内閣府ホーム  > 内閣府の政策  > 経済財政政策  > 月例経済報告関係資料  > 月例経済報告  > 月例経済報告_過去資料  >月例経済報告(平成17年12月19日)

月例経済報告

―景気は、緩やかに回復している。―

先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる。一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある。

平成17年12月19日

内閣府


先月からの主要変更点(PDF形式:16KB)


月例経済報告
平成17年12月






総論
(我が国経済の基調判断)
景気は、緩やかに回復している。  先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる。一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある。
(政策の基本的態度)
 政府は、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」に基づき、構造改革を加速・拡大する。12月6日、「平成18年度予算編成の基本方針」を閣議決定した。
 政府は、日本銀行と一体となって、重点強化期間におけるデフレからの脱却を確実なものとするため、政策努力の更なる強化・拡充を図る。

各論

1.消費・投資などの需要動向

個人消費は、緩やかに増加している。
 個人消費は、緩やかに増加している。この背景としては、消費者マインドがおおむね横ばいの中で、所得が緩やかに増加していることが挙げられる。需要側統計(「家計調査」等)と供給側統計(鉱工業出荷指数等)を合成した消費総合指数は、10月は増加した。
 個別の指標について10月の動きをみると、「家計調査」では、実質消費支出は前月から減少した。販売側の統計をみると、小売業販売額は、前月に比べて減少した。気温が高めで推移したことから百貨店では季節衣料が伸び悩んだ。一方で、家電販売などを含む機械器具小売業では増加した。新車販売台数は、10月・11月と前月比で減少した。旅行は、海外は前年を下回ったものの、国内旅行は前年を上回った。外食は、前年を上回った。
 先行きについては、雇用情勢の改善が家計の所得改善につながっていることから、個人消費の増加が続くことが期待される。

設備投資は、増加している。
 設備投資は、企業収益の改善や需要の増加等を受けて、増加している。これを需要側統計である「法人企業統計季報」でみると、2005年7-9月期は製造業・非製造業ともに増加している。機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は、おおむね横ばいとなっている。ソフトウェア投資は、緩やかに増加している。これらの需要側統計、供給側統計を合成した設備投資総合指数は、増加している。
 「日銀短観」によれば、2005年度設備投資計画は3年連続で増加となり、製造業は2年連続の二桁増加、非製造業は91年以来の高い伸びとなっている。また、設備投資の動きに先行性がみられる設備過剰感は改善傾向にある。先行指標をみると、機械受注は増加基調にある。建築工事予定額は、おおむね横ばいとなっている。先行きについては、企業収益の改善が続いていることから、増加傾向で推移するものと見込まれる。

住宅建設は、増加している。
 住宅建設は、増加している。これは、持家の着工はおおむね横ばいとなっているが、貸家、分譲住宅の着工が増加していることによる。総戸数は、10月は前月比3.8%増の年率129.2万戸となった。総床面積も、おおむね総戸数と同様の動きをしている。先行きについては、雇用情勢が改善していることに加え、家計の所得環境などの回復が続いていけば、住宅着工は底堅く推移していくことが期待される。

公共投資は、総じて低調に推移している。
 公共投資は、総じて低調に推移している。
 公共投資の関連予算をみると、国の平成17年度予算では、公共投資関係費について、前年度比4.0%減としつつ、雇用・民間需要の拡大に資する分野へ重点化したほか、各事業の目的・成果に踏み込んできめ細かく重点化している。また、平成17年度地方財政計画では、投資的経費のうち地方単独事業費について、中期的に計画的な抑制を図る中で前年度比3.0%減(規模是正後は、8.2%減)としつつ、重点的な配分を行うとしている。
 2005年7-9月期は、大手50社受注額などで前年を上回る動きがみられたが、公共工事請負金額は、前期に引き続き、前年を下回った。
 2005年10-12月期の公共投資については、10月、11月の公共工事請負金額は前年を下回るなど、基調としては減少傾向にあると考えられる。

