地域の経済 2005
−高付加価値化を模索する地域経済−
平成17年10月
内 閣 府 政 策 統 括 官 室
(経済財政分析担当)

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<コラム1> 世界遺産の観光客数
 05年7月14日、知床が世界遺産として登録された。日本の世界遺産としては04年7月に登録された紀伊山地の霊場と参詣道に次ぐ13件目、自然遺産としては白神山地、屋久島に次ぐ3件目となる。

 知床の登録により、北海道における夏休み期間中の(7/22〜8/21)の航空旅客者数は、道内発着便のうち釧路、女満別、中標津の各路線が4〜30%増と軒並み前年を上回った。昨年秋口以降、来道客数は前年を下回っていたが、この夏には持ち直しの動きがみられる。

 今後は、現在の人気を一時的なものにしないための取組みが求められる。これまで世界遺産に登録されたほとんどの地域は、登録の翌年に観光客数が増加したものの、その後の推移は二極化している。白神山地、屋久島といった自然遺産や、東海北陸自動車道の整備が進む白川郷・五箇山の合掌造り集落などが引き続き観光客を増加させる一方、もともと観光名所として一定の認知を得ていた文化遺産の多くでは、観光客の増加は一時的なものにとどまっている(表1)。

 また、白神山地や屋久島では、観光客の増加に伴う自然環境の悪化も問題となっており、環境保護と観光の調和を図るためのルール作りも求められる。

【表1】主な世界遺産の観光客数
  92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04
白神山地 2,433 2,351 2,792 2,901 3,084 3,289 3,341 3,623 3,667 3,591 4,053 3,999
87 84 100 104 110 118 120 130 131 129 145 143
日光の社寺
2,418 2,160 2,017 1,849 1,710 1,688 1,608 1,583 2,132 1,590 1,507 1,489 1,498
113 101 95 87 80 79 75 74 100 75 71 70 70
白川郷・五箇山の
合掌造り集落
1,337 1,174 1,296 1,385 1,920 1,942 1,815 1,812 2,057 2,226 2,296 2,283 2,160
70 61 68 72 100 101 95 94 107 116 120 119 113
広島の平和記念碑
(原爆ドーム)
1,435 1,389 1,417 1,555 1,442 1,388 1,252 1,181 1,057 1,114 1,140 1,103 1,065
103 100 102 112 104 100 90 85 77 80 82 79 77
厳島神社 1,452 1,515 1,693 1,588 1,685 1,901 1,545 1,375 1,325 1,329 1,395 1,402 1,294
76 80 89 84 89 100 81 72 70 70 73 74 68
屋久島 242 209 233 257 253 264 280 260 263 286 290 315
84 73 82 90 88 92 98 91 92 100 101 110
琉球王国のグスク
及び関連遺跡群
1,114 2,148 1,841 1,852 1,771 1,887 1,974 2,096 2,117 2,035 2,362 2,513 2,455
55 106 90 91 87 93 97 103 104 100 116 123 121
(備考) 網掛けは世界遺産登録年。
上段は暦年ベースの観光客数(千人)、ただし、「広島の平和記念碑(原爆ドーム)」の観光客数は、平和資料記念館入場者数(年度ベース)、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の観光客数は97年まで岐阜県分が年度ベース。下段は、世界遺産登録の翌年の観光客数を100とした指数。

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