平成2年

年次世界経済報告 各国編

経済企画庁


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I 1989~90年の主要国経済

第6章 イタリア:景気はやや減速へ

7. 経済見通し

90年のイタリア経済は年半ば以降やや減速がみられ実質GDP成長率は89年の3.2%をやや下回るものとみられる(第6-4表)。政府見通し(90年10月)では90年の実質成長率伸び率2.9%,IMF(同時点)では2.7%となっており,91年についてはさらに若干鈍化するとみられている。以下政府見通しによると,個人消費については減速が顕著にみられ90年前年比3.2%から91年には同2.7%に鈍化するとしている。固定投資は機械設備を中心に伸びるものの内需の鈍化からさらに増勢が鈍化するとみられ,90年前年比4.6%増,91年同4.4%増とみている。対外面をみると90年は輸出入とも伸びが鈍り,輸出は前年比5.5%増,輸入は6.2%増としており,91年も輸出前年比5.9%増,輸入同6.0%増とほぼ同様の傾向になるとみられる。生計費指数上昇率は石油価格の上昇もあり90年前年比6.1%となったが,91年には5.0%に落ち着くものとしている。


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