20 人口ボーナス期とは正確には生産年齢人口の「絶対数」の増加ではなく、全人口に対する「比率」が増加する時期のことを指す。これは、人口一人当たりの成長を増加させるためには、全人口のうち生産年齢人口の比率が増加すること(人口ボーナス)が貢献すると考えられるためである。そこで、生産年齢人口比の推移をみてみると、日本を除く各国ではおおむね上昇傾向にある。水準でみてみても、アジア諸国・地域や中南米諸国はおおむね2000年代に生産年齢人口比が60~70%となっており、中所得国の罠に陥った国とそうでない国に大きな違いはみられない。