22 世界のIT部門 World IT
<最近の状況>
アメリカでは、IT生産は、02年半ばから回復に転じ03年以降は拡大が続いてきた。06年下期から07年1〜3月期には、アメリカ景気拡大の減速に伴って伸びがやや鈍化したものの、その後は持ち直してきている。内訳をみると、デジタル家電、携帯電話、携帯音楽プレーヤー等、用途が拡大している半導体が全体の伸びをけん引している。
アジアのIT生産は05年下期から拡大してきたものの、アメリカのIT生産同様に06年下期から07年1〜3月期にかけて伸びが鈍化したが、その後、在庫調整の進展から持ち直している。
世界の半導体売上の推移をみると、ITバブル崩壊後の03年以降は回復に転じている。06年は前年比8.9%と05年の同6.8%増から伸び率が拡大したが、07年はアメリカの売上高減少を受けて同3.8%と伸びが緩やかになると見込まれている。
<今後の動向>
近年、従来のコンピュータ、通信機器向けに加え、デジタル家電や携帯音楽プレーヤー、自動車部品など一般消費者向けのIT製品の需要は拡大している。足元では、先行指標といわれる北米半導体製造装置BBレシオをみると、循環的な需要鈍化の兆候もみられるものの、SIA(米半導体協会)は、アジア地域におけるIT製品需要の拡大等を背景に、世界の半導体売上は、08年に前年比9.1%増、09年に同6.2%増と堅調な伸びが続くと見込んでいる。