内閣府ホーム  > 内閣府の政策  > 経済財政政策  > 月例経済報告関係資料  > 月例経済報告  > 月例経済報告_過去資料  >月例経済報告(平成15年4月14日)

月例経済報告

―景気は、おおむね横ばいとなっているが、引き続き不透明感がみられる。―

先行きについては、アメリカ経済等の回復が持続すれば、景気は持ち直しに向かうことが期待される。一方、イラク問題の動向やアメリカ経済の先行き等を巡る不透明感により、我が国の最終需要が引き続き下押しされる懸念が存在している。

平成15年4月14日

内閣府


[参考]先月からの主要変更点


月例経済報告

平成15年

総論

(我が国経済の基調判断)

景気は、おおむね横ばいとなっているが、引き続き不透明感がみられる。

 先行きについては、アメリカ経済等の回復が持続すれば、景気は持ち直しに向かうことが期待される。一方、イラク問題の動向やアメリカ経済の先行き等を巡る不透明感により、我が国の最終需要が引き続き下押しされる懸念が存在している。

(政策の基本的態度)

 政府は、内外の金融・経済情勢等を注視しつつ、引き続き金融、税制、歳出及び規制の四本柱の構造改革を一体的かつ整合的に実行することにより、民間需要主導の持続的な経済成長の実現を目指す。平成15年度予算、税制改正法案等の成立を受け、今後、これらを着実に執行・実施することにより、平成14年度補正予算と併せ、年度を通じた切れ目ない対応を図る。
 日本銀行においては、金融機関保有株式の買入れ上限を引上げるとともに、資産担保証券の買入れの検討について決定した。政府は、日本銀行と一体となって、金融・資本市場の安定及びデフレ克服を目指し、引き続き強力かつ総合的な取組を行う。
組を行う。
 



各論

1.消費・投資などの需要動向

個人消費は、おおむね横ばいで推移している。

 個人消費は、おおむね横ばいで推移している。この背景としては、収入面での弱い動きが続くなど家計を取り巻く環境が厳しい一方で、消費者マインドは昨年末にいったん低下した後、低水準ながら、悪化傾向に歯止めがかかりつつあることが挙げられる。
 需要側の動向をみると、昨年末に落ち込んだ後、このところ落ち込みにやや歯止めがかかりつつある。消費総合指数は3ヶ月前比で、3ヶ月連続で減少しているが、前月比では2ヶ月連続で増加している。支出項目ごとの動向について家計調査をみると、実質消費支出は、前月に比べて減少している。また、食料が引き続き前年を下回るなど、基礎的な支出項目の増加基調が緩やかになっていることに加え、選択的な支出項目も減少を続けている。
 販売側の動向をみると、このところ下げ止まりの兆しがみられる。小売業販売額は減少幅が縮小している。チェーンストア販売額は、引き続き前年を下回った。百貨店販売額は、前年の水準が低かったこともあって前年並みとなっている。新車販売台数は、小型乗用車が引き続き大幅に増加したことから、引き続き前年を上回っている。家電販売金額は、主力商品であるパソコンが前年を下回って推移していることから前年を下回った。旅行は、国内旅行は引き続き前年を下回った。海外旅行は前年大きく減少した反動から増加しているが、増加幅は縮小した。
 先行きに関しては、イラク問題が消費者マインドに与える影響が不確実であることなどから、不透明感が存在する。
設備投資は、持ち直している。

 設備投資は、平成13年に入って以降減少が続いてきたが、企業収益の改善等を受けて持ち直している。これを需要側統計である「法人企業統計季報」でみると、平成13年1-3月期以降減少が続いてきたが、平成14年10-12月期に持ち直しに転じている。また、機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は、やや持ち直している。ソフトウェア投資は、弱含んでいる。
 先行きについては、日銀短観によれば製造業の15年度設備投資は3年ぶりに前年度比増加に転じる計画となり、設備投資の動きに先行性がみられる設備過剰感も改善の動きが続いている。また、機械設備投資の先行指標である機械受注も持ち直しの動きが続いており、先行きについて明るい動きもみられる。しかし、今後、首都圏等における大規模再開発工事が一段落に向かうと見込まれることや、外需をはじめとする最終需要の先行きが依然不透明なこと等から、設備投資の持ち直しの動きは当面緩慢なものにとどまると見込まれる。
住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。

