24 世界貿易 World Trade
<2003年〜2004年の動向>
2002年の世界貿易(財、数量ベース)は、前年比3.3%増加した。金額ベースでみると、世界輸出は前年比3.7%増加し6兆3,564億ドル、世界輸入は同4.3%増加し6兆6,774億ドルであった。2002年は世界経済回復の動きに伴い、IT関連製品の貿易が持ち直したことなどから、貿易量が増加した。
IMFによれば、2003年の世界貿易(財、数量ベース)の伸びは2.9%、2004年は5.4%となっており、世界貿易は着実に増加すると見込まれている。
主要国・地域ごとにみると、アメリカでは、2002年初めを底に輸出額、輸入額ともに増加基調となっている。IMFによると財ベースの輸出額については、2003年は0.3%、2004年は6.3%となっている。また財ベースの輸入額については、2003年は2.6%、2004年は4.9%となっている。景気の回復に伴い、2004年にかけ貿易量は増加が見込まれる。
アジア地域では2002年1〜3月期を底に、輸出入ともに急速に回復している。IMFによると、輸出は金額ベースで2003年に14.1%、2004年は9.6%増と、2004年には若干鈍化するものの、他の地域よりも高い伸びが見込まれている。アメリカの景気回復に伴い、アジア各国・地域は対米輸出でも増加傾向にある。
<急速に伸びる中国の輸出>
このような中で、中国の伸びは著しく、2003年1〜3月の輸出額の伸びは、アジア全体が17.9%であるのに対し、中国は34.0%となっておりアジア全体の牽引役となっている。
アメリカにおける中国からの輸入は、1990年には6位(シェア3.2%)だったものが、2002年には3位(シェア11.1%)と急速に増加している。日本における中国からの輸入は、1990年には4位(シェア5.1%)だったものが、2002年には1位(シェア18.3%)を占めており、中国との関係が一層深まっている。