第28回会議(平成20年12月9日) 与謝野大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

与謝野大臣

19時38分~20時01分 於:共用220会議室

(1) 規制改革について

(2) 中期プログラム集中審議(第4回-歳出改革及び社会保障、税制抜本改革、歳出改革の統合に向けて)

1.発言要旨

 先ほど、本年第28回目の経済財政諮問会議が終了いたしましたので、概要を御報告申し上げます。
第1の議題としては、規制改革について審議を行いました。お手元に配付した資料のとおりでございます。
最後に、総理からは、社会システムと新たな技術を一体的に設計していく規制のイノベーションがこれからの成長政策の要となる。甘利大臣、草刈議長におかれては、そうした観点から、引き続き規制改革に尽力してほしいとの御発言がございました。
民間議員からは、農業の規制緩和について、農業は改革があまり進んでいない。総合的、重点的に進めるべきだ、これが必要だと、こういう御意見がございました。スーパー特区などで進めてみたらどうかという御意見もございました。
また、別の民間議員からは、建築基準法改正が来年5月から施行されるけれども、2人の建築士が必要となり、長い経験が要求されているけれども、人がいるかどうか。事前にチェックをする必要があるという御意見がありました。
別の議員からは、医療の機能強化のための規制改革をぜひ進めてほしいという御意見がありました。
次の議題に移りまして、次の議題は「中期プログラム」の4回目の審議でございましたが、まず第1に、今回は歳出改革の議論と、第2に社会保障、税制の抜本改革、歳出改革の統合に向けた議論を行いました。
歳出改革については、有識者議員が提案された3原則で大筋の合意があったと思います。また、有識者議員から、「中期プログラム」に関して、今後検討を深めるべき横断的論点が示されました。これについては、引き続き検討をしていくこととなっております。
総理からは、これまで4回の審議を通じて、多くの論点を議論してきた。こうした議論を踏まえて、将来を見据えた「中期プログラム」を取りまとめたいので、与謝野大臣には、党税調を含め、与党との調整を頼むという旨の御発言がありました。
最後に、諮問会議の議論を踏まえまして、今後、総理の御指示を仰ぎながら、政府・与党で成案を得ていく必要があります。また、民間議員には、その都度、状況を御報告申し上げますと、この旨発言をして、一応議事は終了いたしましたが、御発言を御紹介申し上げますと、民間議員から、鳩山大臣から提出されました資料について、地方が負担するという7兆1,000億は中身がはっきりしない。第一歩は、この中身の全体像を示していただきたいということの御発言があり、鳩山大臣からは、真に必要なものを精査するとの御発言があり、私から鳩山大臣に対して、次回の経済財政諮問会議で、資料を提出していただき、説明をお願いしたところ、鳩山大臣は、その旨御了承をくださいました。
また、私からは、社会福祉制度で新しい制度を地方の首長がお作りになり、住民に大変喜ばれるということは大層結構なことであるけれども、その負担が全国民に及ぶというのは、なかなか理屈の上ではわかりづらい。
また、地方消費税の御主張はあったけれども、この地方消費税をお願いするに当たっては、国民にお願いするということはなかなか大変なことなんで、総務大臣、地方団体がともにこの必要性について御主張をしていただくということが必要である旨、申し上げたところでございます。
以上が会議の概要でございます。

2.質疑応答

(問)大臣は以前、今日9日に相当煮詰まったもの、骨格のようなものを出されるというふうにおっしゃっていたかと思うんですが、今日のペーパーはちょっと部分的なもののようにも感じるんですけれども、何か予定の変更のようなものがあったんでしょうか。

(答)予定の変更は別にございません。今まで出てまいりました資料を全部つなぎ合わせていただければ、多分骨格というのは見えてくるんではないかと思いますけれども、やはり党税調の方が、年度改正、また税制抜本改革に対する基本的な考え方を12日に取りまとめますので、前回申し上げましたように、やはり党税調の方ときちんと整合性を維持するという意味で、若干待つことが賢明であるという判断を以前からしておりました。骨格を9日に示すという間違った御理解をされているとしたら、それは私の説明の仕方が悪かったんではないかと思っております。