 平成14年の住宅建設は、2年連続で120万戸を下回る低い水準となった。これは、雇用・所得環境が厳しいこと、不動産価格の長期的下落傾向により買い換えが困難となっていることなどから、消費者の住宅取得マインドが低下していることが要因であると考えられる。平成15年に入り、1月は年率119.5万戸に増加し、2月は年率115.4万戸に減少した。また、総床面積も同様の動きとなっている。持家は減少幅を縮小し、分譲住宅はおおむね横ばいで推移する中、これまで減少していた貸家の着工が下げ止まったことから、全体としてはおおむね横ばいとなっている。
 先行きについては、引き続き消費者の住宅取得マインドが低下しており、このことが住宅着工の下押し要因になるものと見込まれる。
公共投資は、総じて低調に推移している。

 公共投資は、国、地方の予算状況を反映して、総じて低調に推移している。
 国の平成14年度補正予算では、構造改革推進型の公共投資を計上するなどの予算措置を講じたが、補正後の公共投資は、「改革推進公共投資」特別措置を実施した前年度を大きく下回った。地方の投資的経費のうち単独事業費は、地方財政計画では、前年度比10.0%減となっている。
 このような状況を反映して、平成14年度に入って、繰り越された平成13年度第2次補正予算の下支え効果がみられたものの、公共工事請負金額、公共工事受注額、大手50社受注額は、4-6月期以降10-12月期まで、大手50社受注額が10-12月期に前年比プラスだったことを除いて、前年を下回っている。
 1-3月期の公共投資については、1月、2月の公共工事請負金額なども前年を下回っており、国、地方の予算状況を踏まえると、引き続き前年を下回るものと考えられる。
 なお、国の平成15年度予算においては、公共投資関係費について、前年度比3.7%減と規模を縮減しつつ、「個性と工夫に満ちた魅力ある都市と地方」など重点4分野を中心に、雇用・民間需要の拡大に資する分野へ重点化している。また、平成15年度地方財政計画においては、投資的経費のうち地方単独事業費について、前年度比5.5%減としつつ、計画的な抑制と重点的な配分を行うとしている。
輸出は、緩やかに増加している。輸入は、緩やかに増加している。貿易・サービス収支の黒字は、おおむね横ばいとなっている。

 輸出は、昨年初来のIT関連品目を中心とする在庫積み増しの動きが一服したことから昨年半ばまでの増勢は失われているものの、機械機器が比較的底堅く推移していること等から、全体として緩やかに増加している。地域別にみると、アジア向け輸出は、中国向けを中心に機械機器や化学製品等の輸出が増加していることから、全体として増加している。アメリカ向け輸出は、在庫補充の一服や販売台数の減少の影響により自動車の輸出が減少したこと等から、足元減少している。EU向け輸出は、1月の船舶の増加の反動等から2月は減少したものの、緩やかに増加している。先行きについては、アジアにおける景気の緩やかな拡大が輸出の下支えになると考えられるものの、アメリカの景気回復力が弱まっていること等から、当面の輸出の回復力は弱いものと見込まれる。
 輸入は、今まで増加に寄与してきた中国からの輸入が繊維製品を中心に2月は減少したが、鉱物性燃料が引き続き増加しており、基調としては緩やかに増加している。地域別にみると、アジアからの輸入は、NIEsからの輸入が減少しているものの、ASEANからの輸入は横ばい、中国からの輸入は、基調としては機械機器を中心に緩やかに増加しており、全体としては緩やかに増加している。アメリカからの輸入は、同国西海岸における港湾封鎖以降振れが大きいものの、その動きを均してみれば、おおむね横ばいとなっている。EUからの輸入は、おおむね横ばいとなっている。
 以上のように、輸出入数量がともに緩やかに増加していること等を反映し、貿易・サービス収支の黒字は、おおむね横ばいとなっている。

