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はじめに

日本経済は、実質GDP成長率が2012年10-12月期以降、6四半期連続のプラス成長となるなど着実に上向いてきた。2014年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動により弱い動きもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。このように実体経済の改善が進む中で、物価は緩やかに上昇し、デフレ脱却へ向けて着実に進んでいる。今後、駆け込み需要の反動減を乗り越え、経済の好循環が拡大する中で、デフレ脱却と経済再生への道筋を確かなものとできるかどうかが問われている。同時に、需給ギャップが着実に縮小してきた中で、一部の業種では供給制約も生じつつある。需要面に加え、供給面に一層の目配りをした経済財政運営が求められている。個人や企業の潜在力を引き出し、日本経済の可能性を広げていく必要がある。

こうした現状認識の下、本報告書では、「日本経済の可能性を広げる」にはどうすればよいかという問題意識から、経済財政をめぐる課題について、現状の把握と論点の整理を試みる。

第1章「回復基調が続く日本経済」では、2014年4月の消費税率引上げや大胆な金融政策の影響と景気の基調を分析し、今後の展望を探る。具体的には、「消費税率引上げは景気にどのような影響を与えているか」「大胆な金融政策はどのような効果を発揮しているか」「財政健全化と経済成長の両立に向けて何が求められるのか」といった論点を検討する。

第2章「デフレ脱却への動きと賃金をめぐる論点」では、物価上昇の持続性を検証するとともに、デフレからの脱却と経済の好循環の拡大を目指す上で重要となる賃金をめぐる論点について分析する。具体的には、「デフレ脱却に向けて何が求められるのか」「柔軟な働き方を選択できる社会では労働の成果をどう測るべきか」「実質賃金の上昇や労働参加拡大に向けての課題は何か」といった論点を検討する。

第3章「我が国経済の構造変化と産業の課題」では、経常収支の赤字が示唆する論点を整理し、我が国経済が内外で付加価値を生み出す力(稼ぐ力)を高めていくための課題を考察する。具体的には、「経常収支の赤字は我が国経済の構造変化について何を問いかけているのか」「製造業やサービス業が外で「稼ぐ力」を高めていくための課題は何か」「人口減少や高齢化の下でサービス産業はどう対応していくべきか」といった論点を検討する。

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