付注2－5　最低賃金の引上げによる分布圧縮効果の推計について

1　概要

最低賃金を引き上げることで、最低賃金を上回る時給を得ている層についても波及効果がある可能性がある。この効果は時給の水準が低くなるにつれて強くなる、つまり、最低賃金に近い時給で働いている労働者ほど、より賃金が大きく増加することが想定される。この効果を最低賃金の増加に伴う時給分布の圧縮効果とよび、これを検証する。

2　データ

2016年から2022年までのリクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」の調査票データ及び厚生労働省「地域別最低賃金改定状況」を用いて検証した。都道府県パネルの作成には、全国就業実態パネル調査の調査票から、給与計算が時給に基づき行われている非正規雇用労働者を抽出し、居住している各都道府県別にグループを作成した。

3　推計方法

4　推定結果