昭和41年
年次世界経済報告 参考資料
昭和41年12月16日
経済企画庁
第4章 フランス
以上みてきたように,66年の経済は安定的に推移したが,67年も景気上昇は続き,国内総生産は66年よりやや多めの5.3%増(政府予測)となるもようである。これは主として民間企業の設備投資の増勢が高まるほか,輸出もやや増勢鈍化とはいえ,なお高い増加率が予想され,さらに政府の消費的支出および投資も増加が予想されている。67年度予算案によると,財政支出は前年比10.6%増と66年の増加率7.1%増を大きく上回っており,とくに公共事業費の増加がいちじるしい。このような需要の増加により,輸入も高水準を続けるとみられる。しかし,物価の動向は潜在的上昇圧力がなお緩和されていないので予断を許されない。