付注

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付注2-1 企業の設備投資と資金貸出に関する分析について

金融機能が企業の設備投資に与える影響を分析するため、財務省「法人企業統計調査(四半期別調査)」(以下、「法人季報」という。)の個票データから各都道府県から構成されるパネルデータを構築し、各都道府県の設備投資額をそれぞれの短期借入金、長期借入金が説明するモデルで推定した。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。

企業の設備投資と資金貸出に関する分析について

添え字の𝑖は都道府県、𝑡は時点(四半期)を示す。推計した都道府県数は47地域、推計期間は2013~2019年度第1四半期である。

変数に関して、「設備投資額」は、「法人季報」における当期の「土地」、「その他の有形固定資産」、「建設仮勘定」、「無形固定資産(ソフトウェア)」の合計額の前年同期比である。また、「短期借入金」、「長期借入金」は、それぞれ「法人季報」における短期金融借入金(流動負債)、長期金融借入金(固定負債)の当期の額の前年同期比を用いている。

本分析では、上記のモデルを、企業規模(資本金の規模)別に場合分けした上で、それらを更に地域(全国、除く三大都市、10地域(巻末に記載の地域区分を基に、北海道と東北、九州と沖縄は、合わせて1地域として扱っている。))別に場合分けしている(具体的に、地域別の分析作業では、ダミー変数として、例えば「除く三大都市」は、東京都、大阪府、愛知県以外の場合は1、東京都、大阪府、愛知県の場合は0として処理している。)。

記述統計量及び推定結果は、以下のとおりである(表1)。

表1 記述統計量

表1 記述統計量

表2 金融機関の資金貸出と企業の設備投資にかかる推定結果

表2 金融機関の資金貸出と企業の設備投資にかかる推定結果

付注2-2 企業の売上高と設備投資に関する分析について

企業の設備投資が売上高に与える影響を分析するため、財務省「法人企業統計調査(四半期別調査)」(以下、「法人季報」という。)の個票データから各都道府県から構成されるパネルデータを構築し、各都道府県の売上高をそれぞれの設備投資額が説明するモデルで推定した。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。

企業の売上高と設備投資に関する分析について

添え字の𝑖は都道府県、𝑡は時点(四半期)を示す。推計した都道府県数は47地域、推計期間は2013~2019年度第1四半期である。

変数に関して、「売上高」は、「法人季報」における当期の売上高の前年同期比、「設備投資額」は、「法人季報」における当期の「土地」、「その他の有形固定資産」、「建設仮勘定」、「無形固定資産(ソフトウェア)」の合計額の前年同期比である。

本分析では、上記のモデルを、企業規模(資本金の規模)別に場合分けした上で、それらを更に地域(全国、除く三大都市、10地域(巻末に記載の地域区分を基に、北海道と東北、九州と沖縄は、合わせて1地域として扱っている。))別に場合分けしている(具体的に、地域別の分析作業では、ダミー変数として、例えば「除く三大都市」は、東京都、大阪府、愛知県以外の場合は1、東京都、大阪府、愛知県の場合は0として処理している。)。

記述統計量及び推定結果は、以下のとおりである(表1)。

表1 記述統計量

表1 記述統計量

表2 企業の設備投資と売上高にかかる推定結果

表2 企業の設備投資と売上高にかかる推定結果

付注2-3 企業の従業員数と設備投資に関する分析について

企業の設備投資が従業員数に与える影響を分析するため、財務省「法人企業統計調査(四半期別調査)」(以下、「法人季報」という。)の個票データから各都道府県から構成されるパネルデータを構築し、各都道府県の従業員数をそれぞれの設備投資額が説明するモデルで推定した。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。

企業の従業員数と設備投資に関する分析について

添え字の𝑖は都道府県、𝑡は時点(四半期)を示す。推計した都道府県数は47地域、推計期間は2013~2019年度第1四半期である。

変数に関して、「従業員数」は、「法人季報」における当期の従業員数の前年同期比、「設備投資額」は、「法人季報」における当期の「土地」、「その他の有形固定資産」、「建設仮勘定」、「無形固定資産(ソフトウェア)」の合計額の前年同期比である。

本分析では、上記のモデルを、企業規模(資本金の規模)別に場合分けした上で、それらを更に地域(全国、除く三大都市、10地域(巻末に記載の地域区分を基に、北海道と東北、九州と沖縄は、合わせて1地域として扱っている。))別に場合分けしている(具体的に、地域別の分析作業では、ダミー変数として、例えば「除く三大都市」は、東京都、大阪府、愛知県以外の場合は1、東京都、大阪府、愛知県の場合は0として処理している。)。

記述統計量及び推定結果は、以下のとおりである(表1)。

表1 記述統計量

表1 記述統計量

表2 企業の設備投資と従業員数にかかる推定結果

表2 企業の設備投資と従業員数にかかる推定結果

付注2-4 年度別における企業の設備投資と資金借入に関する分析について

金融機能が企業の設備投資に与える影響を年度別に分析するため、財務省「法人企業統計調査(四半期別調査)」(以下、「法人季報」という。)の個票データを用いて、各企業の設備投資額をそれぞれの短期借入金、長期借入金が説明するモデルで推定した。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。

年度別における企業の設備投資と資金借入に関する分析について

添え字の𝑖は企業(標本)、𝑡は時点(四半期)を示す。推計した企業数は記述統計量の観測数のとおり(表1を参照)、推計期間は2003~2018年度である(本分析では、「法人季報」では一部の調査客体(企業)が年度を境に交代となり、複数年度でのパネル分析は行えないことから、年度別に推計を行っている。また、以下の説明のとおり、「設備投資額」を固定資産額の前期差で算出している。そのため、年度内での推計期間は、第2四半期(7-9月期)から第4四半期(1-3月期)までとなっている。)。

