昭和55年
年次経済報告
先進国日本の試練と課題
昭和55年8月15日
経済企画庁
第II部 経済発展への新しい課題
国際環境変化の中で日本経済の今後の発展にとっての最重要課題は石油制約への対応である。第I部でみたように日本経済は,第1次石油危機を乗り越え,第2次石油危機にも,相対的に良好な,パフォーマンスを達成してきた。しかし,石油制約の長期的持続化が予想される現在,経済全体としての一層の適応が必要となっている。本章では,石油制約の世界及びわが国に及ぼす意味や影響,それに対応しつつあるわが国経済の現状及び今後の課題について検討してみよう。