21世紀ビジョン 生活・地域ワーキンググループ 第1回 記者会見要旨

八代主査 生活・地域ワーキンググループ後記者会見要旨

第1回会議(平成16年9月21日)

18時15分~18時33分 於:内閣府第4合同庁舎6階記者会見室

1.発言要旨

 日本経済研究センターの八代です。よろしくお願いいたします。
本日は「日本21世紀ビジョン」の中の「生活・地域ワーキンググループ」の集まりを初めてやりました。
最初ですので、私の方からこれまでの経緯、資料にあります竹中大臣のメモ、それを踏まえて、私が前につくりました資料5、そういうメモを御説明して、各委員から意見交換というか、少しずつそれぞれの意見を言っていただいたわけであります。
それぞれ非常に面白い意見が出たわけでありますけれども、共通認識としては、地域というのは、このままではやっていけないんじゃないか。やはり、人口減少社会、高齢化、少子化の中でどういう形で改革していくかということについて、それぞれの御専門からお話があったわけですけれども、その中では例えば目標とすべき地域指標みたいなものを豊かさの指標というか、そんなものをつくったらどうかという御提案もあったり、どういう条件であれば過疎地域でも残り得るところがあるのかということを実体面から把握していったらどうだろうか。
それから、犯罪の問題につきましても、犯罪件数が倍増している中で警官の数はほとんど増えていないわけで、ヒト・モノ・カネをどのように効率的に再配分していくかというのが治安を守るために大事じゃないかということとか、多様な意見がありました。
あとは文化を守るというときに、現在のようなごくわすかの予算でどうやってできるのか。やはり人々が文化を守るためにどのくらい支払う意思があるのかという研究もあるわけですけれども、ある程度みんなお金を払ってもいいと思っている。それがなかなか国家予算のベースでは実現しないので、例えば欧米にありますようなトラストの方式、あるいは交流人口という意見もあったんですが、その地域にいる人だけが文化財を守るんじゃなくて、その地域と交流する都会の人たち、他の地域の人たちが、ある程度会費を負担するような仕組み、それを税制で優遇していくというようなやり方もあるんじゃないかという意見であります。
最初としてはなかなか活発な、いろんな意見が出たんですが、基本的な方向としては一致していると思いまして、今後の全体のビジョンをつくるに当たって、各自からできるだけ具体的な提案をしていただくということを合意いたしまして、次回以降、より深い議論を進めていきたいと思います。
具体的には次回は2名の専門委員の方からレポートしていただきまして、それにいてディスカッションをやるという形で、そういう形で全員ができるかどうかわかりませんが、積極的な提案をしていただいて、最終的なレポートにもそれを反映していただくというようなイメージで今回のワーキンググループは一応終わったわけですが、今後ともインターネットを活用して、集まるときだけではなくて、意見を深めていき、最終的な報告書に結び付けたいと思っております。
私のイメージは、各委員が少しずつ自分の興味のあるところの文章を書いていただいて、総論は総論で別途書いた上で合意できるところはできるだけ合意していくというイメージであります。
あとは事務局からインターネット調査とか、シンポジウムを準備しているという話がありまして、インターネット調査でも、どういう質問項目をつくるかということについても各委員が分担して、1人最低3個くらいは次回までに考えてきてほしいと、そういうこともお願いいたします。
最初ですので、あくまでもみんなが考えている御意見を伺ったということであります。何か補足していただくことはないですか?
以上でございますが、何か御質問ありましたら。

2.質疑応答

(問:幹事) では、まず幹事から。
この資料5のメモというのは何ですか。

(答:八代主査) これは前回の調査で、私が勝手にというか、イメージで書いたものであります。
これについて、勿論、今日は賛成であるとか、反対であるとか、いろんな御意見もいただいたわけですけれども、あくまで私限りで、必ずしもこれに沿って報告書をつくるということではございません。
言いたいことは、要するに、かつてのような高度成長期でもないし、人口がどんどん増えている時代でもないわけですから、やはりそういう人口減少、国際化時代に対応して、選択と集中というのを地域社会でも国民生活でもしていかなければいけないのではないか。企業は既にそういうことをしているわけですけれども、ある意味で環境の変化に応じて、別の合理的な形に変えていくというようなイメージです。
そこでやや過激な撤退作戦というのを書いてあるんですけれども、撤退と言わなくても、やはり地域でそれぞれ残るような、比較優位があるようなところに集中していく。それから、都市でも、どんどん郊外に発展していくという状況は維持できないので、都市でも地域でも、ある程度規模の利益と言いますか、社会資本が十分にあるところに人がスムーズに移って行けるということができないだろうか。
あるいは過疎でも生き残るところは当然あるわけですから、そこはそことして、先ほど言いました交流人口とか、多様な形をつくるとによって、財政をどんどんつぎ込まなければ維持できないようなコミュニティーというのはどうだろうかということであります。

(問:幹事)今後のスケジュールについて説明していただけますか。

(答:八代主査) 今後のスケジュールについては資料6を見ていただければと思いますが、今日が第1回の会合だったんですけれども、この後できるだけ集中的に会議をやりまして、テーマ別に討議していく。このテーマ別というのは、基本的にメンバーの委員が中心でレポートをしていくということですが、必要に応じて各省庁からもヒアリングを行いたいと思います。
各省庁もそれぞれ今、改革というか、同じような方向で考えているところもあるわけですから、それについても使えるものは使っていくというような形で考えております。
あるいはメンバー以外の専門家の御意見も聞かなければいけないので、そういう形でのヒアリングも踏まえた上でやっていくということです。
最終的には、シンポジウムというのはたしか東日本と西日本で1回ずつくらい地域の方の御意見も伺いたいということでありまして、中間報告の案文というのは、12月の上旬くらいにやって、12月中にとにかく各ワーキンググループの中間報告という形で専門調査会に上げるということであります。専門調査会ではそれを踏まえてとりまとめるということで、私どもは両方でやらなければいけないんですが。