輸出は持ち直している。輸入は横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、横ばいとなっている。
 輸出は、持ち直している。地域別にみると、アジア向け輸出は、電気機器が持ち直し、全体として持ち直している。アメリカ向け輸出は、一般機械や電気機器が底堅く推移し、横ばいとなっている。EU向け輸出は、横ばいとなっている。先行きについては、 世界の景気は着実に回復していることに伴って、増加していくものと考えられる。
 輸入は、機械機器などが増加したものの全体としては横ばいとなっている。地域別にみると、アジアからの輸入は、機械機器などが増加したものの、鉱物性燃料などが減少し横ばいとなっている。アメリカからの輸入は、横ばいとなっている。EUからの輸入は、横ばいとなっている。
 国際収支をみると、原油価格の高騰などにより輸入価格が上昇傾向にあるものの、輸出数量は持ち直し、輸入数量は横ばいとなっていることから、貿易収支の黒字幅は横ばいとなっている一方、サービス収支の赤字幅はやや縮小している。そのため、貿易・サービス収支の黒字は横ばいとなっている。

2.企業活動と雇用情勢

生産は、持ち直している。
 鉱工業生産は、一部の分野で在庫調整の動きもみられるものの、全体としては輸出の持ち直しや設備投資の増加に支えられて、持ち直している。
 先行きについては、設備投資の増加や、世界の景気が着実に回復していることから、生産の持ち直しは続くものと見込まれる。なお、製造工業生産予測調査においては、11月・12月ともに増加が見込まれている。
 また、第3次産業活動は、このところ横ばいとなっている。

企業収益は、改善している。また、企業の業況判断は、緩やかに改善している。倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。
 企業収益の動向を「法人企業統計季報」でみると、2005年7-9月期の経常利益は、鉄鋼、輸送用機械等、幅広い業種で売上高が増加したこと等により前年同期比6.6%となり、13四半期連続で増益となった。業種別にみると、製造業が12.6%、非製造業が2.4%の増益となっている。「日銀短観」によると、製造業、非製造業ともに、2005年度の売上高は3年連続の増収、経常利益は4年連続の増益を見込んでいる。
 企業の業況判断について、「日銀短観」をみると、緩やかに改善している。設備投資の増加や生産の持ち直しにより、電気機械、精密機械、不動産や通信等の業種で改善がみられ、大企業製造業の業況判断は3四半期連続、大企業非製造業は2四半期ぶりの改善となった。
 また、企業倒産は、おおむね横ばいとなっている。11月の倒産件数は1,100件程度となっており、前年同月比で増加したが、低水準で推移している。

雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりがみられる。
 完全失業率が高水準ながらも、低下傾向で推移し、賃金も緩やかに増加するなど、雇用情勢は、厳しさが残るものの、改善に広がりがみられる。
 完全失業率は、10月は前月比0.3%ポイント上昇し4.5%となった。自発的失業者等の増加により完全失業者数が増加した。一方、15~24歳層の完全失業率は、低下しているものの高水準で推移している。
 新規求人数は増加傾向となっている。有効求人倍率は上昇傾向となっている。また、雇用者数は増加している。製造業の残業時間は横ばいとなっている。「残業規制」等の雇用調整を実施した事業所割合は低下した。企業の雇用判断は、全規模・全産業で12月は2%ポイント低下し、不足感が高まっている。
 賃金の動きをみると、定期給与は緩やかな増加傾向で推移している。

3.物価と金融情勢

国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価は、横ばいとなっている。
 国内企業物価は、上昇している。最近の動きを類別にみると、石油製品の上昇に一服感がみられるものの、素材価格の上昇により、非鉄金属、化学製品が上昇している。輸入物価(円ベース)は、円安や国際商品市況の上昇を反映して、上昇している。
 企業向けサービス価格は、前年比で小幅な下落が続いている。
 消費者物価は、横ばいとなっている。このところ前月比で小幅上昇しているものの、これはこれまでの原油価格上昇などの押上げによるものとみられる。最近の動きを類別にみると、一般商品は、おおむね横ばいとなっている中で、石油製品はこれまでの原油高を受けて小幅ながら10月も前月比で上昇している。一般サービスは、おおむね横ばいとなっている。公共料金は、電気代において、昨年の料金引下げの影響が一巡したことや、これまでの原油高を受けた燃料費調整があったことなどにより、下落幅が縮小している。
 なお、10月の消費者物価の前年比は0.0%となったものの、石油製品などが押上げ要因として働いていることなどを踏まえ、物価の動向を総合してみると、物価は緩やかなデフレ状況にある。

