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第1章 先進国経済:金融危機による景気後退の深刻化

第3節 ヨーロッパの景気後退の深刻化と金融危機への対応

   本節では、2008年秋以降におけるヨーロッパ(1) の景気後退と金融セクターの動向及び政策対応を考察する。
   ヨーロッパでは、(1)英国、スペイン等一部の国における住宅バブルの崩壊、(2)原油価格の高騰がもたらした物価上昇による個人消費の冷え込み、(3)主要輸出先の景気悪化による輸出の鈍化等を背景に、07年秋頃から景気は後退局面に入った。こうした中、08年9月に世界金融危機が発生すると、その影響は実体経済にも波及し、金融危機と実体経済悪化の悪循環(2) により、景気後退は急速に深刻化した。


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