計額は、前年を下回っている。


3.物価と金融情勢                          

国内卸売物価は、下落幅が縮小している。消費者物価は、弱含んでいる。

 輸入物価は、このところ、契約通貨ベースでは下落しているものの、円ベースでは円安を背景に上昇している。国内卸売物価は、下落幅が縮小している。最近の動きをみると、既往の原油価格低下の影響を受けて化学製品が下落しているものの、非鉄金属が上昇していることに加え、石油・石炭製品の下落が一服したこと、在庫調整の進展などにより電気機器の値下がり幅が縮まっていることから、全体としては下落幅が縮小している。また、企業向けサービス価格は、前年同月比で下落が続いている。
 消費者物価は、平成12年秋以降弱含んでいる。最近の動きをみると、一般サービスはやや上昇しているものの、耐久消費財の下落などにより一般商品は下落していることから、全体としては下落している。
 こうした動向を総合してみると、持続的な物価下落という意味において、緩やかなデフレにある。
金融情勢については、株式相場は上昇した。  短期金利についてみると、オーバーナイトレートは、2月は、日本銀行による金融緩和措置を反映して、0.001%で推移した。2、3ヶ月物は、昨年4月以降、低位での推移が続いているが、3月決算期末を控え、このところやや上昇している。長期金利は、8月中旬以降ほぼ横ばいで推移したが、1月にやや上昇した後、2月は、ほぼ横ばいで推移した。株式相場は、10月以降ほぼ横ばいで推移した後、1月から2月上旬にかけて下落したが、中下旬に上昇した。
 対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、11月上旬の120円台から、1月下旬に134円台まで下落した後ほぼ横ばいで推移し、2月は、132円台から134円台で推移した。対ユーロ円相場(インターバンク17時時点)は、11月中旬の107円台から、1月上旬に118円台まで下落した後ほぼ横ばいで推移し、2月は、114円台から117円台で推移した。
 マネタリーベース(月中平均残高)は、日本銀行の潤沢な資金供給などを背景に、伸びを高めている(2月:前年同月比27.5%増)。M2+CD(月中平均残高)は、このところ、流動性預金の伸び率が上昇したことなどから、若干伸びを高めている(2月速報:前年同月比3.7%増)。民間金融機関の貸出(総貸出平残前年比)は、96年秋以来マイナスが続いており、企業の資金需要の低迷等を背景に、依然低調に推移している。貸出金利は、金融緩和等を背景に、昨年初来低下傾向で推移して来たが、このところ横ばい圏で推移している。なお、企業の格付等に応じた資金調達条件の格差が、このところ拡大している。


4.海外経済                             
    
ヨーロッパでは一段と減速しているが、アメリカでは底固めの動き、アジアでは製造業を中心に回復への動きがみられる。

 世界経済をみると、ヨーロッパでは景気は一段と減速しているが、アメリカでは底固めの動き、アジアでは製造業を中心に回復への動きがみられる。
 アメリカは、景気に底固めの動きがみられる。個人消費は持ち直している。住宅建設は増加傾向にある。設備投資は引き続き大幅に減少しているが、製造業受注に改善の動きがみられる。企業の景況感は改善している。IT関連部門では在庫調整の進展から生産が増加するなど、生産は下げ止まりつつある。雇用は持ち直している。物価は、このところエネルギー価格の下落を受けて弱含んでいる。
 ヨーロッパをみると、ドイツでは、景気は後退している。フランスでは、景気は一段と減速している。イギリスでは、景気は減速している。
 アジアをみると、中国では、景気の拡大テンポは鈍化している。物価は下落傾向にある。韓国では、景気は回復の動きがみられる。
 金融情勢をみると、ドルは、2月上旬にやや弱含んだが、おおむね増価基調で推移した。3月に入ってやや減価した。アメリカの株価は、アメリカ経済の回復期待などから上昇基調で推移したが、企業会計への不信感などから一部に軟調な動きがみられた。
 国際商品市況をみると、原油価格は、中東情勢の不透明感やアメリカ経済の回復期待などから、やや強含んだ。