(問)その党税調との調整の過程で、もう一度諮問会議で「中期プログラム」を議論するということは、今後年内にあり得るんでしょうか。

(答)これは、既に昨日、中川財務大臣と会って、我々2人の間では大筋こういう方向性を持ったものにしようということは、意見の一致を見ておりますけれども、やはりこれを政治的にこなしていくためには、慎重な取り運びが大事でございまして、党税調の方にも内容をよく御説明して、御理解をいただくという、そのプロセスがこれから始まろうとしているところでございます。
多分、諮問会議の民間議員の皆様方には、個別に御説明をしてまいるつもりでございますので、諮問会議に最終的には諮ることはあっても、諮問会議での大議論というのは予想をしておりません。

(問)社会保障を他の予算と分けて独立した会計勘定で管理するという考え方が出てきているんですけれども、この場合には、従来、社会保障には消費税だけではなくて、他の国税なんかも充てられていると思うんですが、新しい独立した会計勘定になった時には、この従来入っていた消費税以外の財源というのはそのままそっちの勘定に引き継がれるのか、それともそこに新たな消費税が増税されて入ってきたりした場合には、その従来入っている分というのは圧縮されて、だんだん消費税に置き換わっていくということになるんでしょうか。そこの考え方を教えてください。

(答)まず、国・地方を通じての社会保障全体を賄うためには、相当程度の税負担をお願いしなければならないと。当然、消費税を少々上げても、今の国・地方を通じての社会保障、この場合はいわゆる年金、医療、介護プラス少子化などが入りますけれども、当然、今考えている税制改正では多分間に合わないと。当然、国の一般歳出の中から、社会保障に対して充当する部分が出てくるわけでございます。これをまとめて一つのプールに入れるか、別々にするかというのは、極めて技術な問題でございまして、それはどちらでも、結果も同じですし、大事なことは、消費税が例えば負担増になった時に、それがすべて社会保障費として国民に還元されるということは、岩田議員のペーパーを読んでいただきますと、初めて私が出会った「見える化」、英語では多分ビジュアライズという言葉なんですけれども、「見える化」、国民がはっきり見えるようにするということが一番大事なことなんで、技術的な問題よりも、自分たちの負担した例えば消費税が、ちゃんと自分のところに戻ってきたと。その仕組みの透明性と革新性が私は大事なんだろうと思っております。
技術的には、どうやったらそれがはっきり国民に理解されやすいかということがポイントなんだろうと思っております。

(問)「技術的」とおっしゃったんですけれども、ここにも書かれていますけれども、社会保障支出の規模と安定財源の規模が見合っていない時に、そのギャップをどう埋めるかという部分で、今現在もそれは見合っていない、要するに消費税以外のもので賄われている部分というのがかなりあるわけですよね。それで、おっしゃっているように、これから膨らむ部分が新たに入ってくる消費税で賄われるということであれば、それは見えやすいんですけれども、新たに消費税が入ってきた、それに伴って、従来見合っていない部分を埋め得るために、一般歳出から投入されていた他のお金がその分だけ縮減されて、他のことに使われるということになると、会計上は消費税は確かに社会保障に使われているけれども、消費税が入ってきたことによって浮いたお金で、結局公共事業とか他の方にお金が回っちゃっているんじゃないかと。国民にとって、むしろまた見えにくくなってしまうようなこともあると思うんですけれども、確認ですけれども、従来、社会保障に充てられている消費税以外のお金というのはそのまま維持されるのか。それとも、そこはこれから縮減されていくのかというのは、これは随分違うと思うんですけれども。

(答)そういうふうにお考えいただくのか、全体の社会保障費に仮にある一定の消費税率で換算した税収を充てても、必ず足りない部分が出てまいります。足りない部分は、他の歳入から賄わざるを得ないということでございます。
賄った場合、他の歳出が増えるんじゃないかという御疑問があったとしたら、今日の民間議員ペーパーで明らかなように、他の歳出は抑制ぎみに計上していくということがはっきり書かれているわけですから、多分そういう御懸念は当たらないんじゃないかなと私は思っております。

