平成3年

年次世界経済報告 資料編

経済企画庁


[目次] [年次リスト]

はじめに

1991年は,湾岸危機に始まりソ連邦の崩壊に終わるというまさに歴史に残る1年となりました。平成3年度世界経済白書本編では,このような激動する世界情勢について,各国の景気動向,構造問題,貿易,資本の流れ等様々の観点から分析を行いました。

しかし,大きく動く世界経済め動向に関し,本編では十分に取り上げることのできなかった分野や,その後情勢が大きく変化し新たな展開を迎えている分野もみられます。そこで,こうした分野の分析を行うとともに,白書本編の内容を資料,データ面で補完するため,世界経済白書「資料編」を上梓することとしました。従来の世界経済白書「各国編」に比べその内容は次の通り大きく変わっていますが,過去1年間の世界経済動向を把握する上で必須の情報を整理し,資料的価値の高いものとなるよう工夫しています。

資料編は次のような構成となっています。まず,世界経済白書本編の内容を簡単に要約し,本編を読んでいない読者にもそのエッセンスがわかるように紹介しています。次に,世界経済白書本編では詳しく取り上げられなかった各国の最近の経済政策(財政,金融等)の動向について取り上げるとともに,石油,貿易,国際金融についてもこの1年間の動向をまとめています。その後,白書本編の作成過程での研究成果や最近新たな展開をみせているEC,旧ソ連の情勢等について,海外調査課課員による経済論考を紹介しています。そして最後に,資料・統計集としても活用できるように,この1年間の経済動向日誌,各国の主な経済統計,世界経済白書本編の主要な図表のバックデータを載せております。なお,より詳細な最新の各国経済統計については,当課にて編集の「月刊海外経済データ」を併せてご参照下さい。

激動する世界情勢を的確に把握する上で,この資料編を世界経済白書本編とともにご活用頂ければ幸いです。

平成4年2月

徳永 芳郎

経済企画庁調査局海外調査課長


[目次] [年次リスト]