【今月のトピック】明るい兆しも見受けられる鉱工業生産



注)
<個人消費>
 消費総合指数(需要側、内閣府試算値、後方3ヶ月移動平均)は、平成13年12月(速報値)季節調整済3ヶ月前比横ばいの後、平成14年1月(速報値)は同0.8%増となった。
 消費総合指数の作成方法:総務省「家計調査」から、GDPの個人消費には含まれない「仕送り金」、「修繕費」や、振れが大きい高額消費である「自動車等購入」などを除外した後、世帯数を乗ずるなどしてマクロの消費ベースにする。これに、自動車、家賃、医療費について別途供給側の統計を用いて計算したものを加える。詳細は、ディスカッションペーパー (http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)を参照。
 家計調査の全世帯実質消費支出は、12月季節調整済前月比5.4%減の後、1月(速報値)は同6.2%増(前年同月比0.8%増)となった。
 家計調査の全世帯実質消費支出(除く自動車、住居、仕送り金等)は、1月(速報値)は季節調整済前月比5.5%増(前年同月比1.0%増)となった。
 経済産業省「商業販売統計」の小売業販売額は、1月(速報値)は季節調整済前月比3.2%増(前年同月比4.7%減)となった。また、百貨店販売額は、1月(速報値)は、前年同月比0.1%増(店舗調整後)(季節調整済前月比5.5%増(店舗調整前))となった。
 チェーンストア販売額(日本チェーンストア協会調べ)は、1月は、前年同月比2.8%減(店舗調整後)(季節調整済前月比2.9%減(店舗調整前))となった。
 乗用車(含軽)新車新規登録・届出台数は、1月前年同月比5.2%増の後、2月(速報値)は同1.6%増となった。
 家電販売額(日本電気大型店協会調べ)は、12月前年同月比9.2%減の後、1月は同13.8%減となった。
 大手旅行業者13社取扱金額の1月は、前年同月比で国内旅行が3.5%増、海外旅行が同32.9%減となった。
 厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、12月前年同月比3.7%減の後、1月(速報値)は2.3%減(事業所規模30人以上では同1.5%減)となり、うちきまって支給する給与は、1月(速報値)同1.0%減(事業所規模30人以上では同0.2%減)となった。実質賃金は、事業所規模5人以上では、12月前年同月比2.3%減の後、1月(速報値)は同0.2%減(事業所規模30人以上では同0.6%増)となった。また、特別に支払われた給与は、事業所規模5人以上では、1月(速報値)前年同月比14.6%減(事業所規模30人以上では同12.4%減)となった。
 内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数(季節調整済)は、9月前期差4.0ポイント低下(悪化)の後、12月同横ばいとなった。

<設備投資>
 平成13年10-12月期の設備投資を財務省「法人企業統計季報」(全規模全産業)でみると、季節調整済前期比で6.3%減(前年同期比14.5%減)となっており、うち製造業では同7.0%減(同11.5%減)、非製造業では同6.0%減(同15.8%減)となっている。
 経済産業省「経済産業統計」により資本財出荷(除く輸送機械)をみると、季節調整済前月比で12月は5.5%増(前年同期比20.1%減)の後、1月は同4.7%減(同19.6%減)となっている。
 日本銀行「企業短期経済観測調査」(13年12月調査)により設備投資の動向(ソフトウェアを除く)をみると、大企業の平成13年度設備投資計画は、製造業で前年度比4.4%減、非製造業で同7.9%減となっており、全産業では同6.5%減となった。また、中小企業では製造業で同16.3%減、非製造業で同5.5%減となっており、全産業では同8.4%減となった。
 経済産業省「特定サービス産業動態統計」でみると、受注ソフトウェア売上高は、12月は前年同月比12.5%増の後、1月は7.0%増となっている。
 機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前月比で12月は0.5%減(前年同月比14.4%減)の後、1月は同15.6%減(同22.2%減)となり、減少傾向にある。なお、平成14年1-3月期(見通し)の機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前期比で0.4%減(前年同期比12.1%減)と見込まれている。
 民間からの建設工事受注(50社、非住宅)は、季節調整済前月比で12月は8.1%減(前年同月比14.0%減)の後、1月は同2.8%増(同9.8%減)となっている。

