第3章 第2節 2.交流人口拡大で地域経済活性化

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2.交流人口拡大で地域経済活性化

定住人口が減少傾向にある地方で、観光客や二地域居住者といった交流人口を拡大させることで、人口減少の影響を緩和し、地域の活力を取り戻そうとする動きが広がっている。次に、その状況をみることにしよう。

(1)交流人口拡大をもたらす様々な観光

1)外国人観光客の受け入れ拡大

我が国では、自国民による国内観光が伸び悩む中で、外国人観光客はこれまで着実に増加してきた。政府は我が国の観光振興策の目標として2010年までに訪日外国人旅行者数を1,000万人にすることを掲げている。そこで外国人観光客の受け入れについてみていこう。

ア)地域的に偏る外国人観光客の訪問先

独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)実施のアンケート調査7によって訪日外国人旅行客の都道府県別訪問率8をみると、外国人旅行者は三大都市圏に集中し、訪問地がかなり偏っていることが分かる(第3-2-1表)。この統計は観光目的以外に、商用や親族・友人への訪問を含んでいるため、それだけ三大都市圏に集中する傾向が強く出ているとみられるが、仮にそうであっても、観光客の訪問地が都市部に偏っていることは否めないだろう。

第3-2-1表 都道府県別外国人旅行者の訪問率推移

2002年度 訪日外客数
5,314,590人
2004年度 訪日外客数
6,286,654人
2006年度 訪日外客数
7,561,195人
2002年度(N=7,602)
2002-2003
順位 都道府県 訪問率(%)
1 東京 52.7
2 大阪 27.8
3 神奈川 15.6
4 京都 14.7
5 千葉 13.2
6 愛知 11.2
7 北海道 9.1
8 福岡 7.0
9 兵庫 5.8
10 奈良 5.2
11 山梨 4.7
12 静岡 3.9
13 沖縄 3.6
14 広島 3.2
15 栃木 2.7
長崎 2.7
17 大分 2.4
18 熊本 2.2
19 埼玉 2.1
20 長野 2.0
2004年度(N=10,660)
2004-2005
順位 都道府県 訪問率(%)
1 東京 58.2
2 大阪 21.6
3 京都 17.4
4 神奈川 16.4
5 千葉 13.0
6 愛知 9.6
7 福岡 8.2
8 兵庫 6.2
9 山梨 4.9
10 奈良 4.8
11 広島 4.1
12 北海道 4.0
13 栃木 3.5
14 静岡 3.4
長崎 3.4
16 熊本 3.0
17 大分 2.7
18 長野 2.6
19 沖縄 2.5
20 埼玉 2.1
2006年度(N=13,891)
2006-2007
順位 都道府県 訪問率(%)
1 東京 57.4
2 大阪 23.7
3 京都 20.3
4 神奈川 18.8
5 千葉 16.7
6 愛知 9.6
7 福岡 8.7
8 兵庫 7.4
9 山梨 6.6
10 北海道 6.4
11 奈良 6.1
12 長崎 4.3
13 栃木 4.2
14 大分 4.0
広島 4.0
16 静岡 3.7
17 熊本 3.6
18 長野 2.7
19 岐阜 2.5
20 沖縄 2.4
(備考) 1. 独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)「JNTO訪日外客実態調査2006-2007」により作成。
2. 訪問率が低下しても、全体の外国人旅行者の訪問数は増加しているので、当該地域への旅行者数の減少を必ずしも意味しない。
イ)訪日外国人旅行客数の増加を支える諸要因

同じJNTOのアンケート調査において外国人「観光客」に訪日の動機を聴いた結果は、第1位がショッピングであった(第3-2-2図)。実際、銀座や新宿等、高級ブランド店が立ち並ぶ街や、秋葉原等の家電製品やゲーム、アニメ等のコンテンツ販売の店が集中する街には、外国人観光客が大挙して訪れ、買物をする光景が盛んに伝えられる。同調査では、ショッピングの他に伝統文化/歴史的施設、温泉/リラックス、自然/景勝地といった動機が多いが、それらに続いて、「日本人とその生活」に触れたいとするものや「日本の食事」を楽しみたいとする動機が高くなっている。これらは一頃みられた我が国のテーマパーク訪問といった動機とは異なる。こうした動機は、外国人が地方に足を伸ばして観光する可能性を示している。

