世界経済は回復している。先行きについては、アメリカでは回復が続き、アジアも拡大ないし回復が続くと見込まれる。また、ヨーロッパでは二極化が更に進むものの、全体としては持ち直しが続くと見込まれる。
以上のことから、世界経済全体としては、回復が続くと見込まれ、11年全体の実質経済成長率は3%台前半(市場レートベース)になると見込まれる(1)。
なお、東日本大震災の世界経済に与える影響をみると、自動車産業をはじめとする一部の産業では部品の供給が滞っており減産等がみられる。一方、各国においては、日本製品を代替するため生産を増やす動きや復興需要への期待もあり、総じてみれば、東日本大震災が世界経済に与えるマクロ的な影響は限定的とみられる。