2.企業活動と雇用情勢
生産は、弱含んでいる。

 鉱工業生産は、国内最終需要に力強さがみられず、輸出の増加も緩やかなものに留まっていることを背景に、弱含んでいる。在庫は低水準にあるものの、外需をはじめとする最終需要の先行きが不透明であること等を背景に、企業は在庫積み増しに慎重になっており、生産の増加にはつながっていない。
 先行きについては、在庫面からの生産下押し圧力は少ないと考えられるものの、国内最終需要は当面低調に推移することが見込まれるほか、アメリカ経済等に関する先行き不透明感を背景に輸出による牽引力もそれ程大きなものとはならないと考えられることから、生産の持ち直しに向けた力は当面弱いものにとどまると見込まれる。なお、製造工業生産予測調査においては、3月は増加、4月は微増となることが見込まれている。
 また、第3次産業活動は、サービス業などを中心に緩やかに減少している。
企業収益は、改善している。また、企業の業況判断は、緩やかながら、引き続き改善がみられる。倒産件数は、おおむね横ばいで推移している。

 企業収益の動向を「法人企業統計季報」によりみると、平成13年7-9月期以降、電気機械等の製造業を中心に前年比で大幅な減益となってきたが、売上高は引き続き減収となっているものの、人件費を中心とする企業のリストラ努力によりコスト削減が進んでいること等を背景に平成14年7-9月期には前年比で増益に転じ、10-12月期においても増益が続いている。業種別にみると、製造業では輸出増加の影響の大きい電気機械や輸送用機械を中心に大幅な増益となっているのに対し、非製造業では、中小企業の減益幅が大きく、全体としても若干の減益となった。なお、「日銀短観」によると、平成14年度下期から15年度にかけて、大幅な増益が見込まれている。
 企業の業況判断について、「日銀短観」をみると、中小企業製造業を中心に緩やかながら引き続き改善がみられるものの、自動車をはじめとする大企業製造業では改善に足踏みがみられる。先行きについては、若干の悪化を見込んでおり、慎重な見方も続いている。
 また、企業倒産は、セーフティーネット保証の適用件数が増えていること等を背景に、おおむね横ばいで推移している。
雇用情勢は、依然として厳しい。求人が増加傾向にあるものの、完全失業率が高水準で推移し、賃金も弱い動きが続いている。

 企業の人件費抑制姿勢などの労働力需要面の要因や、雇用のミスマッチなどの構造的要因から、完全失業率が高水準で推移するなど、厳しい雇用情勢が続いている。
 完全失業率は、2月は前月比0.3%ポイント低下し5.2%となった。男女別にみると、女性の失業率が大きく低下した。女性は失業者が減少する一方で、非労働力人口が増加している。雇用者数は、横ばいで推移している。
 新規求人数は、昨年前半から増加傾向にあり、有効求人倍率についても、引き続き緩やかに上昇している。製造業の残業時間については、緩やかな増加傾向が続いている。企業の雇用過剰感は、若干低下したものの、依然として高い水準にある。
 賃金の動きをみると、2月の定期給与は前年同月比、前月比とも増加したものの、企業の人件費抑制姿勢もあり、基調としては弱い動きが続いている。