観光白書(平成20年版)によれば、2007年の訪日外国人旅行者数を国・地域別にみると、韓国、台湾、中国、米国、香港、タイの順に多かった。これらの国・地域は発展するアジアの代表格であり、急速な経済開発で富裕層が増加しているため、そうした人々が海外旅行に出かける層となり、近隣の日本を旅行対象国にしているものとみられる。「宿泊旅行統計調査」によれば、2007年の地域別の外国人延べ宿泊者数の構成比で見ると、韓国からの旅行者は四国、九州地域で、台湾からの旅行者は北海道、北陸、沖縄地域で、香港からの旅行者は北海道、東北で、やや高くなっている(第3-2-3図)。こうした偏りは、国・地域によって温泉やゴルフ、スキー等の訪日観光目的が違っていることが、訪問地の違いに反映されていると考えられる。

第3-2-2図 外国人旅行者の訪日動機
 
第3-2-2図
(備考) 1. 独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)「JNTO訪日外客実態調査2006-2007」により作成。
2. 最大3つまで選択可能な複数回答。

また、外国人観光客が増えている背景には、外国人の出入国に関する措置の緩和も影響している。例えば、訪日旅行者数が著しく増加している韓国、台湾、中国、香港といった国・地域に対しては、短期滞在査証の取得免除等の措置が段階的に実施されている。

また、地方の観光地へのアクセスが確保されていることも大きい。地方空港における国際定期便の就航状況をみると、北海道から沖縄までの主だった空港には国際定期便が就航している(第3-2-4表)。地方への観光客の訪問では、チャーター便を利用するケースも多いとみられる。事実、チャーター便の多い地域は外国人観光客で賑わいを見せている(付表3-2)。沖縄や九州等、一部の地域では、外航旅客定期航路や外航クルーズ船の寄航といった、船舶による入国も外国人観光客増加の一翼を担っている。

ウ)外国人観光客誘致の課題

外国人観光客を増やしていく取組は、官民一体となって実施され、全国的な展開をみせている。ただ、2008年9月に実施された総務省の外国人受入れに関する調査9によると、こうした取組を引き続き強化していく必要性も示されている。同調査では、外国人の受入れ実績がない宿泊業者が、外国人を受け入れなかった理由として、「外国語で対応できない」「施設が外国人向きでない」「問題が発生した場合の対応に不安がある」といった点を挙げている(第3-2-5図)。また、これら宿泊業者のうち72%が外国人の受け入れを今後も望んでいないと答えている。調査対象には中小の宿泊業者等が含まれるため、こうした回答もある程度は仕方ないかもしれない。しかし、都内の一般旅館の中には外国人を受け入れ、好評を博しているケースもある。外国語に通じたボランティアや、定年退職した団塊の世代で言葉に自信がある者等の幅広い人材を地域でプールして活用する等、様々な手立てを尽くして障害を克服していけば、もっと外国人旅行者が来訪し易い環境が生まれるのではないだろうか。

第3-2-3図 地域別、国・地域別外国人延べ宿泊者数構成比(2007年)
 