<住宅建設>
 国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工総戸数(季節調整済前期比)は、平成13年1-3月期は5.4%減、4-6月期は0.9%減、7-9月期は4.0%増、10-12月は3.4%減、平成14年1月は9.0%増となった。内訳をみると、公庫持家の着工(同)は、平成13年1-3月期は23.4%減、4-6月期は20.9%減、7-9月期は4.6%減、10-12月は16.4%減、平成14年1月は6.4%減となり、共同建分譲住宅の着工(同)は、平成13年1-3月期は10.8%減、4-6月期は4.5%増、7-9月期は12.0%増、10-12月は12.3%減、平成14年1月は8.4%増となった。また、新設住宅着工床面積(同)は、平成13年1-3月期は10.1%減、4-6月期は3.3%減、7-9月期は5.8%増、10-12月は3.0%減、平成14年1月は7.7%増となった。
 住宅金融公庫を利用した持家の着工(全体の新設住宅着工の約15%)の先行指標である公庫への融資申込み戸数(個人向けマイホーム新築資金)は、平成12年度第2回募集(受付期間:8月7日~9月22日)に51,192戸(前年同回比42.1%減)となった後、第3回募集(受付期間:10月30日~12月22日)は35,486戸(同4.5%減)、第4回募集(受付期間:1月22日~3月23日)は33,375戸(同11.5%減)となり、低水準にとどまっている。また、平成13年度第1回募集(受付期間:4月23日~5月28日)は28,432戸、第2回募集(受付期間:7月16日~8月27日)は23,009戸、第3回募集(受付期間:9月17日~10月15日)は11,837戸、第4回募集(受付期間:11月15日~12月21日)は12,698戸、第5回募集(受付期間:1月15日~2月18日)は13,725戸となっている(平成13年度から受付回数が年4回から年6回になったため、単純に比較できない)。
 消費者の住宅取得マインドを示す指標のひとつである(社)日本リサーチ総合研究所「不動産購買態度指数」をみると、平成12年は、2月128、4月128、6月124、8月118、10月122、12月117、平成13年は、2月118、4月119、6月117、8月110、10月109、12月104、平成14年は、2月104となっている。

<公共投資>
 平成13年度の国の一般会計(2次補正後)における公共事業関係費は、前年度補正後予算と比較して13.7%減となっている。ただし、平成13年度第2次補正予算においては、産業投資特別会計社会資本勘定における「改革推進公共投資」特別措置の実施により、国費で公共事業1.5兆円、施設費1兆円、計2.5兆円の社会資本整備のための無利子貸付を行い、事業規模で4.1兆円程度を確保することととしている。公共事業関係費に、施設費と今回の「改革推進公共投資」国費分を加えた公共投資関連予算ベースでみると、ほぼ前年度並みを確保している。なお、平成14年度予算案においては、公共投資について、規模を縮減しつつ、「予算編成の基本方針」の重点分野に重点化し、対前年度比10.7%減としている。
 地方の予算についてみると、総務省がまとめた普通会計予算(9月補正後)ベースでは、普通建設事業費は、都道府県で前年度比5.7%減、政令指定都市で同9.5%減、両者を合わせると同6.2%減となっている。また、「日経地域情報」調査によれば、一般会計予算(当初)ベースの普通建設事業費は、都道府県で前年度比2.4%減、全市で同3.1%減、特別区で同6.8%減となっており、これらを単純合計すると前年度比2.7%減となる(骨格予算を編成した地方公共団体などを除く)。なお、平成14年度地方財政計画においては、国の歳出予算と歩を一にして歳出の徹底した見直しと重点的な配分を行い、投資的経費のうち地方単独事業費について対前年度比10.0%減としている。
 公共機関からの1件500万円以上の建設工事受注額(建設工事受注動態統計調査)は、前年同月比で12月8.8%減の後、1月は15.7%減となった。同じく大手50社の建設工事受注額は、前年同月比で12月9.2%減の後、1月は11.9%減となった。また、公共工事請負金額(公共工事前払金保証統計)は、前年同月比で12月11.6%減の後、1月は2.0%減となった。

