中長期の経済財政に関する試算

「中長期の経済財政に関する試算」は、今後10年間程度の経済財政の展望を提示するものであり、経済再生と財政健全化の進捗状況の評価や中長期的な経済財政政策の検討のための基礎情報として、その審議を行う経済財政諮問会議に提出されています。

2025年1月試算のポイント

<経済の中長期的な展望>

  • 成長移行ケース:賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行し、実質成長率が20年代後半に1%台半ば、30年度以降も1%を安定的に上回る成長(名目成長率は中長期的に2%台後半)。全要素生産性(TFP)上昇率が過去40年平均の1.1%程度まで高まるシナリオ。
  • 過去投影ケース:ゼロ近傍の成長を過去数値より投影し、中長期的に実質0%台半ば、名目0%台後半の成長。TFP上昇率が直近の景気循環の平均並み(0.5%程度)で将来にわたって推移するシナリオ。

経済の中長期的な展望グラフ

<財政の中長期的な展望>

  • 国・地方のPB対GDP比
    • 24年11月の経済対策に係る歳出の追加等により、2025年度のPBは現時点で赤字の見込みとなる(▲4.5兆円程度、対GDP比▲0.7%程度)。2026年度は、経済成長に伴う歳入増や同対策に係る歳出の執行縮小により、黒字化する姿となっている※。
    • その後、成長移行ケースでは黒字幅が拡大する一方、過去投影ケースでは次第に縮小して赤字となっていく。
    (※)「防衛力整備計画」及び「こども未来戦略」は試算に反映している。国土強靱化実施中期計画は、一定の仮定の下、機械的に織り込んでいる。その他の具体的に想定されない追加歳出は織り込んでいない。
  • 国・地方の公債等残高対GDP比
    • 成長移行ケースではPBが黒字化する中で徐々に低下するが、過去投影ケースでは試算期間後半に上昇に転じる。

財政の中長期的な展望グラフ

最新の試算資料

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