第3-2-3図
 
(備考) 1. 国土交通省「宿泊旅行統計調査(2007年)」により作成。
2. 外国人とは、日本国内に住所を有しないものをいう。
3. 地域区分はA。
 
第3-2-4表 地方空港の国際線就航状況
 
道県名 空港名 週間便数
(08年10月末現在)
路線
北海道 旭川 2 韓国 2        
新千歳 42 台湾 13 韓国 11 中国 7 香港 7 米国 4
函館 3 韓国 3        
青森県 青森 4 韓国 4        
秋田県 秋田 3 韓国 3        
宮城県 仙台 24 中国 8 韓国 7 台湾 5 米国 4  
福島県 福島 5 韓国 3 中国 2      
新潟県 新潟 19 韓国 7 中国 6 ロシア 4 米国 2  
富山県 富山 11 中国 5 韓国 3 ロシア 3    
石川県 小松 10 韓国 4 中国 4 台湾 2    
鳥取県 米子 3 韓国 3        
岡山県 岡山 19 中国 10 韓国 7 米国 2    
広島県 広島 34 中国 16 韓国 7 台湾 7 米国 2 タイ 2
香川県 高松 3 韓国 3        
愛媛県 松山 5 韓国 3 中国 2      
福岡県 福岡 158 韓国 59 中国 44 台湾 14 香港 14 米国 7
タイ 7 シンガポール 5 フィリピン  5 ベトナム 3  
大分県 大分 3 韓国 3        
長崎県 長崎 5 韓国 3 中国 2      
熊本県 熊本 3 韓国 3        
宮崎県 宮崎 7 韓国 5 台湾 2      
鹿児島県 鹿児島 7 韓国 3 中国 2 香港 2    
沖縄県 那覇 28 台湾 14 香港 7 韓国 5 中国 2  
(備考) 国土交通省資料により作成。
第3-2-5図 訪日外国人旅行者の宿泊がなかった(受け入れなかった)理由(複数回答可)[N=666]
第3-2-5図
(備考) 総務省「訪日外国人旅行者の受け入れに関する意識調査結果(2008年10月)」により作成。

2)「ニューツーリズム」に期待がかかる地域経済

次に、外国人観光客に限らず、観光客一般の受入れ拡大についてみてみよう。

成熟社会の到来による人々の価値観の多様化・高度化、少子高齢化や核家族化、情報化社会の進展、更には休暇制度の充実等を背景に、人々の観光行動のタイプも変化・多様化してきている。最近の観光客は未開拓の自然資源、日常的な生活文化、人々や生き物との交流・触れ合いといった実体験を求める旅行や、健康回復、加療等の特別な目的を付加した旅行を好むようになっており、観光の潮流が従来の集団型、通過型の観光から、個人型、体験学習型、交流型の観光へとシフトしつつある。こうしたことは、これまでの観光において人気を博してきた伝統的な「観光地」ではなく、文化財や国宝等の歴史建造物、有名温泉地、日本を代表する景勝地といったものに恵まれない「普通の地域」にとって、観光産業を盛り立てていくまたとない機会を与えてくれることになろう。

新しい観光形態の中で、農山漁村において展開されるグリーンツーリズム10は、このところ広く一般に定着してきているように見受けられる。農林漁業体験民宿での農林漁業者との交流や農業体験、滞在型市民農園(クラインガルテン)での自家菜園づくりや土いじり、農林水産物の収穫やそば打ち等の実地体験のある観光ツアー、子供達を対象とした農山漁村地域での体験学習や体験型修学旅行、棚田や果樹等のオーナー制度による農業作業参加等、様々な展開がみられる。グリーンツーリズムは全国各地で実施されており、例えば、大分県宇佐市安心院町(あじむまち)は早くからグリーンツーリズムに取り組んで成功した事例としてよく知られる。ここでは「1回泊まれば遠い親戚、10回泊まれば本当の親戚」をキャッチフレーズに会員制農村民泊を実施している。安心院町への宿泊旅行者を会員登録して農家民宿に受入れ、農業・農村体験ができるようになっている。グリーンツーリズムは都会人が多く利用するため、長野県飯田市、岐阜県高山市一之宮町、兵庫県多可町(たかちょう)等、大都市圏から車で遠出できる範囲内に展開される事例が多い。

エコツーリズム11も最近よく耳にする旅行形態である。エコツーリズムでは、地域の自然や環境問題に詳しい専門家のアドバイスを受けながら、当該地域の自然や歴史文化に触れる旅行を実施する場合が多い。実施手法としては、登山、トレッキング、ハイキング、ウォーキング、サイクリング、カヌー、ラフティング、カヤック、ダイビング、スノーケリング等、様々なスタイルがあり、多様化した現代人の嗜好にも合致している。工夫を凝らして地域資源に磨きをかけ、エコ問題に理解と関心のある人々をツアー客として呼び込んで地域活性化を目指す場合も多い。事例としては、沖縄県国頭郡東村(くにがみぐんひがしそん)、高知県大月町(おおつきちょう)、北海道厚岸郡浜中町(あっけしぐんはまなかちょう)における、エコツーリズムを主導する人物や専門家集団を擁したNPO法人等の活動があげられる。