3.物価と金融情勢
国内企業物価、消費者物価は、これまでの原油価格上昇の影響等により、ともに横ばいとなっている。

 輸入物価(円ベース)は、平成14年末以降上昇傾向が弱まっていたが、足元で上昇している。国内企業物価は、横ばいとなっている。最近の動きを類別にみると、電気機器などが下落しているが、輸入価格の上昇により石油・石炭製品、化学製品が上昇しているほか、在庫調整の一巡などにより鉄鋼が上昇している。
 企業向けサービス価格は、前年同月比で下落が続いている。
 消費者物価は、12年秋以降弱含んでいたが、イラク情勢等を受けた原油価格上昇の影響により、前月比で横ばいとなっている。最近の動きを類別にみると、一般商品は、耐久消費財や繊維製品などが下落しているが、原油価格の影響を受けた石油製品の上昇もあり、その他工業製品が下落幅を縮小している。また、公共料金は下落しているが、一般サービスは横ばいとなっている。
 なお、原油価格上昇の影響は一時的なものにとどまる可能性があることから、物価の動向を総合してみると、持続的な物価下落という意味において、緩やかなデフレ状況にある。
株・為替はこのところ主にイラク情勢の展望に関する市場の見方を反映して動いている。長期金利は低下傾向が続いている。

 株・為替はこのところ主にイラク情勢の展望に関する市場の見方を反映して動いている。日経平均株価は3月末は7,972円で終え年間で約28%の下落、対米ドル円相場は3月末は120.15円で終え年間で約10%の円高となった。
 短期金利は落ち着いており、長期金利は投資家の旺盛な需要などに支えられ低下傾向で推移している。企業の資金繰り状況に概ね変化はみられず、民間債と国債との流通利回りスプレッドはこのところ縮小している。
 マネタリーベースは、日本銀行の潤沢な資金供給などを背景に10%台の高い伸びが続いているが、伸び率は鈍化している。M2+CD(月中平均残高)は、昨年末以降2%程度の伸び率となっている。

4.海外経済

アジアでは景気が緩やかに拡大しており、アメリカでは景気回復が続く中でその力が弱まっている。
アメリカでは、景気回復が続いているが、回復力は弱まっている。
 

 個人消費は、持ち直しに引き続き弱さがみられる。弱さがみられる背景としては、消費者マインドの悪化や雇用環境が厳しさを増していることがある。ガソリン等価格が大幅に上昇したことも、個人消費の動きを弱めた要因と考えられる。また、イラクに対する武力行使の開始後、週間小売売上げは減少した。
 また、企業マインドが悪化していることに加え、設備投資の先行指標となる資本財の受注が減少している。
 先行きについては、マインドの悪化が経済に与える影響が懸念される。
イラク戦争に関連して、ブッシュ政権は戦費調達を中心とする総額約750億ドルの補正予算案を議会に提示した。

アジアでは、景気は緩やかに拡大している。

 中国では、内需の堅調な増加から景気は拡大している。韓国では景気は拡大しているものの、機械受注の伸びが鈍化するなど設備投資に弱い動きがみられる。タイで景気拡大が続くほか、台湾、マレイシアでも景気は緩やかに拡大している。
他方、アメリカ向けを中心とした輸出の伸び鈍化、重症急性呼吸器症候群(SARS)の香港等への影響等、先行きには懸念材料もみられる。
 

ユーロ圏及びイギリスでは、景気は減速している。

 ユーロ圏では、失業率の上昇、原油価格の上昇等を背景に消費者・企業マインドが悪化傾向にあり、ドイツでは消費や投資が弱い動きとなるなど、景気は弱い状態が続いている。フランスでは消費がほぼ横ばいとなるなど、景気は減速している。また、昨年秋以降のユーロ高の影響やアメリカ経済の回復力の弱まりなどから、ユーロ圏の輸出は伸びが鈍化している。
 イギリスでは、景気は減速している。これは、イラク武力行使を背景に、本年に入ってから消費者マインドが急速に悪化し、景気回復の主役の一つであった消費がほぼ横ばいとなっていることが主因である。
国際金融情勢等

