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付注2 貿易パターン判別の方法

 Kimura and Ando(2004)や深尾(2003)では、財別の貿易のパターンを以下の手順により産業間貿易、水平的産業内貿易及び垂直的産業内貿易の3タイプに分類している。

数式1

 Xjk はk 国から全世界へのj財の輸出額を表し、Mjk は全世界からk 国へのj財の輸入額を表す。Xjk とMjk のうちより小さい方をXjk とMjk のうちより大きい方で除すことにより貿易額のかい離を算出する。この値がいき値を下回る((1)式が成立している)ことを、j財で産業間貿易(一方向貿易とも呼ばれる)行われている条件とし、成立していなければ産業内貿易と判別している。
 
 次に、j財において産業内貿易である場合に、水平的産業内貿易(商品の特性により製品が差別化された貿易)であるか垂直的産業内貿易(品質(価格に反映されるものと仮定)により製品が差別化された貿易)かを判別する。P kjXはk国から世界へのj財を輸出する際の輸出単価を示し、P kjMはk国が世界からj財を輸入する際の輸入単価を示している。 輸出入の単価比が1/1.25から1.25の範囲に収まっている(即ち(2)式が成立)ことを、水平的産業内貿易の条件としており、範囲外である場合は垂直的産業内貿易と判別している。

数式2

 (参考文献)
 Ando.M,Kimura.F[2004]“New Dimensions of International Production Sharing in East Asia:Evidence from International Trade Data and Japanese Micro Data”, June 2004
 石戸光、伊藤恵子、深尾京司、吉池喜政[2003]「東アジアにおける垂直的産業内貿易と直接投資」経済産業研究所 ディスカッションペーパー 2003.5


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