昭和41年

年次世界経済報告 参考資料

昭和41年12月16日

経済企画庁


[前節] [次節] [目次] [年次リスト]

第4章 フランス

5. 物価の安定

物価は65年中かなり安定的に推移したあと,66年にはいってやや上昇テンポを早めたが,それでも比較的小幅な上昇にとどまった。すなわち消費者物価は66年1~9月に前年同期比2.5%,卸売物価(INSEE調査)2.4%上昇した。生産者価格も65年の1.8%から66年の2.3%(政府予測)へと上昇率が高まった。そのうち農産物価格は野菜,果実の供給減少やEEC共通価格への調整などによって64,65年よりもいくぶん速かに上昇した。工業品生産者価格は,63年9月の安定計画による価格凍結の緩和を65年3月の価格安定協約および価格計画契約の範囲内にとどめる政策がとられているために引き続き安定的であった。消費者物価のなかでも,65年後半からいっそう上昇速度を速めたサービス料金が年間で6%前後(政府予測)の大きな上昇を示している。なかでも,医療費,家賃の騰貴はいちじるしい。また,国鉄,電話,郵便,電気,ガスなどの公共料金引上げも多少ひびいている。野菜,果実の値上がりが激しかったが,食料品価格の上昇はたいしたことはなかった。

第4-6表 (1)消費者物価上昇率

第4-5図 66年上半期品目別輸出増加


[前節] [次節] [目次] [年次リスト]