 アメリカ等によるイラクに対する武力行使が3月20日に開始された。原油価格は、短期終結への期待から3月中旬に下落したが、その後は概ね横ばいで推移した。アメリカの株価は、同様の期待から3月中旬に上昇し、その後概ね安定して推移した。長期金利、ドルは3月中旬に強含み、その後概ね安定して推移した。

注)

<個人消費>
 消費総合指数(需要側、内閣府試算値、後方3ヶ月移動平均)は、1月(速報値)季節調整済3ヶ月前比1.5%減の後、2月(速報値)は同1.9%減となった。季節調整済前月比では、1月(速報値)0.3%増の後、2月(速報値)は0.3%増となった。
 消費総合指数の作成方法:総務省「家計調査」から、GDPの個人消費には含まれない「仕送り金」、「修繕費」や、振れが大きい高額消費である「自動車等購入」などを除外した後、世帯数を乗ずるなどしてマクロの消費ベースにする。これに、自動車、家賃、医療費について別途供給側の統計を用いて計算したものを加える。詳細は、ディスカッションペーパー (http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)を参照。
 家計調査の全世帯実質消費支出は、1月季節調整済前月比2.8%増の後、2月(速報値)は同2.4%減(前年同月比1.0%減)となった。
 家計調査の全世帯実質消費支出(除く自動車、住居、仕送り金等)は、2月(速報値)は季節調整済前月比2.1%減(前年同月比0.1%減)となった。
 経済産業省「商業販売統計」の小売業販売額は、1月季調済前月比2.7%増の後、2月(速報値)は同1.9%増(前年同月比0.2%減)となった。また、百貨店販売額は、2月(速報値)は、前年同月比0.0%(店舗調整後)(季節調整済前月比1.1%減(店舗調整前))となった。
 チェーンストア販売額(日本チェーンストア協会調べ)は、1月前年同月比2.4%減(店舗調整後)の後、2月は同1.4%減(店舗調整後)(季節調整済前月比1.1%減(店舗調整前))となった。
 乗用車(含軽)新車新規登録・届出台数は、2月前年同月比5.1%増の後、3月(速報値)は同10.2%増となった。
 家電販売額(日本電気大型店協会調べ)は、1月前年同月比2.2%減の後、2月は同0.8%減となった。
 大手旅行業者13社取扱金額は、1月国内旅行が前年同月比6.1%減、海外旅行が同35.9%増の後、2月国内旅行が同10.6%減、海外旅行が同15.3%増となった。
 内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数(季節調整済)は、9月前期差0.3ポイント改善の後、12月同1.5ポイント悪化となった。内閣府「月次消費動向調査」の消費者態度指数(東京都、原数値)は、2月前月差0.1ポイント改善の後、3月同1.5ポイント悪化した。
 

<設備投資>
 平成14年10-12月期の設備投資を財務省「法人企業統計季報」(全規模全産業、ソフトウェアを除く)でみると、季節調整済前期比3.9%増(前年同期比1.8%減)となっており、うち製造業では同2.9%増(同10.8%減)、非製造業では同4.4%増(同2.4%増)となっている。
 経済産業省「鉱工業指数」により資本財出荷(除く輸送機械)をみると、1月は季節調整済前月比5.4%増(前年同月比3.8%増)の後、2月は同3.3%減(同3.1%増)となっている。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査)により設備投資の動向(ソフトウェアを除く)をみると、大企業の平成15年度設備投資計画は、製造業で前年度比2.9%増、非製造業で同3.1%減となっており、全産業では同0.8%減となっている。また、中小企業では製造業で同11.2%減、非製造業で同15.4%減となっており、全産業では同14.4%減となっている。
 経済産業省「特定サービス産業動態統計」でみると、受注ソフトウェア売上高は、1月は前年同月比7.6%減の後、2月は同9.1%減となっている。
 機械受注(船舶・電力除く民需)は、1月は季節調整済前月比7.0%増(前年同月比18.8%増)の後、2月は同9.6%減(同1.4%増)となっている。なお、平成15年1-3月期(見通し、12月調査時点)の機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前期比3.5%減(前年同期比2.2%増)と見込まれている。
 民間からの建設工事受注(50社、非住宅)は、1月は季節調整済前月比2.3%増(前年同月比6.0%減)の後、2月は同6.8%減(同6.8%減)となっている。
 

