平成16年度

年次経済財政報告

(経済財政政策担当大臣報告)

−改革なくして成長なしIV−

平成16年7月

内閣府


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平成16年度年次経済財政報告公表にあたって

 日本経済は投資や消費を中心とする民間需要主導の景気回復を続けています。景気回復局面に入って2年半が経過し、その間の平均成長率は3%に達するなど、先進国の中で日本の回復の着実さが際立っています。
 小泉内閣は厳しい経済情勢の下に発足し、その後の3年間に「改革なくして成長なし」の考え方の下に構造改革を全力で進めてきました。不良債権処理の着実な進展、規制改革や企業再生・活性化への幅広い取組、歳出改革・税制改革の推進等これまで行ってきた構造改革の芽が現れ、バブル崩壊後日本経済を停滞させてきた問題に対して徐々に成果をあげています。とくに、過剰債務の削減や収益率の上昇によって企業のバランスシート調整が相当進捗し、企業の体質が改善しています。こうした企業部門の好調が家計に広がりつつあります。
 しかし、回復には地域ごとにばらつきがみられ、大企業に比べ中小企業の状況は厳しいことから、地域や中小企業に回復の動きを波及させ、持続的な安定成長につなげていくことが重要な課題です。そのためには、地域経済の再生やグローバル化への柔軟な対応に本格的に取り組むことが大切です。すでにグローバル化に積極的な対応を行い、新しい可能性に挑戦している地域もありますが、まだまだ活性化の余地が残されています。地域の活力を高め、グローバル化に対応することが日本経済の潜在力をさらに高めます。「官から民へ」、「国から地方へ」の方針に沿って構造改革の取組をさらに強化し、芽が出た改革を大きな木に育てていくことが求められています。
 本報告は、以上のような認識に基づき、改革の成果を日本の隅々にまで浸透させ、日本経済を持続的な成長軌道に乗せるための課題について論じています。それによって、小泉内閣が進める構造改革とそのための政策運営に分析的な基礎付けを与えることを狙いとしています。本報告が日本経済と財政に対する国民の理解を深め、その課題を解決する上で貢献できれば幸いであります。

平成16年7月

経済財政政策担当大臣
竹中平蔵


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