<輸出・輸入・国際収支>
 通関輸出(数量ベース、季節調整値)は、前月比で平成13年11月0.1%減、12月4.6%減の後、平成14年1月は10.0%増(前年同月比1.7%減)となった。また、前期比で7-9月期3.1%減の後、10-12月期は0.5%減(前年同期比12.0%減)となっている。
 通関輸入(数量ベース、季節調整値)は、前月比で11月3.0%減、12月1.9%減の後、1月は3.2%増(前年同月比6.0%減)となった。また、前期比で7-9月期3.1%減の後、10-12月期は1.3%増(前年同期比5.5%減)となっている。
 貿易・サービス収支(季節調整値)の黒字は、12月は3,519億円、通関収支差(季節調整値)は、12月5,408億円の後、1月は6,630億円となった。

<生産・出荷・在庫>
 平成14年1月の鉱工業生産指数(季節調整値、速報)は、電気機械や一般機械等が減少したことから、前月比1.0%減となった。
 製造工業生産予測調査によると、前月比で2月は電気機械や輸送機械等により4.7%増の後、3月は電気機械や化学等により0.9%減になると見込まれている。
 1月の鉱工業生産者製品在庫指数(季節調整値、速報)は、前月比1.1%減となった。また、1月の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値、速報)は109.0となっている。
 12月の第3次産業活動指数(季節調整値、速報)は、運輸・通信業、サービス業等が増加した結果、前月比0.7%増となった。

<企業>
 財務省「法人企業統計季報」によると、10-12月期の経常利益は全産業で前年同期比31.4%減、製造業は50.6%減、非製造業は15.3%減となった。
 また、内閣府「法人企業動向調査」(12月調査)によると、10?12月期における大中堅企業の経常利益の判断(「増加」?「減少」)は、全産業で3%ポイント悪化し△36%ポイント、製造業で1%ポイント悪化し△45%ポイント、非製造業で3%ポイント悪化し△28ポイントとなった。
 一方、業況判断について日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(12月調査、業況水準について「良い」?「悪い」)をみると、全規模で製造業は4%ポイント悪化して△47%ポイント、非製造業は3%ポイント悪化して△34%ポイント、全産業では4%ポイント悪化して△40%ポイントとなった。
 また、内閣府「法人企業動向調査」(12月調査)で大中堅企業の業界景気の判断(前期比「上昇」?「下降」)をみると、電機機械で12%ポイント「下降」超幅が縮小するなど一部の業種で改善が見られたものの、製造業全体では横ばいの△55%ポイント、非製造業は6%ポイント悪化して△50%ポイント、全産業では6%ポイント悪化して△53%ポイントとなった。
 

<倒産>
 企業の倒産については、東京商工リサーチ「倒産月報」によると、1月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,543件(前年同月比10.6%増)、負債総額は10,432億円(同1.8%増)となっており、帝国データバンク「全国企業倒産集計」によると、企業倒産件数は1,620件(同19.3%増)、負債総額は10,672億円(同10.1%増)となっている。また、大型倒産(負債額10億円以上)は119件(同8.1%増)となっており、主な大型倒産としては、マンション・戸建住宅分譲のシンコーホーム(負債1,400億円)、東証1部上場の住宅建築の殖産住宅相互(同135億円)など(東京商工リサーチ調べ)。