<住宅建設>
 国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工総戸数(季節調整済前期比)は、平成14年4-6月期は0.4%増、7-9月期は3.3%減、10-12月期は1.0%減、平成15年1月は6.8%増、2月は3.5%減となっており、うち共同建分譲住宅の着工(同)は、平成14年4-6月期は8.9%減、7-9月期は10.2%減、10-12月期は0.0%増、平成15年1月は9.5%増、2月は9.7%減となった。また、新設住宅着工床面積(同)は、平成14年4-月期は0.2%減、7-9月期は3.2%減、10-12月期は1.1%減、平成15年1月は3.3%増、2月は2.5%減となった。
 消費者の住宅取得マインドを示す指標のひとつである(社)日本リサーチ総合研究所「不動産購買態度指数」をみると、平成12年は、2月128、4月128、6月124、8月118、10月122、12月117、平成13年は、2月118、4月119、6月117、8月110、10月109、12月104、平成14年は、2月104、4月114、6月117、8月114、10月115、12月111、平成15年は、2月110となった。
 

<公共投資>
 平成14年度の国の一般会計予算(補正後)を前年度補正後予算と比較すると、「改革推進公共投資」特別措置を含めた公共投資関連予算ベースでは15.9%減となっている。なお、平成15年度予算においては、公共投資関係費について、前年度比3.7%減と規模を縮減しつつ、都市の再生や地方の活性化など、「平成15年度予算編成の基本方針」の重点4分野を中心に、雇用・民間需要の拡大に資する分野へ重点化している。
 地方の予算をみると、総務省がまとめた都道府県、政令指定都市の普通会計予算額(9月補正後)では、普通建設事業費は前年度比10.1%減、普通建設事業費のうち補助事業費、単独事業費は、それぞれ前年度比11.1%減、10.6%減となっている。なお、平成15年度地方財政対策においては、投資的経費のうち地方単独事業費について、前年度比5.5%減としつつ、計画的な抑制と重点的な配分を行うとしている。また、時事通信社調査によれば、普通建設事業費は、都道府県で前年度比6.1%減、政令指定都市で同5.8%減、中核市で同8.9%減、その他の県庁所在市で同12.8%減となっており、これらを単純合計すると、前年度比6.4%減となっている(骨格予算、暫定予算を編成した地方公共団体を除く)。
 公共機関からの1件500万円以上の建設工事受注額(建設工事受注動態統計調査)は、前年同月比で1月17.5%減の後、2月は18.4%減となった。同じく大手50社の建設工事受注額は、前年同月比で1月20.1%減の後、2月は20.8%減となった。公共工事請負金額(公共工事前払金保証統計)は、前年同月比で1月5.5%減の後、2月は12.1%減となった。公共工事出来高(建設総合統計)は、前年同月比で12月7.5%減の後、1月は9.2%減となり、内閣府にて季節調整を実施した結果によると、前月比で12月2.5%減の後、1月は0.4%増となった。
 

<輸出・輸入・国際収支>
 通関輸出(数量ベース、季節調整値)は、前月比で平成15年1月0.2%増の後、2月も2.0%増(前年同月比10.2%増)となった。また、前期比で7-9月期は0.6%増の後、10-12月期は2.0%増(前年同期比15.1%増)となっている。
 通関輸入(数量ベース、季節調整値)は、前月比で平成15年1月1.4%増の後、2月は3.1%減(前年同月比1.6%増)となった。また、前期比で7-9月期3.4%増の後、10-12月期は0.7%増(前年同期比5.3%増)となっている。
 貿易・サービス収支(季節調整値)の黒字は、平成15年1月は4,175億円の後、2月は6,973億円、通関収支差(季節調整値)は、平成15年1月は6,885億円の後、2月は8,460億円となった。
 

