昭和56年

年次経済報告

日本経済の創造的活力を求めて

昭和56年8月14日

経済企画庁


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第II部 日本経済の活力,その特徴と課題

第4章 住宅と余暇の充実

経済の活力なくして,国民生活の安定向上は達成できないが,国民生活自体の充実も活力の源泉である。とくに住宅・余暇といった分野では過去の急速な改善にもかかわらず,依然として問題が残っている。今後労働力の中・高年化の進む日本経済においては,その労働力の質の維持が重要であり,また,所得水準の上昇に伴って欲求の高度化,多様化が進行していることからして,単に所得貯蓄といった経済面のみならず,住宅・余暇等の空間的・時間的充実も大きな課題である。活力ある経済構造とゆとりある国民生活は,国民にとって普遍的な目標であり,いわゆる先進国病を回避しつつ,この二つを同時に達成していくことが今後のわが国の課題である。


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