世界経済は、2008年の世界金融危機後から回復を続けてきたものの、欧州政府債務危機をめぐる緊張が続く中で、12年に入りヨーロッパのみならず、中国等の新興国、日本、更にはアメリカの製造業部門を含め、景気減速の動きに広がりがみられた。
本章では、まず第1節において世界経済の現状と見通しについて概観し、第2節以降、各地域経済の現状と見通しについて詳しく分析する。