平成元年

年次世界経済報告 各国編

経済企画庁


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I 1988~89年の主要国経済

第6章 イタリア:好調な成長続く

7. 経済見通し

89年9月に発表された政府の90年度経済見通しによると,実質経済成長は89年(実績見込み)の前年比3.4%増から90年は同3.2%増へとやや低下するものの,引き続き内需中心の好調な成長を続けるものとみている。内訳をみると,内需は,個人消費が89年の前年比3.4%増から90年は同2.8%増へ,総固定資本形成も89年同5.4%増から90年同5.0%増へと,それぞれ伸びはやや鈍化するものの,高水準を続ける。外需は,輸出が89年前年比6.1%から90年同5.8%へ,輸入も89年同8.1%増から90年同6.0%増へと,ともに伸びが鈍化する。また,GDP増加寄与度は,内需89年プラス4.2%から90年プラス3.6%,外需89年マイナス0.8%から90年マイナス0.3%とみており,内需中心の成長とともに内外需のバランスの改善も見込んでいる。また,消費者物価上昇率は90年前年比4.5%(89年同6.6%),雇用増加率は同1.1%(89年実績見込み1.0%)と見込んでいる。

またOECD,EC,IMFの各見通しでも,90年の成長率は89年(実績見込み)の前年比3.2~3.5%増からやや鈍化はするものの,同2.9~3.2%増の好調な成長を続けるとみている。


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