7月の現状判断DIは、前月比3.0ポイント上昇の52.6となり、4か月連続で上昇した。 家計動向関連DIは、東日本大震災の発生後に冷え込んでいた消費マインドが徐々に回復し、購買意欲が戻りつつあることに加え、地上デジタル放送への完全移行に伴うテレビ等の駆け込み需要がみられたこと、猛暑や節電に伴い省エネ・エコ・クールビズ等季節商材の売上が好調であること等から、上昇した。 企業動向関連DIは、原材料価格の高騰によるコスト上昇の影響があるものの、原材料・資機材の供給不足や入荷の遅延が解消されつつあり、生産活動が回復してきていること等から、上昇した。 雇用関連DIは、製造業で生産活動が回復しつつあることに伴い、求人が増加したこと等から、上昇した。 7月の先行き判断DIは、前月比0.5ポイント低下の48.5となり、4か月ぶりに低下した。 先行き判断DIは、消費マインドの回復が期待されるものの、テレビ等の駆け込み需要の反動減が予想されること、特に小売関連で先行き不透明感が強まっていること等から、家計動向部門では低下した。一方で、企業が先行き不透明感を持っているものの、被災後の復旧・復興需要が期待され、企業の生産活動の回復がさらに見込まれること等から、企業動向部門及び雇用部門では上昇した。 以上のことから、今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気の現状は、東日本大震災の影響が残るものの、持ち直している」とまとめられる。 |
3か月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは、52.6となった。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてのDIが上昇したことから、前月を3.0ポイント上回り、4か月連続の上昇となった。また、横ばいを示す50を52か月ぶりに上回った。
図表1 景気の現状判断DI
図表2 構成比
2~3か月先の景気の先行きに対する判断DIは、48.5となった。企業動向関連、雇用関連のDIが上昇したものの、家計動向関連のDIが低下したことから、前月を0.5ポイント下回り、4か月ぶりの低下となった。また、横ばいを示す50を50か月連続で下回った。
図表4 景気の先行き判断DI
図表5 構成比