産業観光12は、最新技術や伝統的な技術による生産活動、かつて興隆した産業の遺構等を見て学び、実際にものづくりを体験して学ぶ、といった学習型の観光であり、人々の知的好奇心を満足させることをねらっている。産業観光の中で中心的な部分を占める工場見学は、これまでも修学旅行等に組み込まれ、観光の重要な要素となっていた。しかし、最近の特徴としては、第1次産業から第3次産業まで、幅広い業種に広がるようになっている。産業観光(工場見学等)を受け入れる企業は数多くあり、参加者は学生・生徒にとどまらず、一般観光客から外国人観光客まで、幅広くなっている。産業観光は、実施企業にとってはPR効果、顧客の開拓、消費者の声の把握等、地域にとっては交流人口の拡大による活性化の実現等、参加観光客にとっては知的好奇心の充足等、それぞれメリットがあり、今後とも発展すると考えられる。

観光は、日常生活から離れた空間と環境の中に身を置くため、心身をリフレッシュさせるなど転地療法的な効果がある。ヘルスツーリズムは、こうした旅の基本的な効果を基に、医療や運動等のプログラムを積極的に組み込むことで、健康を回復・増進する観光形態である。ヘルスツーリズムは、温泉湯治等の形態でこれまでにも存在した。しかし、現代のヘルスツーリズムは、温泉療養に加え、森林療法13、海岸療法14、気候療法15、地形療法16、食事療法等の幅広い療法を駆使しながら、科学的な根拠に基づき、また、医療専門家等の参加・バックアップをも得ながら実施される観光形態である。具体的には、長野県蓼科高原での「脳トレツアー」、北海道や沖縄における「花粉症疎開ツアー」、奄美大島での「タラソテラピー」、北海道や鹿児島、熊本等での「PET17検診ツアー」等、様々な地域において様々な内容で実施されている。

(2)地域に根ざす様々な交流

1)二地域居住

二地域居住18は、簡単に言えば、都会に暮らす人が、週末や1年のうちの一定期間を農山漁村等で生活することで、暮らしの場を二地域に持つ生活スタイルである。別荘やリゾートマンションでの滞在に止まらず、グリーンツーリズムのところで取り上げたクラインガルテン等も二地域居住の一形態である。都市住民に対するアンケート調査結果を基に国土交通省が推計した結果19によると、二地域居住人口は2005年に約100万人となっている。人口減少が進む地方の経済活性化にとって交流人口の増加が重要であるため、観光振興と並んで、交流人口増加の柱となる二地域居住を増やせるよう、行政が主導して、関連情報の提供や地方における生活基盤の立ち上げの支援を行っている20

2)山村留学

都会の若い世代が農山漁村に入って生活する機会は少ないが、そうした機会を提供しているのが山村留学である。山村留学の発端は、東京の小学校教師が夏休みに故郷の村で行った教育キャンプが発端とされる。都会の児童・生徒が親元を離れて長期間にわたり農山漁村で里親等の管理・指導の下、豊かな自然や田舎の厚い人情に触れながら体験学習する様を、海外留学になぞらえ、こう呼ぶようになっている。最近では、山村留学が転じて、農村留学、山海留学、漁村留学、離島留学等と様々な名前で呼ばれるようになっている。過疎化や少子高齢化によって衰退の危機に瀕する農山漁村にとっては、留学地になることで地域の活性化にも役立つ効果が期待される。

山村留学としてよく知られる事例としては、長野県大町市八坂(やさか)地区がある。この地区では、山村留学の発端となった財団法人が自然・生活体験教育を内容とした様々な教育活動を進めており、全国的に広く知られるようになっている。その他では、徳島県美波町伊座利(みなみちょういざり)の山村留学や北海道利尻町の離島留学等も知られている。

3)情報交流人口

情報化時代の到来によって、地域外の人にインターネット等を通じて地域の情報を提供する事例が増えている。情報交流人口21とは、こうした情報提供を受ける人々の中で、宛先が予め登録されている人々のことをいう。情報提供の目的は、交流促進、定住や二地域居住促進、特産品の販売促進や環境保全や医師不足の解消等、様々である。情報交流人口の増加が進めば、これが刺激となって地域経済の需要増加、人口流入促進等の効果が期待される。

