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月例経済報告

平成12年2月15日

経済企画庁調査局


《概  観》

 我が国経済の最近の動向をみると、個人消費は、収入が低迷していることから、足踏み状態となっており、年末にはボーナスが厳しかったことなどから減少した。住宅建設は、このところ好調に推移してきたマンションの着工が減少したことなどから、やや水準を下げている。設備投資は、減少基調が続いているが、一部に持ち直しの動きがみられる。公共投資は、事業の実施は前年を下回っているが、着工は、第二次補正予算などの効果もあり、このところやや水準を戻している。輸出は、アジア向けを中心に、増加している。

 在庫は、在庫率が前年水準を大幅に下回るなど、調整はおおむね終了しつつある。こうした中、生産は、緩やかに増加している。

 雇用情勢は、残業時間や求人の増加といった動きがあるものの、完全失業率が高水準で推移するなど、依然として厳しい。

 企業収益は、持ち直しの動きが続いている。また、企業の業況判断は、なお厳しいが改善が進んでいる。

 我が国経済は、民間需要の回復力が弱く、厳しい状況をなお脱していない。また、年末には需要がやや低迷した。しかし、各種の政策効果やアジア経済の回復などの影響に加え、企業行動に前向きの動きもみられ、景気は、緩やかな改善が続いている。

 政府は、公需から民需へのバトンタッチを円滑に行い、景気を本格的な回復軌道に乗せていくとともに、21世紀の新たな発展基盤を築くため、経済新生対策を始めとする諸施策を推進する。

 なお、1月28日に平成12年度の実質経済成長率を1.0%程度と見込んだ「平成12年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」を閣議決定し、同日、84兆9,900億円(前年度当初比3.8%増)の平成12年度一般会計予算案を国会に提出した。


 我が国経済:需要面をみると、個人消費は、収入が低迷していることから、足踏み状態となっており、年末にはボーナスが厳しかったことなどから減少した。住宅建設は、このところ好調に推移してきたマンションの着工が減少したことなどから、やや水準を下げている。設備投資は、減少基調が続いているが、一部に持ち直しの動きがみられる。公共投資は、事業の実施は前年を下回っているが、着工は、第二次補正予算などの効果もあり、このところやや水準を戻している。

 産業面をみると、在庫は、在庫率が前年水準を大幅に下回るなど、調整はおおむね終了しつつある。こうした中、鉱工業生産は、緩やかに増加している。企業収益は、持ち直しの動きが続いている。また、企業の業況判断は、なお厳しいが改善が進んでいる。企業倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。

 雇用情勢は、残業時間や求人の増加といった動きがあるものの、完全失業率が高水準で推移するなど、依然として厳しい。

 輸出入は、対アジア輸出入を中心に、増加している。国際収支をみると、貿易・サービス収支の黒字は、緩やかに減少している。対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、1月は上旬に105円台にまで下落した後、横ばいで推移したが、月末には106円台まで下落した。

 物価の動向をみると、国内卸売物価は、おおむね横ばいで推移している。また、消費者物価は、安定している。

 最近の金融情勢をみると、短期金利は、1月はやや低下した。長期金利は、1月は上旬から中旬にかけて横ばいで推移した後、やや低下した。株式相場は、1月は月初に下落した後、月末にかけて上昇した。マネーサプライ(M+CD)は、12月は前年同月比2.6%増となった。また、企業金融のひっ迫感は緩和しているが、民間金融機関の貸出は依然低調である。

 海 外 経 済:主要国の経済動向をみると、アメリカでは、先行きには不透明感もみられるものの、景気は拡大を続けている。実質GDPは、99年7~9月期前期比年率5.7%増の後、10~12月期は同5.8%増(暫定値)となった。個人消費は増加している。設備投資は7~9月期の大幅増の反動もあり伸びが鈍化している。住宅投資は減少している。鉱工業生産(総合)は増加している。雇用は拡大している。物価は総じて安定している。財の貿易収支赤字(国際収支ベース)は拡大している。連邦準備制度は、2月2日に、公定歩合を0.25%ポイント引き上げ5.25%、フェデラル・ファンド・レートの誘導目標水準を0.25%ポイント引き上げ5.75%とし、今後の物価及び景気動向に対するリスク見通しをインフレ方向とした。1月の長期金利(30年物国債)は、月前半は上昇したものの後半は低下し、月初と月末を比較するとやや低下した。株価(ダウ平均)は、月初に急落したもののその後は月半ばまで上昇した。しかし月後半は下落基調で推移し、月初と月末を比較すると下落した。

