< 昭和２９年度版経済白書 >

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昭和２９年７月１３日発行

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昭和２９年版

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序

経済審議庁では、このたび「昭和２９年度年次経済報告書」を公表した。これは昭和２２年以来毎年、公にしている、いわゆる「経済白書」の第八回目に当るものである。

経済白書は、その年のわが国経済の動きを豊富な資料を駆使して、分析、解明し、日本経済の実態をひろく一般に報告することを目的としている。本年の白書では、とくに昭和２８年の経済の実態を国際収支の悪化という点から分析し、このような国際収支の悪化をもたらした経済膨脹過程の要因を捉えると共に、現在行われている緊縮政策の必然性を説き、今後の日本経済発展の基盤育成の必要性を述べている。

最近、経済引締め政策の強化に伴い、日本経済の動向とその将来について種種論議されているが、この白書を読まれることによって、これらの問題について一そうの関心が高まるに違いない。識者の一読をぜひお願いする次第である。

昭和２９年７月 愛知 揆一 ( 経済審議庁長官 )