昭和34年

年次経済報告

速やかな景気回復と今後の課題

経済企画庁


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総説

昭和33年度経済の回顧

昭和33年度の国民経済計算

 以上にみた33年度経済を国民経済計算(実績見込み)によって総括すると次のごとくである。国民総生産は10兆2,000億円で前年度に比べて1.8%増大した。いまその支出面の構成をみると個人消費支出は6兆2,000億円、前年度より5.6%、個人住宅2,300億円、9.1%、政府の財貨サービス購入も2兆円、7.5%とそれぞれ増大した。これに対し設備投資1兆6,000億円、輸出1兆4,000億円で前年度よりいずれも5.9%、2.3%減少したが、景気後退を受けたにしては底固い動きとみてよく、これらをあわせて最終需要は前年度より3.3%の増大となったのである。これに対して在庫投資はわずか300億円で、前年度に比べて約4,500億円の縮小である。この減少を最終需要の増加と輸入の減少が補い国民総生産としては1.8%の増大となったのである。

 この間の物価変動を考慮した実質成長率は4.4%で、30年度の9.6%、31年度の8.0%、32年度の7.7%に比べるとさすがに景気後退の跡がみ受けられる。なお33年度の成長率は新長期経済計画の6.5%に及ばなかったが、32年度の水準がかなり高かったので、現在の国民総生産の水準は新長期計画に予定したところを2%ほど上回った位置にある。

第25図 33年度総需要の対前年度増減額


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