第1回記者会見要旨:令和8年 会議結果
城内内閣府特命担当大臣記者会見要旨
- 日時:令和8年1月22日(木)18:46~19:00
- 場所:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室
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1.発言要旨
それでは、本日、冒頭2点ご報告申し上げます。
まず1点目、月例経済報告等に関する関係閣僚会議の概要をご報告させていただきます。
経済の基調判断につきましては、「景気は米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかに回復している」と先月からの判断を維持しております。そして、先行きにつきましても、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が、緩やかな回復を支えることが期待されます。ただし、今後の物価動向や米国の通商政策をめぐる動向といった景気を下押しするリスクについても、引き続き注意深く見てまいりたいと考えております。
続きまして、本日の会議で私から日本経済をみるポイントとして説明しました直近の物価動向と変化の兆しについてご紹介いたします。
まず、12月の物価動向には変化の兆しが見られます。12月の東京都区部の消費者物価上昇率は、11月の2.7%から2.0%に鈍化いたしました。物価高の主因であった食料品価格の上昇が鈍化するとともに、エネルギー価格は政策効果により前年比下落に転じました。次に、先行きに重要な原油価格は低下傾向が続いており、コメの価格についても取引関係者による向こう3か月の価格見通しは下落に転じました。また、食品関係の輸入価格の上昇は落ち着きつつあります。
こうした中、本年4月までに予定される食品の値上げ品目数は、昨年比で6割程度と減少しております。足下で見られ始めた物価上昇の鈍化の兆しが今後も定着していくのか注意深く見ていきたいと考えております。このほか、会議の詳細につきましては、後ほど事務方のほうから説明させていただきたいと思います。
次に、2点目ですが、経済財政諮問会議の概要についてご報告いたします。
本日の議題は1つであります。「中長期の経済財政に関する試算」につきまして議論を行いました。「中長期の経済財政に関する試算」につきましては、成長型経済への移行が実現するケースにおいて、債務残高対GDP比は、今年度から来年度、更にはその後の期間においても着実に低下する姿となり、国・地方のプライマリーバランスについても改善が続き、2026年度にはPB目標を掲げた2001年度以降で最も改善した形となり、歳入と歳出が概ねバランスした姿を実現するとともに、2027年度以降も一定の黒字幅となることが見込まれる等、財政状況が着実に改善する姿が示されました。
民間議員の方からは、「骨太方針に向けて名目成長の範囲内に政府財務残高の伸びを抑え、比率を安定的に引き下げるという方向性をより明確にすること」、また、「危機管理投資・成長投資を加速して、潜在成長力を引き上げ、債務比率の低下を一過性に終わらせず、確かな成長軌道とすること」などについてのご提案がございました。
高市総理からは、「引き続き『責任ある積極財政』の考え方に基づき経済財政運営を行い、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していくこと」、「これまでの単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見ていく方針を、数年単位でバランスを確認する方向に見直すなど、取り組んでいくこと」、「その際、私を中心として関係大臣が連携し、与党の議論を踏まえつつ、今年の骨太方針に向けた検討を進めること」といったご指示がございました。なお、経済財政諮問会議の詳細につきましては、これについても後ほど事務方からご説明申し上げます。
以上、2点ご報告申し上げました。
2.質疑応答
(問)本日の経済財政諮問会議で来年度のPBが僅かに赤字になるという試算が示されたかと思います。昨年8月の試算では黒字の見込みでしたけれども、一転赤字見込みとなったことへのご所感をお願いします。また、初めて債務残高対GDP比の変化要因が示されたかとも思いますが、この試算結果についても受け止めをお願いいたします。
(答)高市内閣発足以降、「責任ある積極財政」の考え方の下、先ほど申しましたけれども、財政の持続可能性にも十分配慮した経済財政運営を行ってきた結果、それらを踏まえました今回の中長期試算では、成長型経済への移行が実現するケースにおきまして、債務残高対GDP比は今年度から来年度、更にはその後の期間においても着実に低下する姿となり、国・地方のPBについても改善が続き、2026年度にはPB目標を掲げました2001年度以降で最も改善した形となり、歳入と歳出がおおむねバランスした姿を実現するとともに、2027年度以降も一定の黒字幅となることが見込まれております。
このように、今後とも財政状況を着実に改善していく見込みでありますが、引き続き「責任ある積極財政」の考え方に基づきまして、経済財政運営を行い、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
また、今回の中長期試算では、初めて財務残高対GDP比の変化要因の分析を示したところであります。これは、昨年12月の経済財政諮問会議におきまして民間議員からいただきました提言を踏まえたものでありまして、成長率の範囲内に債務の伸びを抑制し、債務残高対GDP比を引き下げていく道筋を検討していく上で有意義だと考えております。