<生産・出荷・在庫>
 2月の鉱工業生産指数(季節調整値、速報)は、輸送機械や電気機械等が減少したことから、前月比1.7%減となった。
 製造工業生産予測調査によると、前月比で、3月は電気機械や一般機械等の増加により2.8%増の後、4月は輸送機械や金属製品等の増加により0.2%増になると見込まれている。
 2月の鉱工業生産者製品在庫指数(季節調整値、速報)は、前月比2.3%減となった。また、2月の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値、速報)は98.4となっている。
 第3次産業活動指数(季節調整値)は、1月(速報)前月比1.8%増となった。また、11-1月の平均(3カ月移動平均値)による対3ヶ月前比(同8-10月平均対比)をみると0.7%減となっている。
 

<企業>
 財務省「法人企業統計季報」によると、10-12月期の経常利益は全産業で前年同期比22.7%増、製造業は72.7%増、非製造業は1.7%減となった。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査)によると、平成14年度の経常利益は、全規模・全産業で、上期は前年同期比7.2%の増益、下期は同14.8%の増益、通期では前年比11.3%の増益、平成15年度の経常利益は、全規模・全産業で、上期は前年同期比11.8%の増益、下期は同14.9%の増益、通期では前年比13.5%の増益を見込んでいる。
 一方、業況判断について日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査、業況水準について「良い」-「悪い」)をみると、大企業は△1%ポイント悪化して△12%ポイント、中小企業は2%ポイント改善して△33%ポイント、全規模合計では2%ポイント改善して△26%ポイントとなった。
 

<倒産>
 企業の倒産については、東京商工リサーチ「倒産月報」によると、2月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,454件(前年同月比13.1%減)、負債総額は1兆5,075億円(同20.2%増)となっており、帝国データバンク「全国企業倒産集計」によると、企業倒産件数は1,586件(同7.4%減)、負債総額は1兆5,329億円(同20.6%増)となっている。また、大型倒産(負債額10億円以上)は、106件(同2.7%減)となっており、主な大型倒産としては、ゴルフ業経営の日本ゴルフ振興(負債3,322億円)など(東京商工リサーチ調べ)。
 

<雇用情勢>
 総務省「労働力調査」によると、2月の完全失業率(季節調整値)は、男女計で前月比0.3%ポイント低下し、5.2%となった。完全失業者数(季節調整値)は、男女計で前月差19万人減の349万人となった。
 労働力調査により内閣府にて季節調整を実施した結果によると、求職理由別完全失業者数(季節調整値)は、非自発的な離職による者は、前月差11万人減の145万人、自発的な離職による者は、同7万人減の103万人となった。
 労働力調査によると、2月の雇用者数(季節調整値)は、男女計で1月前月比0.2%減の後、2月は同0.0%減の5,315万人となった。
 厚生労働省「職業安定業務統計」の新規求人数は、1月季節調整済前月比1.2%増の後、2月は同1.1%減(前年同月比10.1%増)となった。有効求人数は、1月同0.9%増の後、2月は同0.7%増(同11.5%増)となった。新規求職件数は、12月同0.5%増の後、1月は同2.6%増(同0.5%減)となった。有効求職者数は、1月同1.9%減の後、2月は同0.4%増(同5.4%減)となった。新規求人倍率(季節調整値)は1月1.02倍の後、2月0.99倍となった。有効求人倍率(季節調整値)は、1月0.60倍の後、2月0.61倍となった。
 毎月勤労統計調査によると、所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では1月季節調整済前月比1.9%増(前年同月比18.9%増)の後、2月は同1.1%減(同16.5%増)(速報値)となった。
 日本銀行「全国企業短期経済観測調査」によると、企業の雇用人員判断D.I.(「過剰」-「不足」)は、全産業では、12月調査の14%ポイントから、3月調査では13%ポイントとなった。製造業では、12月調査の21%ポイントから、3月調査では19%ポイントとなった。非製造業では、12月調査の10%ポイントから、3月調査では10%ポイントとなった。
 毎月勤労統計調査によると、きまって支給する給与は、事業所規模5人以上では1月季節調整済前月比横ばい(前年同月比0.2%減)の後、2月は同0.3%増(同0.2%増)(速報値)となった。現金給与総額は、事業所規模5人以上では2月前年同月比0.1%増(速報値)となった。
 