株価は、15,700円(日経平均株価)台まで上昇した後、15,200円台まで下落している。為替レートは、121円台まで円安方向で推移した後、このところ117円付近まで円高方向で推移している
 株価は、堅調な国内景気や円安への好感等を背景に、15,700円(日経平均株価)台まで上昇した後、為替レートが円高方向に転じたことなどにより輸出関連株を中心に売られ、15,200円台まで下落している。対米ドル円レートは、121円台まで円安方向で推移した後、このところ117円付近まで円高方向で推移している。
 短期金利は落ち着いている。長期金利は、1.4%台前半から上昇し、このところ1.5%台で推移している。企業金融については、企業の資金繰り状況は改善しており、民間債と国債との流通利回りスプレッドは低水準で推移している。
 マネタリーベースの伸びは、低下している。M2+CDの伸びは、横ばいで推移している。

4.海外経済

世界の景気は着実に回復している。

アメリカでは、景気は拡大している。
 2005年7-9月期では、消費が前期比年率4.2%増、設備投資も同8.8%増と上方改定され、GDP成長率は同4.3%増となった。また、雇用は11月の非農業雇用者が21.5万人増と増加しているなど、景気は拡大している。物価面ではコア物価上昇率は安定している。
 12月13日に開催されたFOMCではフェデラルファンド・レート(FF金利)の誘導目標水準を0.25%引き上げ、4.25%とするとともに、持続的な経済成長と物価安定の双方の達成に対するリスクを概ね均衡した状態に維持するためには、ある程度の更なる金融引き締めを慎重に実施することが必要となる可能性が高いとした。

アジアでは、中国等で景気は拡大が続いている。
 中国では、景気は拡大が続いている。固定資産投資の伸びは、依然として拡大が続いている。台湾、シンガポール、タイでは、外需を中心に景気は拡大している。マレーシアでは、内需を中心に景気は拡大している。韓国では、景気は緩やかに回復している。

ユーロ圏では、景気は緩やかに回復しており、英国の景気は回復している。
 ユーロ圏では、景気は緩やかに回復している。ドイツでは、輸出や生産が増加するなど、企業部門を中心に緩やかに回復している。フランスでは、消費や輸出が増加するなど、緩やかに回復している。欧州中央銀行(ECB)は、12月1日の理事会で、政策金利(短期買いオペの最低応札金利)を0.25%ポイント引き上げ、2.25%とすることを決定した。
 英国では、消費の伸びが緩やかになる中で、景気は回復している。

国際金融情勢等
 金融情勢をみると、世界の主要な株価は横ばいで推移した。主要国の長期金利は横ばいで推移した。ドルは名目実効為替レートで減価した。原油価格は60ドル台近辺で推移している。

(注)

<個人消費>
 消費総合指数(内閣府試算値)は、9月季節調整済前月比0.7%増の後、10月は同0.2%増となった。なお、消費総合指数は「四半期別GDP速報」(QE)の推計方法の変更に伴い、2005年2月に改定を実施した。作成・改定方法については、ディスカッションペーパーを参照。(http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)
 「家計調査」の実質消費支出は、9月季節調整済前月比0.4%減の後、10月は同0.1%減(前年同月比2.0%増)となった。
 「家計調査」の実質消費支出(除く自動車、住居、仕送り金等)は、10月は季節調整済前月比1.1%増(前年同月比2.8%増)となった。
 購入頻度が少ない高額消費部分について家計消費状況調査の結果を用い、家計調査と合成した家計消費指数では、10月は実質前年同月比2.4%増となった。。
 経済産業省柊商業販売統計稗の小売業販売額は、9月季節調整済前月比0.8%減の後、10月は同0.4%減(前年同月比0.4%減)となった。また、百貨店販売額は、10月は前年同月比0.4%減(既存店)(季節調整済前月比1.3%減(全店))となった。スーパー販売額は、10月は前年同月比5.4%減(既存店)(季節調整済前月比3.0%減(全店))となった。コンビニエンスストア販売額は、10月前年同月比3.0%減(既存店)、同0.5%増(全店)となった。
 乗用車(含軽)新車新規登録・届出台数は、10月季節調整済前月比4.8%減の後、11月(速報値)は同1.1%減となった。なお、最新月はナンバーベース(特殊用途車を乗用車や貨物車に配分する)によるが、それ以前の月は登録ナンバーベース(特殊用途車を乗用車や貨物車に配分しない)によるものであり、両者は厳密には一致しない。
 大手旅行業者13社取扱金額は、国内旅行は9月前年同月比2.5%増の後、10月は同0.5%増となった。海外旅行は9月前年同月比0.7%減の後、10月は同1.1%減となった
 外食(日本フードサービス協会調べ)は、9月前年同月比2.5%増(全店)の後、10月は同3.5%増(全店)となった。
 内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数(季節調整済)は、6月前期差0.2ポイント悪化の後、9月は同0.6ポイント悪化となった。消費者態度指数(原数値)は、10月前月差2.4ポイント改善の後、11月は前月差0.3ポイント改善となった。