(問)本日の諮問会議の民間議員ペーパーで、PB目標の見直しの文脈の中で、「景気動向も踏まえつつPBを徐々に改善させる」といったような表現があったかと思いますが、これについてどのように評価していらっしゃるのか、あるいは、どういうふうに具体化させていくのかについてお考えがあればお聞かせください。
もう一点、同じ民間議員ペーパーには、「金利動向には常時注意を払い」とか、あるいは「市場の信認確保を念頭に置いた整理を行うべき」といった表現もありました。今の長期金利の上昇が続く市場動向の背景に、経済財政運営への懸念があるというふうにお考えでしょうか。
(答)まず、民間議員の方々からは、景気動向も踏まえつつPBを徐々に改善させるというご提案があったというふうに伺っております。2026年度のPBは、対GDP比でマイナス0.1%、金額にしてマイナス0.8兆円でありまして、PB目標を掲げた2001年度以降で最も改善した姿となり、先ほど申し上げたとおりでありまして、歳出と歳入がおおむねバランスした姿を実現するとともに、2027年度以降も一定の黒字幅となる見込みであります。また、債務残高対GDP比は、今年度から来年度、更には成長型経済への移行が実現するケースでは、その後の期間においても着実に低下する姿となりました。
こうしたことを踏まえまして、高市総理からは、「引き続き『責任ある積極財政』の考え方に基づき経済財政運営を行い、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していくこと」、「そのためには、成長率を高め、併せて金利上昇に目配りすることで成長率の範囲内に債務残高の伸び率を確実に抑えていくことが重要であること」、「こうした考え方の下、これまでの単年度ごとのPB黒字化目標の達成状況を見ていく方針を、数年単位でバランスを確認する方向に見直すなど、与党の議論も踏まえつつ今年の骨太方針に向けた検討を進めること」についてご発言がありましたので、こうした方針の下に取り組んでまいりたいと考えております。
市場の動向の評価についてですが、この記者会見でも何度も申し上げているとおり、金利はいわゆる期待成長率や期待インフレ率、リスクプレミアムなど、景気が緩やかな回復局面にある中で、市場における需給を含めた様々な要因により市場において決まるものであり、金融市場の日々の動向については、この場で具体的なコメントや評価をすることは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにしましても、政府としては、高い緊張感を持って市場の動向を引き続き注視してまいる考えであります。
(問)諮問会議と月例とは少し別の話になるのですけれども、アメリカのベッセント財務長官が、日本の国債の長期金利の上昇に関してめったに起こり得ないことだということや、米国債にも影響しているというような発言をされております。この発言に関してどのようにお考えになるかお答えください。
(答)他国の政府関係者の逐一の発言、あるいは金融市場の日々の動向について、私が政府の立場から具体的なコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにしましても、政府としては高い緊張感をもって市場の動向を注視していると、先ほど申し上げたとおりであります。
なお、その上で一般論として申し上げますと、長期金利は期待成長率や期待インフレ率、リスクプレミアムなど、市場における需給を含めた様々な要因により市場において一般的に決まるものでありまして、その日々の動向についてコメントすること、これは繰り返しになりますが、差し控えますが、世界、あるいは日本の市場に変動が生じていることはよく認識しておりますので、繰り返しになりますが、政府といたしましては、その動向に高い緊張感をもって注視してまいる考えであります。
(問)今2つの質問へのお答えの確認なのですが、ベッセント長官は結構図々しくいろいろなことをしゃべっていたと思うのですけれども、その中で、日本のせいになすりつけた上で、日本は日本の当局者が対応すると思うと言っているのですけれども、今のお答えが対応ということですか。割と無視をしているのではないかというのがマーケットの不安で、少しそこを何かコメントをお願いします。
(答)繰り返しになりますけれども、やはりベッセント財務長官は他国の政府関係者の方でありますので、そのご発言について一つ一つ何か申し上げるということは適切ではないと思っておりまして、金融市場の日々の動向について、特に金利・為替について私の立場からコメントや評価をするということは、これまでの記者会見の場でこれまで度重ねて申し上げたとおり控えさせていただきたいと思います。
ただ、いずれにしましても、繰り返しになりますけれども、そういった国内外の様々な要因の変化については、引き続き高い緊張感をもって注視してまいる考えであります。
3.堤内閣府政策統括官(経済財政運営担当)による追加説明
令和8年第1回経済財政諮問会議について概要をご報告します。
本日の議題は1つで、「中長期の経済財政に関する試算」についてです。内閣府から資料1-1を説明し、永濱議員から資料2に基づき民間議員のご提案の説明がありました。その後、意見交換を行いました。
主な意見をご紹介します。
1人目の民間議員です。
潜在成長率を向上させて「強い経済」を実現すること、財政の持続可能性を確保すること、この両立に取り組む観点から3点申し上げる。