<物価>
 日本銀行「企業物価指数」の輸出物価(円ベース)は、平成15年2月(速報値)は前月比1.1%の上昇(前年同月比6.2%の下落)、3ヶ月前比は0.1%の下落となった。輸入物価(円ベース)は、2月(速報値)は前月比2.3%の上昇(前年同月比0.4%上昇)、3ヶ月前比は1.3%の上昇となった。また、国内企業物価は、2月(速報値)は前月比0.2%の上昇(前年同月比0.9%下落)、3ヶ月前比は保合いとなった。
 日本銀行「企業向けサービス価格指数」の2月の企業向けサービス価格は前年同月比0.7%の下落(前月比0.1%の上昇)となった。
 総務省「消費者物価指数(全国)」の生鮮食品を除く総合は、2月は前年同月比0.7%の下落(前年同月比下落は、11年10月より41ヶ月継続。季節調整済前月比では4ヶ月継続して保合い)、12-2月平均の前年同期比は0.7%の下落となった。一般サービスは、2月は前年同月比保合い、12-2月平均の前年同期比は保合いとなった。一般商品は、2月は前年同月比1.3%の下落、12-月平均の前年同期比は1.3%の下落となった。公共料金は、2月は前年同月比0.8%の下落、12-2月平均の前年同期比は0.7%の下落となった。また、「消費者物価指数(東京都区部、中旬速報値)」の生鮮食品を除く総合は、15年3月は前年同月比0.7%の下落(季節調整済前月比0.1%の上昇)、1-3月平均の前年同期比は0.6%の下落となった。
 

<金融>
 無担保コールオーバーナイトレートは、3月月中は、0.001~0.002%で推移し、3月末には0.021%となった。3ヶ月物ユーロ円TIBORは、3月月中は、0.08~0.09%台で推移し、3月末には0.07%台となった。10年物国債流通利回りは、3月は、0.6%台~0.7%台で推移した。
 東証株価指数(TOPIX)は、3月末は788ポイントとなった。日経平均株価は、3月末は7,972円となった。
 対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、3月末は120.15円となった。対ユーロ円相場(インターバンク17時時点)は、3月末は129.41円となった。
 マネタリーベース(月中平均残高)は、3月(速報)は前年同月比10.9%増となった。3月の日銀当座預金平均残高は22.8兆円となった。M2+CD(月中平均残高)は、前年同月比1.8%増となった(3月速報)。広義流動性は、3月(速報)は前年同月比1.5%増となった。金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、3月(速報)は前年同月比4.4%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後2.2%減)となった。3月のエクイティ市場での発行(国内市場発行分)は、転換社債型新株予約権付社債の発行はなかった。また、国内公募事業債の起債実績は、7,161億円(銀行起債の普通社債は1,000億円)となった。国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、2月は前月比で短期は0.087%ポイント低下し、長期は0.192%ポイント低下したことから、総合では0.127%ポイント低下し1.565%となった。日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(3月調査)によると、資金繰り判断は横ばい、金融機関の貸出態度は若干改善している。
 

<景気ウォッチャー調査>
 内閣府「景気ウォッチャー調査」の3月の現状判断DIは、前月を3.0ポイント上回り、41.3となった。先行き判断DIは、前月を2.2ポイント下回り、38.6となった。