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第2章 緊急避難的な経済政策からの出口戦略

第4節 金融システム安定化の現状と今後

3.金融システム安定化策の評価

   以上みたように、各国において実施された金融システム安定化策は、資本注入や債務保証を通じて、金融機関の自己資本の増強や資金調達環境の改善が促進されるなどの効果があった。この結果、全体として金融機関の経営環境が改善し収益が持ち直すなど金融市場の安定化に対して相当程度効果があったと評価できる。他方、個別行については、現在もなお資本注入が行われている金融機関の問題や、不良債権処理の遅れの問題等、信用収縮を通じて景気の下押し要因となっており、予断を許さない状況が続いている。


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