第5章 第5節

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5-5.2016年度以降5年間の「復興・創生期間」について

(「新しい東北」の創造を期待)

これまでみてきたように、「集中復興期間」と位置付けられた震災発生からの5年間(2016年3月まで)は、住宅再建などの生活基盤整備に関する取組は着実に進展してきているといえるだろう。

では、集中復興期間が終わる2016年度以降の主な取組はどうなっているのだろうか。

2015年6月24日に開催された第13回復興推進会議では、特に地震・津波被災地で復旧・復興事業の完了に向けた見通しが立ちつつあるなど、復興は新たなステージを迎えており、今後は地方創生のモデルとなるような復興を実現するべき、との観点から、2016年度以降の5年間を「復興・創生期間」と位置付けることとなった。また、集中復興期間と復興・創生期間を含めた復興期間10年における事業規模は、合計で32兆円程度と見込んでいる(第5-5-1表)。

そして、東日本大震災の発生から5年目にあたる2016年3月11日には「『復興・創生期間』における東日本大震災からの復興基本方針」が閣議決定された。この中では、産業・生業の再生に向け、観光振興については2016年を「東北観光復興元年」として、インバウンド促進といった取組を一層推進することとされた。

被災3県に限らず、全国的にも人口減少が課題となる中、多くの方々に訪れてもらうようになるため、さらには移り住んでもらえるような地域となるためには、魅力あふれる地域の姿を創造することが、これまで以上に重要となる。これまでの「集中復興期間」の取組を通じて得られた経験等を踏まえながら、眠っている地域資源の発掘・活用や創造的な産業復興、地域のコミュニティ形成の取組等も通じて、「新しい東北」の姿を創造していくことが期待される。

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