情報交流人口の持つ意義に着目し、積極的な情報発信に努めている事例として北海道伊達市の例がある。伊達市では、情報交流機能を活用して「心の伊達市民」という取組を展開している。伊達が好きだが、理由があって別の所に住んでいる人を「心の伊達市民」として登録し、定期的に情報提供する。他方、登録した「心の伊達市民」には伊達の「まちぢから」を引き出すためのアドバイスをしてもらい、伊達のまちを元気にしていこうとするユニークな取組である22


7. 独立行政法人国際観光新興機構(JNTO)(2007)「JNTO訪日外客実態調査2006-2007」。
8. 日本旅行を終え、出国直前の、滞在期間が2日以上90日以下の外国人旅行者に、今回の訪問で尋ねた地域(複数回答可)を聴き、回答者数で除した比率。
9. 総務省(2008)「訪日外国人旅行者の受け入れに関する意識調査結果」。
10. 農林水産省(2007)「グリーンツーリズムの展開方向」によれば、グリーンツーリズムとは「農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」とされる。また、同資料は「自治体関係者等の間で、グリーンツーリズムは農産物直売所等での地元農林水産物の購入など日帰りを中心としたものから、農林漁家民宿等での短期から長期の宿泊滞在を通じた農林水産業・農山漁村体験まで、様々なタイプの都市・農山漁村交流を幅広く含むものとして捉えられる傾向がある」ことも指摘している。
11. エコツーリズム推進会議(2003)「エコツーリズムに関する国内外の取り組みについて」によれば、エコツーリズムとは「自然の営みや人と自然の関わりを対象とし、それらを楽しむとともに、その対象となる地域の自然環境や文化の保全に責任を持つ観光のあり方」とされる。
12. 国土交通省「産業観光ガイドライン」によれば、産業観光とは「歴史的・文化的価値のある産業文化財(古い機械器具、工場遺構等の所謂産業遺産)、生産現場(工場、工房等)及び産業製品を観光資源とし、それらを通じてものづくりの心にふれるとともに、人的交流を促進する観光活動をいう」とされる。
13. 森林療法とは、森林浴が一般的に知られる療法であるが、これに限らず、森林内での散策、運動、作業等、森林環境を利用して心身の健康回復・増強を図る療法。
14. 海岸療法とは、タラソテラピーとも呼ばれ、海辺の気候や海の水・藻・泥等を利用して、心身の健康回復・増強、美容等を行う療法。
15. 気候療法とは、日常の生活環境と異なる気候の下で生活し、光、風、気圧、温度等の気候要素を活用して疾病治療や心身の健康回復・増強を図る療法。
16. 地形療法とは、森林や傾斜地等を歩いて、体力増強を図る療法。心臓や循環器系等の機能障害の治療に効果があるとされる。
17. PETとは、Positron Emission Tomography(陽電子放射断層撮影)の略称であり、がん検査方法の1つ。高額医療機器のため、設置医療機関が限られ、検査需要の多い都市部ではなかなか予約がとれない場合もある。このため地方に行き、検査実施と共に観光も合わせて実施するツアープランが旅行会社によって提供されている。
18. 国土交通省「『二地域居住人口』アンケート調査と『二地域居住人口』の現状推計及び将来イメージについて」。国土交通省は、2005年に「二地域居住人口研究会」で「『二地域居住』の意義とその戦略的支援策の構想」という報告書をまとめ、今後の人口減少社会の下で「二地域居住人口」を含む「4つの人口」(情報交流人口、交流人口、二地域居住人口、定住人口)に着目して、その意義や展望を検討している。
19. 注18の国土交通省「『二地域居住人口』アンケート調査と『二地域居住人口』の現状推計及び将来イメージについて」参照。
20. 「住み替え/二地域居住」(http://www.sumikae-nichiikikyoju.net/)「交流居住のススメ」(http://kouryu-kyoju.net/index.php)。
21. 国土交通省「地方公共団体に係わるインターネット住民等の『情報交流人口』の実態調査結果について」によれば、情報交流人口とは「自地域外に居住する人に対して、何らかの情報提供サービスを行うなど、『情報交流』を行っている『登録人口(人数)』と定義する」としている。情報提供手段はインターネットの他、郵便やファックス等も含むとしており、情報提供を行う主体は自治体や各種のNPO・団体も含むとしている。
22. 伊達市ホームページ「心の伊達市民」に基づく(http://www.city.date.hokkaido.jp/index.html)。

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