(問:幹事) ワーキンググループというのは、11月の下旬くらいになるんですか、第7回会合というのは。

(答:八代主査) そうですね。

(問:幹事) そのときに大体報告案としてはまとまると。

(答:八代主査) 議論すべき報告案ができているわけで、それに基づいてなかなか意見を一致するのも大変だと思いますから、12月中旬、ここには上旬と書いてあるんですが、中旬くらいに最終的に調査会に出す報告というのをつくりたいと思います。これもあくまで中間報告ではあります。

(問:幹事) テーマなんですけれども、下に書いてありますが、地方分権とかデジタル技術とか、こういう形で5つ6つくらいですか。テーマは決まっているんですか。

(答:八代主査) 大きなテーマとしてはこういうことを考えているんですが、どういうふうに分けるか。例えばここは教育だけで1つ出ていますけれども、そういうふうにしていいかどうかというのは議論がありまして、例えば安心感だとか、別の切り口で教育とか、ほかの地域の問題をまとめた方がいいんじゃないかという意見もありまして、まだ確定したわけではありませんが、幾つかの項目に分けて柱を立てなければいけないので、そのたたき台というので今日は一応こういうことを提示したわけであります。
教育の位置づけというのはなかなか難しくて、地方分権の中に入れるという考え方もありますし、家族の中に入れるという考え方もありますので、まだ確定したわけではございません。

(問:幹事) 幹事からは以上です。

(答:八代主査) それから省庁から若手の人が何人か入っているんですけれども、この人たちも当然ながら、各省庁の意見の代弁者では意味がないので、個人的な意見という形で積極的に改革の案を考えてほしいということを私からもお願いしましたし、副主査の方からもそういう意見があったと思います。
今日もいろいろ意見を言っていただきましたが、積極的な意見があったかと思っております。

(問:記者) 済みません。インターネット調査のところで、これはほかのワーキンググループでもやるんですか。

(答:八代主査) ほかもやりますよね。これはうちだけなんですか。

(答:事務局) まだ確定はしておりません。

(答:八代主査) そうか、このワーキンググループは特に生活とか地域という、国民生活に密着なので、国民の声をできるだけ聞きたいということなので、これはこのワーキンググループのアイデアであります。ほかもやるかもしれません。

(問:記者) 次回は地方分権というテーマで一応お二人しゃべられるということですか。

(答:八代主査) 特にこのテーマごとにやるんじゃなくて、次回は文化の問題と、それからフリーターとか、そういう2つのテーマでそれぞれの委員から御発言いただきたい。
というのは、1つは委員の日程上、既に決まっている10月の会に出られないという方もおられますので、そうシステマティックに分権についてできないので、都合のつく委員の方から順番に話していただくというイメージです。

(問:記者) ちなみにお二人というのはどなたですか。

(答:八代主査) お願いしているのは、山田委員と垣内委員です。山田さんは最近本を書いたばかりなので、短時間でも準備できるんじゃないかという、そのような程度の話であります。
垣内さんはかなりシステマティックな研究をしておられますので、準備はできているのと、都合がつくという非常にプラクティカルな理由でお願いしているわけです。ほかの委員についても順次お願いする予定であります。

(問:幹事) これからシナリオを書いていく上で、人口減社会とか少子高齢化の中で、どういうふうなシナリオを書いていくかということなんですが、特に争点というか、このところは意見が分かれるなという認識がある部分があったら教えてください。

(答:八代主査) これは私の単なる印象ですけれども、やはり地域をどうするかという点については、かなり争点になると思います。全体的な認識では国土の均衡ある発展というやり方はもう維持できないのではないか。地域間競争への時代ということは、ほぼ合意されていると思いますが、そのスピートですね。やはりそこは急に公共事業が大幅に減ったら維持できない社会、地域も当然あるわけですから、どれくらいゆっくりと方向転換をしていくかというスピード感には随分議論もありますし、それから単にそういう経済的合理性だけでいいのかという御意見もあるわけですし、この辺りが1つ大きなポイントだと思います。
それから、やはり教育というのはそれぞれ意見があるわけでして、今日も少し議論になったのは、公立学校の位置づけということです。やはり公立学校というのは、社会システムの中で重要な役割を果たしているんじゃないかという意見と、それは何も公立学校ではなくて、学校全体が重要なんで、なぜ公立と私立である意味で差を付けなきゃいけないのかいう、そういうような争点も1つあったと思います。
あとは文化というものをどう評価するかということも、ここはだれが、どうやるのかという話も当然ながらあるわけですし、その辺りも争点になるかと思います。やってみないとまだわからないので、家族の問題などもいずれ大きな争点にはなると思います。今日欠席しておられた委員の方も何人もおられますので、そういう方の意見もまた出てくると思います。

(問:記者) 外国人の受け入れの是非というのはどうですか。

(答:八代主査) 今日はそれは余り議論にならなかったんですが、受け入れの是非というのは、別の国際化のワーキンググループの課題だと思いますが、我々の方では当然入って来る、現におられる外国人の方もたくさんおられるわけで、それを地域社会としてどう適応していくかということが争点になるかと思いますが、今日は余りその問題を挙げた方はおられませんでした。
これは他のワーキンググループとの役割分担も考えていかなければいけないので、当然重複はあろうかと思いますけれども、この辺はまた専門調査会として、次、また集まる機会もありますので、調整していきたいと思います。

(問:幹事) よろしいですか。どうもありがとうございました。

(答:八代主査) どうも。よろしくお願いいたします。

(以上)