<2004年>
<2004〜2005年の経済>
2004年の経済成長率は5.2%と1994年以来の高い伸びとなった。これは2003年半ば以降の金融緩和策の効果により投資・消費が急速に回復したことと、中国をはじめアジアを中心とする一次産品需要の高まりや近隣諸国の経済回復に伴う輸出の拡大等による。
2005年については、2004年9月以降とられた金融引締めの影響により、やや減速することが予想されるものの、消費・投資等内需中心の安定した成長が続く見通しである(中央銀行見通し(2004年9月)3.8%、OECD見通し3.7%、IMF見通し3.7%、民間機関26社の平均3.9%(2005年5月時点))。リスク要因としては、景気回復と原油価格が依然高水準にあることを背景に2004年後半から加速しつつあるインフレが今後予想以上に高まることがあれば、現在の金融引締めが継続し、内需が冷え込むおそれがあること、及び新興市場国債への需要の低下が起こった場合、為替レートに下方圧力を与えるおそれがあることが指摘されている。