4月の現状判断DIは、前月比0.6ポイント上昇の28.3となり、2か月ぶりに上昇した。 家計動向関連DIは、東日本大震災の発生後、商品の入荷が不足したり、消費マインドの冷込みによる買い控えや飲食・旅行・宿泊分野での来客数の減少が売上を押し下げたものの、一部で自粛ムードが弱まり購買意欲が上向きになったこと等から、上昇した。 企業動向関連DIは、一部で復旧需要や被災企業に代わる代替生産のための受注増がみられたものの、原材料・資機材の供給不足や入荷の遅延、価格の高騰によるコスト上昇の影響などにより、引き続き生産活動に支障を来していること等から、低下した。 雇用関連DIは、休業等による雇用調整の動きがみられること、一部の企業で採用や求人の見直し・延期がみられること等から、低下した。 4月の先行き判断DIは、前月比11.8ポイント上昇の38.4となり、3か月ぶりに上昇した。 先行き判断DIは、消費者及び企業が先行き不透明感を持っており、雇用調整の動きもみられる一方で、被災後の復旧需要や消費マインドの回復が期待されること等から、家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてで上昇した。 以上のことから、今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気の現状は、東日本大震災の影響により厳しい状況が続いている」とまとめられる。 |
3か月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは、28.3となった。企業動向関連、雇用関連のDIが低下したものの、家計動向関連のDIが上昇したことから、前月を0.6ポイント上回り、2か月ぶりの上昇となった。また、横ばいを示す50を49か月連続で下回った。
図表1 景気の現状判断DI
図表2 構成比
2~3か月先の景気の先行きに対する判断DIは、38.4となった。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてのDIが上昇したことから、前月を11.8ポイント上回り、3か月ぶりの上昇となった。また、横ばいを示す50を47か月連続で下回った。
図表4 景気の先行き判断DI
図表5 構成比