<設備投資>
 設備投資総合指数(内閣府試算値)は、9月季節調整済前月比5.4%減の後、10月(速報値)は同0.3%増となった。設備投資総合指数の作成方法については、ディスカッションペーパーを参照(http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)。
 2005年7-9月期の設備投資を財務省「法人企業統計季報」(全規模全産業、ソフトウェアを除く)でみると、季節調整済前期比4.1%増(前年同期比10.6%増)となっており、うち製造業では同5.2%増(同19.3%増)、非製造業では同3.6%増(同6.0%増)となっている。
 内閣府・財務省「法人企業景気予測調査」でみると、2005年度設備投資計画は、製造業で前年度比11.2%増、非製造業で同2.4%増となっており、全産業では同5.5%増となっている。
 経済産業省「鉱工業指数」により資本財出荷(除く輸送機械)をみると、9月(確報値)は季節調整済前月比11.0%減(前年同月比1.1%減)の後、10月(確報値)は同6.3%増(同4.8%増)となっている。
 日本銀行柊全国企業短期経済観測調査稗(12月調査)により設備投資の動向をみると、大企業の2005年度設備投資計画は、製造業で前年度比17.3%増、非製造業で同7.0%増となっており、全産業では同10.4%増となっている。また、中小企業では製造業で同5.2%増、非製造業で同3.0%増となっており、全産業では同3.6%増となっている。
 経済産業省「特定サービス産業動態統計」でみると、受注ソフトウェア売上高は、9月(確報値)は前年同月比8.1%増の後、10月(速報値)は同4.3%増となっている。
 機械受注(船舶・電力除く民需)は、9月は季節調整済前月比10.0%減(前年同月比4.8%増)の後、10月は同4.8%増(同8.5%増)となっている。なお、2005年10-12月期(見通し、9月調査時点)の機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前期比6.2%増(前年同期比10.2%増)と見込まれている。
 国土交通省「建築着工統計」により非居住用建築物(民間)の工事予定額をみると、9月は季節調整済前月比2.9%減(前年同月比12.0%減)の後、10月は同31.8%増(同17.7%増)となっている。

<住宅建設>
 国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工総戸数(季節調整済前期比)は、2005年4-6月期は4.2%減、7-9月期は10.3%増、8月は4.8%減、9月は2.1%減、10月は3.8%増となった。内訳をみると、持家の着工(同)は、2005年4-6月期は3.6%減、7-9月期は6.2%増、8月は6.2%増、9月は6.2%減、10月は1.4%増となり、貸家の着工(同)は、2005年4-6月期は7.8%減、7-9月期は11.4%増、8月は2.8%減、9月は6.4%減、10月は8.5%増となり、共同建分譲住宅の着工(同)は、2005年4-6月期は1.5%増、7-9月期は22.1%増、8月は18.3%減、9月は20.6%増、10月は8.7%減となった。また、新設住宅着工床面積(同)は、2005年4-6月期は4.1%減、7-9月期は11.0%増、8月は3.1%減、9月は0.7%減、10月は1.2%増となった。

<公共投資>
 国の平成17年度一般会計予算(当初予算)をみると、公共投資関係費は、前年度比4.0%減としつつ、雇用・民間需要の拡大に資する分野へ重点化している。
 地方の予算をみると、平成17年度地方財政計画では、投資的経費のうち地方単独事業費について、前年度比3.0%減(規模是正後は、8.2%減)と、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」等に沿った地方歳出の見直しを行っている。
 公共機関からの1件500万円以上の建設工事受注額(「建設工事受注動態統計調査」)は、前年同月比で9月は2.1%減の後、10月は3.8%減となった。同じく大手50社の建設工事受注額は、前年同月比で9月は27.7%増の後、10月は1.0%増となった。公共工事請負金額(「公共工事前払金保証統計」)は、前年同月比で10月は1.4%減の後、11月は0.9%減となった。公共工事出来高(「建設総合統計」)は、前年同月比で8月は0.8%減の後、9月は0.1%増となり、内閣府にて季節調整を実施した結果によると、前月比で8月は0.2%増の後、9月は2.3%増となった。