 西ヨーロッパをみると、ドイツでは、景気は改善している。フランス、イギリスでは、景気は拡大している。鉱工業生産は、ドイツではほぼ横ばいで推移している。フランス、イギリスでは増加している。失業率は、ドイツでは高水準ながらもこのところやや低下している。フランスでは高水準ながらもやや低下しており、イギリスでは低下している。物価は、ドイツでは輸入物価の上昇が見られるものの総じて安定している。フランス、イギリスでは安定している。欧州中央銀行は、2月3日、中期的な物価の安定に対するリスクを抑制するため、政策金利(主要オペレート)を0.25%ポイント引き上げ、3.25%とした

 東アジアをみると、中国では、景気の拡大テンポは鈍化している。物価は下落している。輸出は増加している。韓国では、景気は拡大している。失業率は低下傾向にある。

 国際金融市場の1月の動きをみると、米ドル(実効相場)は、総じて上昇基調で推移した。

 国際商品市況の1月の動きをみると、CRB商品先物指数は、上旬から中旬にかけ212ポイントまで急上昇した後、下旬は緩やかな下落基調で推移した。原油スポット価格(北海ブレント)は、中旬に27ドル台まで急騰した後、下旬にかけてはやや下落した。


1 国内需要:設備投資は、減少基調が続いているが、一部に持ち直しの動きがみられる

 個人消費は、収入が低迷していることから、足踏み状態となっており、年末にはボーナスが厳しかったことなどから減少した

 家計調査でみると、実質消費支出(全世帯)は前年同月比で11月2.9%減の後、12月(速報値)は4.0%減(季節調整済前月比3.9%減)となった。世帯別の動きをみると、勤労者世帯で前年同月比4.7%減、勤労者以外の世帯では同2.5%減となった。形態別にみると、 財、サービスともに減少となった。なお、消費水準指数は全世帯で前年同月比4.1%減、勤労者世帯では同5.0%減となった。また、農家世帯(農業経営統計調査)の実質現金消費支出は前年同月比で11月0.6%減となった。小売売上面からみると、小売業販売額は前年同月比で11月2.9%減の後、12月(速報値)は1.2%減(季節調整済前月比0.4%増)となった。全国百貨店販売額(店舗調整済)は前年同月比で11月4.6%減の後、12月(速報値)1.9%減となった。チェーンストア売上高(店舗調整後)は、前年同月比で11月8.2%減の後、12月5.9%減となった。一方、耐久消費財の販売をみると、乗用車(軽を含む)新車新規登録・届出台数は、前年同月比で1月(速報値)は 3.9%増となった。また、家電小売金額(日本電気大型店協会)は、前年同月比で12月は6.1%増となった。レジャー面を大手旅行業者13社取扱金額でみると、12月は前年同月比で国内旅行が1.0%減、海外旅行は11.6%減となった。

 当庁「消費動向調査」(12月調査)によると、消費者態度指数(季節調整値)は、9月に前期差0.3ポイント上昇の後、12月には同1.4ポイントの上昇となった。

 賃金の動向を毎月勤労統計でみると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では前年同月比で11月0.1%増の後、12月(速報)は2.9%減(事業所規模30人以上では同2.8%減)となり、うち所定外給与は、12月(速報)は同4.2%増(事業所規模30人以上では同3.8%増)となった。実質賃金は、前年同月比で11月1.5%増の後、12月(速報)は1.6%減(事業所規模30人以上では同1.6%減)となった。

