第3節 財政金融政策の展開(67)
注) (67)公共投資の赤字財政乗数について、短期日本経済マクロ計量モデル(2001年暫定版)でみると、名目公的固定資本形成を名目GDPの1%相当額だけ継続的に拡大した場合、実質GDPは、1年目に1.09%、2年目に1.24%、3年目に1.05%、それぞれ増加する結果となっている。また、個人所得税の赤字財政乗数については、個人所得税を名目GDPの1%相当額だけ継続的に減税した場合、実質GDPは、1年目に0.62%、2年目に0.59%、3年目に0.05%、それぞれ増加する結果となっている。これを用いて試算すると、公共投資の均衡財政乗数(個人所得税を増税しながら公共投資を増加させたときの乗数)は、1年目に0.47%、2年目に0.65%、3年目に1.00%、それぞれ増加する結果となる。