<輸出・輸入・国際収支>
 通関輸出(数量ベース、季節調整値)は、前月比で2005年9月0.2%増の後、10月2.7%増(前年同月比2.3%増)となった。また、前期比で4-6月期は2.1%増の後、7-9月期は0.6%増(前年同期比0.8%増)となっている。
 通関輸入(数量ベース、季節調整値)は、前月比で2005年9月0.5%減の後、10月2.1%減(前年同月比2.3%増)となった。また、前期比で4-6月期は1.2%増の後、7-9月期は1.4%増(前年同期比4.1%増)となっている。
 貿易・サービス収支(季節調整値)の黒字は、2005年9月は5,363億円の後、10月は6,372億円、通関収支差(季節調整値)は、2005年9月は4,489億円の後、10月は7,751億円となった。

<生産・出荷・在庫>
 10月の鉱工業生産指数(季節調整値、確報)は、輸送機械等の減少があったものの、一般機械、化学等の増加により、前月比0.6%増となった。
 製造工業生産予測調査によると、前月比で、11月は一般機械や輸送機械等が増加することにより4.6%増の後、12月は輸送機械や金属製品等の増加により0.6%増になると見込まれている。
 10月の鉱工業生産者製品在庫指数(季節調整値、確報)は、前月比1.7%減となった。また、10月の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値、確報)は99.3となっている。
 第3次産業活動指数(季節調整値)は、9月(速報)前月比0.7%減となった。また、7-9月の平均(3カ月移動平均値)による対3ヶ月前比(同4-6月平均対比)をみると0.3%増となっている。

<企業>
 財務省「法人企業統計季報」によると、2005年7-9月期の経常利益は、全産業で前年同期比6.6%増、製造業は12.6%増、非製造業は2.4%増となった。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(12月調査)によると、2005年度の経常利益は、全規模疋全産業で、上期は前年同期比7.2%の増益、下期は3.9%の増益、通期では前年比5.4%の増益を見込んでいる。
 一方、業況判断について日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(12月調査、業況水準について「良い」?「悪い」)をみると、大企業は2%ポイント改善して19%ポイント、中小企業は4%ポイント改善してマイナス2%ポイント、全規模合計では3%ポイント改善して5%ポイントとなった。

<倒産>
 企業の倒産については、東京商工リサーチ「倒産月報」によると、11月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,114件(前年同月比4.6%増)、負債総額8,082億円(同86.1%増)となっている。また、大型倒産(負債額10億円以上)は、53件(同8.6%減)となっており、(株)エー・シー・リアルエステート(不動産業、負債3,526億円)、千葉そごう産業(株)(不動産管理、負債380億円)、多治見北開発(有)(ゴルフ場経営、負債340億円)など(東京商工リサーチ調べ)。