 住宅建設は、このところ好調に推移してきたマンションの着工が減少したことなどから、やや水準を下げている

 新設住宅着工をみると、総戸数(季節調整値)は、前月比で11月は4.4%増(前年同月比8.1%増)となった後、12月は3.0%減(前年同月比0.8%減)の9万7千戸(年率116万戸)となった。12月の着工床面積(季節調整値)は、前月比2.5%減(前年同月比3.7%増)となった。12月の戸数の動きを利用関係別にみると、持家は前月比4.4%増(前年同月比7.8%増)、貸家は同2.4%減(同8.9%減)、分譲住宅は同16.2%減(同2.6%増)となっている。

 設備投資は、減少基調が続いているが、一部に持ち直しの動きがみられる

 当庁「法人企業動向調査」(11年12月調査)により設備投資の動向をみると、全産業の設備投資は、季節調整済前期比で11年7~9月期(実績)8.3%減(うち製造業11.9%減、非製造業5.1%減)の後、11年10~12月期(実績見込み)は2.7%増(同8.5%増、同1.1%減)となっている。年度計画では、前年比で10年度(実績)5.3%減(うち製造業6.3%減、非製造業4.8%減)の後、11年度(計画)は7.2%減(同9.0%減、同6.2%減)となっている。

 なお、11年7~9月期の設備投資を、大蔵省「法人企業統計季報」(全産業)でみると前年同期比で9.6%減(うち製造業20.2%減、非製造業3.4%減)となった。

 先行指標の動きをみると、当庁「機械受注統計調査」によれば、機械受注(船舶・電力を除く民需)は、季節調整済前月比で11月は2.2%減(前年同月比1.8%減)の後、12月は16.1%増(同14.7%増)となり、基調には全体として持ち直しの動きが見られる。

 なお、12年1~3月期(見通し)の機械受注(船舶・電力を除く民需)は、季節調整済前期比で1.6%減(前年同期比1.9%増)と見込まれている。

 民間からの建設工事受注額(50社、非住宅)をみると、このところやや増加しており、12月は季節調整済前月比8.6%増(前年同月比13.4%増)となった。内訳をみると、製造業は季節調整済前月比3.4%減(前年同月比25.0%増)、非製造業は同11.6%増(同11.2%増)となった。

 公的需要関連指標をみると、公共投資は、事業の実施は前年を下回っているが、着工は、第二次補正予算などの効果もあり、このところやや水準を戻している

 公共工事着工総工事費は、前年同月比で11月は19.0%減の後、12月は9.5%増となった。公共工事請負金額は、前年同月比で11月は2.5%減の後、12月は12.7%減となった。官公庁からの建設工事受注額(50社)は、前年同月比で11月14.9%減の後、12月は31.9%減となった。


2 生産雇用:生産は、緩やかに増加

 鉱工業生産・出荷・在庫の動きをみると、在庫は、在庫率が前年水準を大幅に下回るなど、調整はおおむね終了しつつある。こうした中、生産・出荷は、緩やかに増加している

 鉱工業生産(季節調整値)は、前月比で11月4.5%増の後、12月(速報)は、一般機械、精密機械等が増加したものの、電気機械、輸送機械等が減少したことから、1.4%減となった。また製造工業生産予測指数(季節調整値)は、前月比で1月は電気機械、一般機械等により3.6%増の後、2月は輸送機械、化学等により0.6%増となっている。鉱工業出荷(季節調整値)は、前月比で11月4.0%増の後、12月(速報)は、資本財、生産財等が減少したことから、1.1%減となった。鉱工業生産者製品在庫(季節調整値)は、前月比で11月0.9%増の後、12月(速報)は、化学、鉄鋼等が増加したものの、輸送機械、電気機械等が減少したことから、1.6%減となった。また、12月(速報)の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値)は98.6と前月を0.3ポイント上回った。

 主な業種について最近の動きをみると、電気機械及び輸送機械では、生産は12月は減少し、在庫は12月は減少した。化学では、生産は12月は減少し、在庫は12月は増加した。

