付注2-5 最低賃金とパート時給に関する推計

1 概要

地域別最低賃金の上昇が非正規雇用労働者の時給に対して与える影響について分析を行った。

2 データ

本分析に使用したデータは3つである。

1つ目は、2015年から2022年までの状況について毎年調査を実施している、リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」である。

2つ目は、厚生労働省「職業安定業務統計」における都道府県別有効求人倍率である。都道府県別有効求人倍率は、都道府県別有効求人数及び都道府県別有効求職者数の年次データより算出している。

3つ目は、厚生労働省「地域別最低賃金改定状況」における地域別最低賃金である。

上記3つのデータを、年及び都道府県をもとに接続している。

3 推計方法

本分析では、地域別最低賃金の上昇が非正規雇用労働者の時給に与える影響について、非正規雇用労働者の時給(対数値)を被説明変数とした、地域別最低賃金(対数値)、都道府県別有効求人倍率、タイムトレンド、コロナダミー、都道府県ダミーに対する回帰式について、個体固定効果モデルで推計を行った。非正規雇用労働者の時給については、各調査年において2.5%点を下回る値及び97.5%点を上回る値を外れ値として除外したうえで対数変換を行った。コロナダミーは2020年及び2021年に1を、2015年から2019年及び2022年に0をとるダミー変数である。都道府県ダミーは北海道をベンチマークとした。

4 推計結果

付注2-5 表を画像化したもの