<雇用情勢>
 総務省「労働力調査」によると、10月の完全失業率(季節調整値)は、男女計で前月比0.3%ポイント上昇し4.5%となった。また、15~24歳層の完全失業率(原数値)は8.6%となった。完全失業者数(季節調整値)は、男女計で前月差18万人増の301万人となった。
 「労働力調査」により内閣府にて季節調整を実施した結果によると、求職理由別完全失業者数(季節調整値)は、10月の非自発的な離職による者は、前月同水準の100万人、自発的な離職による者は、前月差9万人増の109万人となった。
 厚生労働省「職業安定業務統計」の新規求人数は、9月季節調整済前月比5.4%減の後、10月は同2.8%減(前年同月比4.4%増)となった。有効求人数は、9月同1.2%減の後、10月は同0.2%増(同8.7%増)となった。新規求職件数は、9月同6.8%減の後、10月は同3.5%減(同2.7%増)となった。有効求職者数は、9月同1.1%減の後、10月は同0.7%減(同1.4%減)となった。新規求人倍率(季節調整値)は9月1.45倍の後、10月1.46倍となった。有効求人倍率(季節調整値)は、9月0.97倍の後、10月0.98倍となった。
 「労働力調査」によると、雇用者数(季節調整値)は、男女計で9月は前月比1.5%増の後、10月は同0.0%減の5,454万人となった。
 厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、常用雇用指数(労働者計)は、事業所規模5人以上では9月は季節調整済前月比0.1%減(前年同月比0.5%増)の後、10月は同0.1%増(同0.6%増)となった。
 「毎月勤労統計調査」によると、所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では9月は季節調整済前月比1.7%減(前年同月比1.2%減)の後、10月は同1.3%増(同0.6%増)となった。
 厚生労働省「労働経済動向調査」によると、雇用調整実施事業所割合は、産業計で4-6月期の14%から7-9月期は13%となった。
日本銀行「全国企業短期経済観測調査」によると、企業の雇用人員判断DI(「過剰」-「不足」)は、全規模全産業で12月調査はマイナス4%ポイントと9月調査から2%ポイント低下した。
「毎月勤労統計調査」によると、きまって支給する給与は、事業所規模5人以上では9月季節調整済前月比0.0%(前年同月比0.5%増)の後、10月は同0.1%減(同0.6%増)となった。現金給与総額は、事業所規模5人以上では10月前年同月比0.6%増となった。

<物価>
 日本銀行「企業物価指数」の輸出物価(円ベース)は、2005年11月(速報値)は前月比1.6%の上昇(前年同月比6.1%の上昇)、3ヶ月前比は3.7%の上昇となった。輸入物価(円ベース)は、11月(速報値)は前月比1.7%の上昇(前年同月比21.9%の上昇)、3ヶ月前比は7.0%の上昇となった。また、国内企業物価は、11月(速報値)は前月比0.0%(前年同月比1.9%の上昇)、3ヶ月前比は0.5%の上昇となった。
 日本銀行「企業向けサービス価格指数」の10月(速報値)の企業向けサービス価格は前年同月比0.6%の下落(前月比0.4%の上昇)となった。
 総務省「消費者物価指数」(全国)の生鮮食品を除く総合は、10月は前年同月比0.0%(季節調整済前月比0.1%の上昇)、8-10月平均の前年同期比は0.0%となった。一般サービスは、10月は前年同月比0.2%の上昇、8-10月平均の前年同期比は0.2%の上昇となった。一般商品は、10月は前年同月比0.2%の上昇、8-10月平均の前年同期比は0.2%の上昇となった。公共料金は、10月は前年同月比0.7%の下落、8-10月平均の前年同期比は1.1%の下落となった。また、「消費者物価指数」(東京都区部、中旬速報値)の生鮮食品を除く総合は、11月は前年同月比0.3%の下落(季節調整済前月比0.0%)、9-11月平均の前年同期比は0.3%の下落となった。

<金融>
 無担保コールオーバーナイトレートは、11月月中は、0.001%で推移した。3ヶ月物ユーロ円TIBORは、11月は0.08%~0.09%台で推移した。10年物国債流通利回り(公社債店頭売買参考統計値)は、11月は、1.4%~1.6%台で推移した。
 東証株価指数(TOPIX)は、11月末は1,536ポイントとなった。日経平均株価は、11月末は14,872円となった。
 対米ドル円レート(インターバンク直物中心レート)は、11月末は119.63円となった。対ユーロ円レート(インターバンク17時時点)は、11月末は140.82円となった。
 マネタリーベース(月中平均残高)は、11月は前年同月比1.5%増となった。11月の日銀当座預金平均残高は33.3兆円となった。
 M2+CD(月中平均残高)は、前年同月比2.2%増となった(11月速報)。広義流動性は、11月(速報)は前年同月比2.1%増となった。金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、11月(速報)は前年同月比0.6%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後0.8%増)となった。11月のエクイティ市場での転換社債型新株予約権付社債の発行(国内市場発行分)は180億円となった。また、国内公募事業債の起債実績は、8,650億円(銀行起債の普通社債は150億円)となった。国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、10月は前月比で短期は0.027%ポイント低下し、長期は0.153%ポイント上昇したことから、総合では0.052%ポイント上昇し1.391%となった。

<景気ウォッチャー調査>
 内閣府「景気ウォッチャー調査」の11月の現状判断DIは、前月を2.2ポイント上回り、52.9となった。先行き判断DIは、前月を1.0ポイント下回り、52.4となった。