変数に関して、「設備投資額」は、「法人季報」における当期の「土地」、「その他の有形固定資産」、「建設仮勘定」、「無形固定資産(ソフトウェア)」の合計額の前期差である。また、「短期借入金」、「長期借入金」は、それぞれ「法人季報」における短期金融借入金(流動負債)、長期金融借入金(固定負債)の当期の額の前期差を用いている。

本分析では、上記のモデルを、地域(全国、除く三大都市、12地域(巻末に記載の地域区分を参照))別に場合分けした上で、それらを更に企業規模(資本金の規模)別に場合分けを行っている(具体的に分析作業では、ダミー変数として、「除く三大都市」は、東京都、大阪府、愛知県以外の場合は1、東京都、大阪府、愛知県の場合は0、「大企業」は「法人季報」における調査客体のうち資本金10億円以上の場合は1、それ以外の場合は0、「中堅企業」は、同じく資本金1億円以上10億円未満の場合は1、それ以外の場合は0、「中小企業」は、同じく資本金1千万円以上1億円未満の場合は1、それ以外の場合は0として処理している。)。

記述統計量及び推定結果については、以下のとおりである(表1)。

表1 記述統計量

表1 記述統計量
表1 記述統計量
表1 記述統計量
表1 記述統計量

表2 年度別の企業の設備投資と金融機関からの長期資金借入にかかる推定結果

表2 年度別の企業の設備投資と金融機関からの長期資金借入にかかる推定結果

付注3-1 健康が生産に与える影響に関する分析

Bloom et al. (2004)は、世界175か国で4時点からなるパネルデータを構築して健康が経済成長に与える影響を分析しており、本分析はこれにならって都道府県別データを用いて分析を行った。Bloom et al. (2004)の分析では、通常のコブ・ダグラス型の生産関数に人的資本の一部として健康を取り込んでいる。人的資本は、ミンサー型の賃金関数の説明変数(教育年数、経験年数、経験年数2乗)に健康要因を付加したものである。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。

健康が生産に与える影響に関する分析

各説明変数に関する説明は以下のとおりである(表1)。

表1 説明変数

表1 説明変数

まずは一般的なミンサー型の賃金関数で資本、労働、教育年数及び経験年数が生産にどのような影響を与えているのかについて分析を行うこととした。つまり、上のモデルから健康要因を除いたモデルを推計する。各変数の記述統計量は以下のとおりである(表2)。

表2 記述統計量

表2 記述統計量

賃金関数を推定するにあたっては、都道府県別の複数年のデータを用いて、都道府県ごとの固定効果を考慮したパネルデータ分析を行った。分析結果は以下のとおりである(表3)。

表3 生産に与える要因に関する分析結果

表3 生産に与える要因に関する分析結果

次に上記モデルに健康要因を付加して分析を行う。上記分析ではパネルデータ分析を行ったが、健康寿命のデータが2010年以降しかなく、資本や労働に用いたデータが2012年までとなっているため、分析は2012年単年のクロスデータ分析に限られる。記述統計量及び分析結果は以下のとおりである(表4)。

表4 記述統計量

表4 記述統計量

表5 健康と生産に関する分析結果

表5 健康と生産に関する分析結果

付注3-2 健康が医療費に与える影響に関する分析

ここでは、健康が医療費にどの程度影響を与えるのかについて推計を行う。本分析で用いたモデルは以下のとおりである。なお、健康度以外の調整要因(医療サービスへのアクセス、家族構成、都市化状況等)については、印南(1997)を参考に選定した。

健康が医療費に与える影響に関する分析

推計に用いた説明変数は以下のとおりである(表1)。

表1 説明変数

表1 説明変数

記述統計量は以下のとおりである(表2)。

表2 記述統計量

表2 記述統計量

これらの変数を用いて、クロスセクションのOLS回帰分析を行った33。分析結果は以下のとおりである(表3)。

表3 医療費に与える要因に関する分析結果

表3 医療費に与える要因に関する分析結果

付注3-3 地域資源等が健康に与える影響に関する分析

健康が地域経済を活性化させるなら、どのような地域資源が健康度を高めるかについて、内閣府「生活の質に関する調査(2012年度)」の1時点のミクロデータを用いて、以下のモデルについて推計を行った。

地域資源等が健康に与える影響に関する分析

推計に用いた説明変数は以下のとおりである(表1)。

表1 説明変数

表1 説明変数

まず、どのような地域資源等が主観的健康度に影響を与えるのかについて推計を行う。記述統計量及び分析結果は以下のとおりである(表2)。

表2 記述統計量

表2 記述統計量

表3 主観的健康度に影響を与える要因に関する分析結果

表3 主観的健康度に影響を与える要因に関する分析結果

次に、こころの健康度についても同様の推計を行う。記述統計量及び分析結果は以下のとおりである(表4)。

表4 記述統計量

表4 記述統計量

表5 こころの健康度に影響を与える要因に関する分析結果

表5 こころの健康度に影響を与える要因に関する分析結果

脚注33 健康的な習慣が医療費を直接引き下げるのではなく、健康度の改善を通じて医療費を引き下げる可能性を考慮し、内生性の検定(DWH検定)を行ったが、内生性があるとの統計的に有意な結果は得られなかった。したがって、通常のOLS回帰分析を行った。
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