 第3次産業の動向を通商産業省「第3次産業活動指数」(11月調査、季節調整値)でみると、前月比で10月0.7%減の後、11月(速報)は、不動産業、電気・ガス・熱供給・水道業等が減少したものの、運輸・通信業、金融・保険業等が増加した結果、同0.6%増となった。

 雇用情勢は、残業時間や求人の増加といった動きがあるものの、完全失業率が高水準で推移するなど、依然として厳しい

 労働力需給をみると、有効求人倍率(季節調整値)は、11月0.49倍の後、12月0.49倍となった。新規求人倍率(季節調整値)は、11月0.88倍の後、12月0.91倍となった。総務庁「労働力調査」による雇用者数は、11月は前年同月比0.4%減(前年同月差19万人減)の後、12月は同0.7%減(同37万人減)となった。常用雇用(事業所規模5人以上)は、11月前年同月比0.2%減(季節調整済前月比0.0%)の後、12月(速報)は同0.2%減(同0.0%)となり(事業所規模30人以上では前年同月比1.4%減)、産業別には製造業では同2.1%減となった。12月の完全失業者数(季節調整値)は、前月差8万人増の315万人、完全失業率(同)は、11月4.5%の後、12月4.6%となった。所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では11月前年同月比8.9%増(季節調整済前月比0.4%増)の後、12月(速報)は同10.5%増(同1.6%増) となっている(事業所規模30人以上では前年同月比9.6%増)。

 企業の動向をみると、企業収益は、持ち直しの動きが続いている。また、企業の業況判断は、なお厳しいが改善が進んでいる。 

 日本銀行「企業短期経済観測調査」(12月調査)によると、大企業(全産業)では、経常利益は11年度上期には前年同期比4.1%の増益の後、11年度下期には同19.8%の増益が見込まれている。産業別にみると、製造業では11年度上期に前年同期比5.5%の減益の後、11年度下期には同49.7%の増益が見込まれている。また、非製造業では11年度上期に前年同期比13.6%の増益の後、11年度下期には同0.0%で横ばいが見込まれている。売上高経常利益率は、製造業では11年度上期に3.34%になった後、11年度下期は3.94%と見込まれている。また、非製造業では11年度上期に2.34%となった後、11年度下期は2.29%と見込まれている。こうしたなかで、企業の業況判断をみると、製造業、非製造業ともに「悪い」超幅が縮小した。            

 また、中小企業の動向を同調査でみると、製造業では、経常利益は11年度上期には前年同期比98.5%の増益の後、11年度下期には同42.5%の増益が見込まれている。また、非製造業では、11年度上期に前年同期比14.6%の増益の後、11年度下期には同12.1%の増益が見込まれている。こうしたなかで、企業の業況判断をみると、製造業、非製造業ともに「悪い」超幅が縮小した。

 企業倒産の状況をみると、おおむね横ばいとなっている

 銀行取引停止処分者件数は、12月は1,074件で前年同月比39.7%増となった。業種別に件数の前年同月比をみると、卸売業で65.6%の増加、建設業で59.2%の増加となった。


3 国際収支:輸出は、アジア向けを中心に、増加

 輸出は、アジア向けを中心に、増加している

 通関輸出(数量ベース、季節調整値)は、前月比で11月0.2%減の後、12月(速報)は0.5%増(前年同月比9.8%増)となった。12月の動きを品目別(金額ベース)にみると、一般機械、電気機器等が増加した。同じく地域別にみると、アメリカ、EU等が増加した。

 輸入は、アジアからの輸入を中心に、増加している

 通関輸入(数量ベース、季節調整値)は、前月比で11月15.0%増の後、12月(速報)は1.3%減(前年同月比20.7%増)となった。最近数か月の動きを品目別(金額ベース)にみると、製品類(機械機器)、鉱物性燃料等が増加した。同じく地域別にみると、アジア、アメリカ等が増加した。