(問)今の質問の区分経理についての考え方なんですが、今日の民間議員ペーパーの中に、ア、イ、ウ、エの選択肢が示されております。今日の諮問会議の中で、この幾つかの複数の区分経理の考え方について、どういったものが望ましいのかといったような概ねの方向というものが出てきたのかどうかということが1点。
あと、この税制抜本改革の道筋、実施時期などについて、やはり中期とうたっている以上は、実施時期についても最終的には何らか盛り込むべきではないかなと思うんですが、この税率と実施時期について、どのような取り扱いになるのかという見通しについて、大臣の御所見をお聞かせいただけますでしょうか。

(答)第1点は、他の非社会保障部分の歳出についてですけれども、物価上昇分はしょうがないだろうという考え方と、金額で一定額で水平飛行していく考え方と、2つの選択肢が示されておりますけれども、それについての議論ないしは結論というのは出ておりません。ただ、抑制ぎみにやろうというのは、大筋の合意だろうと思っております。
時期とか税率とかというのは、この話の肝でございまして、お話しするわけにはまいらないという、私の苦衷を察していただければと思います。

(問)再度質問させていただきます。先ほどの区分経理の考え方の中で、4つほどの選択肢が示されておりまして、予算総則により規定とか、特別会計を設けるとか、政府部内のルール、慣行により事実上使途を特定というような選択肢が示されておりますが、この4つほどの選択肢の中でどういったものがいいのではないかというような議論が、今日の諮問会議で実際おありだったんでしょうか。

(答)そういう議論はございませんでした。ただ、ポイントは、優れて、透明性にかかっていると。また、国民が理解しやすい方法をとるべきであると、私は思っております。

(問)関連してですけれども、今後、諮問会議では、この「中期プログラム」については、与党との調整に入るということで、諮問会議では事実上議論はしないということなんでしょうか。

(答)諮問会議の議員の皆様方には、原案をお見せして御意見を頂戴したいと思っておりまして、それをもって党の方で御議論いいだくということにいたしたいと思っております。諮問会議で議論する時には、概ね合意ができつつある時にやるわけでございまして、多分結論に近いところの議論がなされると思います。

(問)「議論の肝」と大臣おっしゃいました時期とか税率については、大臣は今までの御発言を伺っていると、作る以上、明示したいというお気持ちがあると思うんですけれども、それについてはこれから与党との議論を経てどうなるかということなんでしょうか。

(答)当然、これは与党の命運がかかったような大事な話なんで、やはり与党の責任と判断というものを尊重しなければいけないと思いますので、きちんとした実現可能性の高い文書にしなければならないと思っております。

(問)支持率の低下とか政権を取り巻く環境が厳しくなっている中で、与謝野大臣が追い求めてきた「中期プログラム」の姿というのは、政治状況によって変わるものなのか、そうでないのか、その辺はいかがでしょうか。

(答)肩に力を入れているわけではありませんけれども、こういうことがあっても、やはり正しいと思ったことは進めていくというのが、麻生総理のお考えだと思っております。

(問)消費税等の税制に関する部分というのは、与党税制大綱に書かれているものをそのまま「中期プログラム」に書き込むような形でお考えなのか、それとも12日の大綱が終わった後に、またさらに「中期プログラム」の文言を何らか練っていくという考えなのか、どちらか。

(答)諮問会議の方と税調の考え方に整合性がきちんと維持されるということを一番大事にしながら、書きぶりを考えてまいりたいと思っております。

(問)時期的には予算編成の前に決めるのかなという、我々は印象を受けているんですけれども、先ほど政府・与党で成案を得るということでしたが、いつ頃、どのような形で、閣議決定をするのか、それとも政府・与党合意という形をとるのかわからないですが、その仕上がり具合というのはどういう形でされるのでしょうか。

(答)クリスマス前にはちゃんと決めたいと思っております。

(問)予算編成の前ということではないと。

(答)予算編成というのは、いつのことをおっしゃっているのか。

(問)財務省原案の20日というのをイメージしていたんですけれども。

(答)財務省原案が出る頃には、こういうものも何とか片付けたいなと思っております。

(問)それは意思決定はどういう形でされるんですか。閣議決定ですか。

(答)政府も与党もちゃんとこれでいいということにしないといけないと思っています。

(以 上)