第2章 世界経済が直面する主なリスク

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2015年半ば以降、世界的に金融資本市場が大きく変動する局面が繰り返しみられた。その要因として、中国経済に対する懸念、原油を始めとする資源価格の低下、そして直近では英国におけるEU残留・離脱を問う国民投票といったことが指摘されてきた。金融資本市場は実体経済の変化を反映する鏡であると同時に、それとはかい離した動きをみせる時もある。不確実性の高まりを反映し、投資家がリスク回避姿勢を強めることで市場が変動し、そのことが実体経済に影響を及ぼすケースもある。

本章では、15年来の世界の金融資本市場の変動について振り返るとともに、世界経済の主要なリスクである中国経済の先行き、原油価格の変動、英国のEU離脱問題について検討を行う。

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