 通関収支差(季節調整値)は、11月に6,056億円の黒字の後、12月(速報)は7,772億円の黒字となった。

 国際収支をみると、貿易・サービス収支の黒字は、緩やかに減少している

 11月(速報)の貿易・サービス収支(季節調整値)は、前月に比べ、サービス収支の赤字幅が縮小したものの、貿易収支の黒字幅が縮小したため、その黒字幅は縮小し、5,128億円となった。また、経常収支(季節調整値) は、経常移転収支の赤字幅が縮小したものの、貿易・サービス収支及び所得収支の黒字幅が縮小したため、その黒字幅は縮小し、9,827億円となった。投資収支(原数値)は、1兆4,041億円の赤字となり、資本収支(原数値)は、1兆4,273億円の赤字となった。

 1月末の外貨準備高は、前月比51億ドル増加して2,932億ドルとなった。

 外国為替市場における対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、1月は上旬に105円台にまで下落した後、横ばいで推移したが、月末には106円台まで下落した。一方、対ユーロ円相場(インターバンク17時時点)は、1月は中旬にかけて109円台にまで下落したが、下旬にかけて103円台にまで上昇した。


4 物価:国内卸売物価は、おおむね横ばいで推移

 国内卸売物価は、おおむね横ばいで推移している

 1月の国内卸売物価は、食料用農畜水産物(鶏卵)等が下落したものの、電力・都市ガス・水道(大口電力)等が上昇したことから、前月比保合い(前年同月比0.3%の下落)となった。輸出物価は、契約通貨ベースで上昇したことから、円ベースでは前月比0.8%の上昇(前年同月比4.8%の下落)となった。輸入物価は、契約通貨ベースで上昇したことから、円ベースでは前月比1.0%の上昇(前年同月比3.4%の上昇)となった。この結果、総合卸売物価は、前月比0.1%の上昇(前年同月比0.5%の下落)となった。

 企業向けサービス価格は、12月は前年同月比0.9%の下落(前月比0.2%の下落)となった。

 商品市況(月末対比)は化学等は下落したものの、繊維等の上昇により1月は上昇した。1月の動きを品目別にみると、カセイソーダ等は下落したものの、生糸等が上昇した。

 消費者物価は、安定している

 全国の生鮮食品を除く総合は、前年同月比で11月0.2%の下落の後、12月は外食の上昇幅の拡大等により0.1%の下落(前月比保合い、季節調整済前月比0.1%の上昇)となった。なお、総合は、前年同月比で11月1.2%の下落の後、12月は一昨年の生鮮食品の上昇の影響等により1.1%の下落(前月比0.3%の下落、季節調整済前月比0.2%の下落)となった。

 東京都区部の動きでみると、生鮮食品を除く総合は、前年同月比で12月0.4%の下落の後、1月(中旬速報値)は、一般食料工業製品の下落幅の拡大等により0.5%の下落(前月比0.6%の下落、季節調整済前月比0.1%の下落)となった。なお、総合は、前年同月比で12月1.4%の下落の後、1月(中旬速報値)は昨年の生鮮食品の上昇の影響等により1.1%の下落(前月比0.3%の下落、季節調整済前月比0.1%の下落)となった。


5 金融財政:株式相場は、月初に下落した後、月末にかけて上昇

 最近の金融情勢をみると、短期金利は、1月はやや低下した。長期金利は、1月は上旬から中旬にかけて横ばいで推移した後、やや低下した。株式相場は、1月は月初に下落した後、月末にかけて上昇した。M+CDは、12月は前年同月比2.6%増となった。

 短期金融市場をみると、オーバーナイトレートは、1月は横ばいで推移した。2、3か月物は、1月はやや低下した。

 公社債市場をみると、国債利回りは、1月は上旬から中旬にかけて横ばいで推移した後、やや低下した。

 国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、12月は短期は0.004%ポイント低下し、長期は0.115%ポイント上昇したことから、総合では前月比で0.030%ポイント上昇し1.822%となった。

