平成21年10月調査(抜粋):景気ウォッチャー調査
今月の動き(10月)
10月の現状判断DIは、前月比2.2ポイント低下の40.9となり、2か月ぶりに低下した。
家計動向関連DIは、グリーン家電の購入に係るエコポイント付与や、環境対応車の購入に係る減税・補助による一部商品の販売増が続いているものの、消費者の節約志向の高まりに加え、販売側による低価格商品・サービスの提供の拡大の影響もあり、低価格化が進んでいることや、9月の大型連休(シルバーウィーク)での需要増の反動が旅行関連を中心にみられたこと等により、低下した。企業動向関連DIは、受注や出荷が持ち直しつつあるものの、受注量が少ないなかで同業他社との価格競争が非常に厳しいこと等から、低下した。雇用関連DIは、企業の採用態度は依然慎重であるものの、一部での求人の動き等から、上昇した。
10月の先行き判断DIは、前月比1.7ポイント低下の42.8となった。
先行き判断DIは、家計部門では、エコポイント効果が続くことへの期待はあるものの、冬季ボーナスの減額が歳末・初売り商戦に及ぼす影響への懸念等、企業部門では、価格競争の継続や補正予算の執行の見直しに対する懸念等、雇用部門では、新卒者の採用に対する懸念等により、低下した。
以上のことから、今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「景気は、下げ止まってきたものの、このところ弱い動きもみられる」とまとめられる。
全国の動向
1.景気の現状判断DI
3か月前と比較しての景気の現状に対する判断DIは、40.9となった。雇用関連のDIが上昇したものの、家計動向関連、企業動向関連のDIが低下したことから、前月を2.2ポイント下回り、2か月ぶりの低下となった。また、横ばいを示す50を31か月連続で下回った。
図表1 景気の現状判断DI
図表2 構成比
2.景気の先行き判断DI
2~3か月先の景気の先行きに対する判断DIは、42.8となった。家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてのDIが低下したことから、前月を1.7ポイント下回り、2か月ぶりの低下となった。また、横ばいを示す50を29か月連続で下回った。
図表4 景気の先行き判断DI
図表5 構成比