<雇用情勢>
 総務省「労働力調査」によると、1月の完全失業率(季節調整値)は、男女計で前月比0.2%ポイント低下し5.3%となった。男性は同0.4%ポイント低下し5.4%、女性は前月比同水準の5.1%となった。完全失業者数(季節調整値)は、男女計で前月差16万人減の355万人となった。男性は同15万人減の214万人、女性は同増減なしの141万人となった。労働力人口(季節調整値)は、前月差34万人減の6,716万人となった。求職理由別完全失業者数(原数値)は、非自発的な離職による者は、12月125万人(前年同月差31万人増)の後、1月は147万人(同48万人増)となった。自発的離職による者は、12月101万人(同4万人増)の後、1月は107万人(同6万人減)となった。
 厚生労働省「職業安定業務統計」の新規求人数は、季節調整済前月比で12月1.5%減の後、1月は0.4%減となった(1月前年同月比8.6%減)。新規求人倍率(季節調整値)は12月0.91倍の後、1月0.85倍となった。有効求人倍率(季節調整値)は、12月0.51倍の後、1月0.51倍となった。
 毎月勤労統計調査によると、所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では12月季節調整済前月比0.1%増(前年同月比17.5%減)の後、1月は同2.9%増(同13.7%減)(速報値)となった。
 厚生労働省「労働経済動向調査」によると、雇用調整実施事業所割合は、産業計では平成13年7-9月期の25%から平成13年10-12月期は29%となった。製造業では平成13年7-9月期の37%から平成13年10―12月期は43%となった。
 毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、12月前年同月比3.7%減の後、1月(速報値)は2.3%減(事業所規模30人以上では同1.5%減)となり、うちきまって支給する給与は、1月(速報値)同1.0%減(事業所規模30人以上では同0.2%減)となった。11~1月の特別に支払われた給与の合計額(1月は速報値)は、事業所規模5人以上では、前年同期比6.2%減(事業所規模30人以上では同4.2%減)となった。

<物価>
 日本銀行「卸売物価指数」の輸出物価(円ベース)は、14年2月は前月比0.3%の上昇(前年同月比5.0%上昇)、13年12-2月平均の3ヶ月前比(9-11月平均対比、以下同じ)は5.0%の上昇となった。輸入物価(円ベース)は、2月は前月比0.4%の上昇(前年同月比2.7%上昇)、12-2月平均の3ヶ月前比は3.0%の上昇となった。また、国内卸売物価は、2月は、前月比0.1%の上昇(前年同月比1.3%下落)、3ヶ月前比は0.1%の下落となった。
 日本銀行「企業向けサービス価格指数」の1月の企業向けサービス価格は前年同月比1.5%の下落(前月比0.4%下落)となった。
 総務省「消費者物価指数(全国)」の生鮮食品を除く総合は、1月は前年同月比0.8%の下落(季節調整済前月比保合い)、11-1月平均の前年同期比は0.8%の下落となった。一般サービスは、1月は前年同月比0.2%の上昇、11-1月平均の前年同期比は0.1%の上昇となった。一般商品は、1月は前年同月比2.2%の下落、11-1月平均の前年同期比は2.1%の下落となった。また、「消費者物価指数(東京都区部、中旬速報値)」の生鮮食品を除く総合は、2月は前年同月比0.9%の下落(季節調整済前月比0.1%上昇)、12-2月平均の前年同期比は1.0%の下落となった。

<金融>
 無担保コールオーバーナイトレートは、2月は、0.001%で推移した。3ヶ月物ユーロ円TIBORは、2月は、0.10%台で推移していたが、月末にかけて0.13%台まで上昇した。10年物国債流通利回りは、2月は、1.5%を挟んでほぼ横ばいで推移した。
 東証株価指数(TOPIX)は、2月末には1,013ポイントとなった。日経平均株価は、2月末には10,587円となった。
 広義流動性は、2月(速報)は前年同月比1.7%増となった。金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、2月(速報)は前年同月比4.6%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後2.2%減)となった。2月のエクイティ市場での発行(国内市場発行分)は、転換社債が120億円となった。また、国内公募事業債の起債実績は、7,630億円(銀行起債は無し)となった。国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、1月は前月比で短期は0.015%ポイント上昇し、長期は0.021%ポイント低下したことから、総合では0.003%ポイント上昇し1.622%となった。

<景気ウォッチャー調査>
 内閣府「景気ウォッチャー調査」の平成14年2月の現状判断DIは、前月を1.2ポイント上回り、33.1となった。先行き判断DIは、前月を2.5ポイント上回り、38.9となった。