竹中大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第10回会議(平成17年5月11日)

竹中大臣

(1)人間力(雇用)について

(2)経済活性化について

 竹中平蔵です。本日、今年第10回目の経済財政諮問会議が開催され、人間力(雇用)について、及び経済活性化について、議論が行われました。

 人間力については、尾辻厚生労働大臣、「個人の選択を機能させた若年者の能力開発に関する研究会」の島田座長、及び同研究会での議論を踏まえバウチャーのモデル事業を実施されている福田栃木県知事においでいただき、議論を行いました。

 民間議員からは、雇用のミスマッチ解消は必ずしも進んでおらず、さらに新たな政策が必要ではないか、との観点から、バウチャー、呼び方は「職業訓練利用券」、を創設してはどうか、といった提案がなされ、色々な議論がありました。私の方で、

  • 不正受給が行われないような制度作り等の仕組み作りが重要であり、どのような制度が考えられるかのフィージビリティスタディを島田座長に引き続き行っていただきたい。
  • 「職業訓練利用券」制度を国として導入することについて、尾辻大臣にも検討をお願いしたい。

ととりまとめました。

 また、民間議員から、雇用保険3事業の実態調査を行うべき、との議論が以前から出ていましたが、これに関し尾辻大臣から、実態調査をして、さらに政策サイクルをしっかり確立していきたい、とのお話があり、私の方で、その実施をお願いするとともに、詳細な調査に関して諮問会議でもご報告をお願いしたい旨申し上げました。

 さらに、人間力に関連して少子化の議論もあり、昨日開催された官房長官主催の少子化に関する検討の会議と、諮問会議との間で連携をとりながら、しっかりと議論していきたいということになりました。

 総理からは、以下のような発言がありました。

  • 「職業訓練利用券」というのは、わかりやすい良い言い方である。
  • 学校との連携が重要であり、働く意欲を失っている若者に関して、先生と生徒との間での対話を進めて、やる気をもってもらうことが必要である。
  • 少子化問題に関し、晩婚化がすすんでいるが、結婚の機会についてどのように作っていけるのかを考えなければならないのではないか。

 次に、経済活性化について、島村農林水産大臣、棚橋科学技術政策担当大臣、中山文部科学大臣においでいただき、各大臣からのご報告等、幅広い議論が行われました。各論についてはとりまとめにはなじみませんが、民間議員からは、総論として、経済活性化のため、政策を以下の3つの指針に基づいて再編すべき、といった提案がなされました。

  • 政策の対象をモノから人材、人に移す。
  • 予算を大胆に集中させ、底上げ型から先端支援型へと転換する。
  • 世界市場を念頭におき、国内対策からグローバル戦略へ。

 これについては、方向としては概ね諮問会議でも合意があり、これに基づいてしっかりと議論を進めていきたいということになりました。また、私から、各大臣には引き続き予算の重点化に向けてご努力いただき、その成果を「骨太方針2005」に織り込んでいきたい、と締めくくりで申し上げました。

 また、安心と安全の確保と、経済活性化を、もう少ししっかりと結びつけると良いのではないか、との意見が出され、引き続き諮問会議でも検討しよう、ということになりました。科学技術予算については、投入目標と成果目標との関連をどのようにつけていくのかについて、引き続き担当大臣にご検討いただくこととなりました。

 最後に総理から、以下のような発言がありました。

  • 予算が絡む議論になってくると、ここを増やせという議論ばかりになるが、全体として厳しい予算編成をしなければならない。
  • 従って、重点的に予算を増やすためにも、切るべきところを切らなければならない。財務大臣も各大臣も、しっかりと対応して欲しい。