 マネーサプライをみると、M+CD(月中平均残高)は、12月(速報)は前年同月比2.6%増となった。また、広義流動性は、12月(速報)は同2.3%増となった。

 企業金融の動向をみると、金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、1月(速報)は前年同月比6.0%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後2.4%減)となった。1月のエクイティ市場での発行(国内市場発行分)は、転換社債がゼロとなった。また、国内公募事業債の起債実績は4,500億円(うち銀行起債分2,500億円)となった。

 以上のように、企業金融のひっ迫感は緩和しているが、民間金融機関の貸出は依然低調である。

 株式市場をみると、日経平均株価は、1月は月初に下落した後、月末にかけて上昇した。


6 海外経済:アメリカ、ユーロ圏、利上げ

 主要国の経済動向をみると、アメリカでは、先行きには不透明感もみられるものの、景気は拡大を続けている。実質GDPは、99年7~9月期前期比年率5.7%増の後、10~12月期は同5.8%増(暫定値)となった。個人消費は増加している。設備投資は7~9月期の大幅増の反動もあり伸びが鈍化している。住宅投資は減少している。鉱工業生産(総合)は増加している。雇用は拡大している。雇用者数(非農業事業所)は12月前月差31.6万人増の後、1月は同38.7万人増となった。失業率は1月4.0%となった。物価は総じて安定している。12月の消費者物価は前年同月比2.7%の上昇、12月の生産者物価(完成財総合)は同3.0%の上昇となった。財の貿易収支赤字(国際収支ベース)は拡大している。連邦準備制度は、2月2日に、公定歩合を0.25%ポイント引き上げ5.25%、フェデラル・ファンド・レートの誘導目標水準を0.25%ポイント引き上げ5.75%とし、今後の物価及び景気動向に対するリスク見通しをインフレ方向とした。1月の長期金利(30年物国債)は、月前半は上昇したものの後半は低下し、月初と月末を比較するとやや低下した。株価(ダウ平均)は、月初に急落したもののその後は月半ばまで上昇した。しかし月後半は下落基調で推移し、月初と月末を比較すると下落した。

 西ヨーロッパをみると、ドイツでは、景気は改善している。フランス、イギリスでは、景気は拡大している。実質GDPは、ドイツ99年7~9月期前期比年率2.9%増、フランス同3.9%増、イギリスは10~12月期同3.3%増(速報値)となった。鉱工業生産は、ドイツではほぼ横ばいで推移している。フランス、イギリスでは増加している(鉱工業生産は、ドイツ11月前月比0.3%減、フランス11月同1.6%増、イギリス11月同0.4%増)。失業率は、ドイツでは高水準ながらもこのところやや低下している。フランスでは高水準ながらもやや低下しており、イギリスでは低下している(失業率は、ドイツ1月10.1%、フランス12月10.6%、イギリス12月4.0%)。物価は、ドイツでは輸入物価の上昇が見られるものの総じて安定している。フランス、イギリスでは安定している(消費者物価上昇率は、ドイツ2000年1月前年同月比1.7%、フランス12月同1.3%、イギリス12月同1.8%)。欧州中央銀行は、2月3日、中期的な物価の安定に対するリスクを抑制するため、政策金利(主要オペレート)を0.25%ポイント引き上げ、3.25%とした。

 東アジアをみると、中国では、景気の拡大テンポは鈍化している。物価は下落している。輸出は増加している。韓国では、景気は拡大している。失業率は低下傾向にある。

 国際金融市場の1月の動きをみると、米ドル(実効相場)は、総じて上昇基調で推移した。モルガン銀行発表の米ドル名目実効相場指数(1990年=100)をみると、1月31日現在108.7、12月末比2.6%の増価となっている。内訳をみると、1月31日現在、対円では12月末比5.2%増価、対ユーロでは同3.8%増価した。

 国際商品市況の1月の動きをみると、CRB商品先物指数は、上旬から中旬にかけ212ポイントまで急上昇した後、下旬は緩やかな下落基調で推移した。原油スポット価格(北海ブレント)は、中旬に27ドル台まで急騰した後、下旬にかけてはやや下落した。


先月からの主要変更点
今月のトピック