第3章 成長力強化と企業部門の取組

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成長力の強化に向け、企業が投資機会を見出し、設備投資を拡大させていくことが不可欠である。設備投資は、短期的には、需要面から景気の押上げに寄与する一方、中長期的には、資本の増加、また、生産性の向上を通じて成長力の強化に貢献する。第1章でもみたように、少子高齢化の下、生産年齢人口の減少が我が国経済の成長力の下押し圧力となる中、経済再生・デフレ脱却に向け、設備投資の果たす役割はますます重要となっている。

本章では、緩和的な金融環境や高水準の企業収益など良好な投資環境にもかかわらず力強さに欠ける設備投資の動向及びその背景を探るとともに、企業行動の変化の中で広がりがみられるM&Aや研究開発、海外投資を含めた企業の投資行動を分析し、成長力強化に向けた企業部門の課題を点検する。また、少子高齢化やグローバル化など企業をめぐる環境に変化が生じる中、成長力の強化に向け、コーポレート・ガバナンスが担う役割について、投資を含めた企業のより積極的な行動を促すという観点から検証する。

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