1点目は、官民連携による危機管理投資と成長投資を軸として、成長戦略の具体化と早期実現に取り組むことが重要。経済界は投資牽引型経済の実現に向けてマインドセットを転換すること。そして、民間投資を2040年度に200兆円とする目標の実現に向けて積極的に取り組むべき。設備投資は企業経営の根幹であり、その意思決定に向けて予見可能性の向上が不可欠。
特に、国内投資の拡大を左右することについて3点。1つ目は人材の確保。2つ目は安価で安定的なクリーンエネルギーの確保。3つ目は新たな技術開発だけでなく、その先の社会実装。こうした設備投資には、回収までの複数年のロードマップを策定し、企業は投資家との建設的対話を行う責任がある。政府も複数年度にわたる予算措置と規制・制度改革を進めて予見可能性を確保すべき。引き続き経済界とのリアルな対話をお願いしたい。
2点目は、人への投資としての実質賃金の引き上げを通じた適度な物価上昇の下での実質賃金の安定的なプラスの実現が重要。政府には、企業が安心して継続的に賃上げできるように環境整備してほしい。補正予算等で物価高対策を行ってもらっているが、日銀と連携して2%程度の適度な物価上昇の実現に尽力いただきたい。
3点目は、「強い経済」と両立して財政規律にも配慮した「責任ある積極財政」が重要。足元の長期金利の上昇や円安方向に振れ過ぎた為替の動きに対し、経済界の中にも、今後の財政や企業活動への影響を心配する動きがある。政府には、市場の信認を維持すべく、引き続き中長期的に「強い経済」と財政健全化に取り組むという姿勢をはじめとして、経済・物価動向と財政状況の関係などを継続して発信してほしい。
また、今後議論される社会保障と税一体改革について、給付付き税額控除は中・低所得者の負担軽減、必要な方への支援に結びつく観点から画期的な制度であり、実現すべき。消費税については、重要な社会保障財源としての位置づけを踏まえ、代替財源の在り方も含めて市場の信認が維持されるよう国民会議でしっかりと検討していただきたい。
2人目の民間議員です。
「責任ある積極財政」について、金利・為替の状況は市場の信認を推し量る上で重要なシグナル。国内で事業を営む者として世界の全主要通貨に対し円安が続くことは不可抗力で、我々の事業活動の成果が世界の中で相対的に縮小するということで少しやり切れない。トランプ政権はよくアフォーダビリティという言葉を使っているが、日本人と日本企業の世界におけるアフォーダビリティが低下するということである。
今回の中長期試算で示されたように、高市政権の経済財政運営により各指標が改善していくシナリオについて市場としっかりコミュニケーションしていくことが重要。市場が注目している指標は債務残高対GDP比、PB、そして国債発行額。総理も先般の会見でこれらの指標に言及された。これらの指標が後退することのない財政運営を期待。
スタートアップについて、日本が決定的に不足している大規模リスクマネーを増やすためにも、日本のスタートアップエコシステムを世界に開くためにも、米国をはじめとした海外のトップティアVCを重点的に呼び込むべき。世界のトップティアVCから、日本の研究は優れているが、スタートアップへのパスがない。それを自分でつくるのが難儀だから行きたくないという話を実際に聞いたことがある。また、どこにどのような研究成果があるのか分からず、苦労が多いとも言われている。この問題を解決するために、社会実装に値する研究成果を引っ張り出し、魅力的な発信をすることが必要。特定の産業に絞ってでもいいので、成功事例をつくって、政府が力強く支援すべき。
先般、ミニマムタックスの特別控除額が3.3億円から1.65億円に引き下げられ、税率が22.5%から30%へ引き上げられることが閣議決定されたところ。1億円の壁の是正の必要性は理解するが、企業版スタートアップへの投資のインセンティブには逆行する面もある。今回の措置が適用される令和9年度までに株を処分するという個人投資家、海外に移住して投資活動をしないといけないと考える個人投資家が実際に出てきている。
日本のスタートアップエコシステムを世界規模に引き上げるため、基準所得額から控除されるエンジェル税制の抜本的拡充など、今回の措置を行っても余りあるような大胆な施策に取り組んでいく必要がある。
また、官公需の基本方針において、いわゆるスタートアップとの契約の目標である、3%目標の未達成省庁による数値目標見直しを含めた改善計画を策定することを求めていくとともに、各省が簡単にスタートアップのプロダクトを調達できる省庁横断的な取組も強化すべき。
最後に、AIについて米中共にフィジカルAIを含むAIに投資資金が集中している。日本がAI分野で立ち遅れないよう取り組んでいただきたい。
3人目の民間議員です。
サナエノミクスが目指すのは「責任ある積極財政」で、そのためには成長投資を進めることと、それをコントロール可能な軌道に置いて国民と市場の信認を守ること、この2つを両立させることが大事。
今回の中長期試算では、ある一定の前提の下で成長の実現を通じてプライマリーバランスの改善と政府債務残高対GDP比の低下が両立することが示された。成長すれば債務比率が下がるというメカニズムを踏まえ、市場の信認の下で投資を進めていくことが大事。
現在のように金利が動いている中では、利払い費を点検していく必要もある。金利上昇の利払い費への波及には時間差があるが、それは安心材料ではない。その間に危機管理投資・成長投資を行い、潜在成長率を引き上げ、金利上昇に耐えるファンダメンタルズをつくる必要がある。加えて、金利の上振れの影響は点で示すのでなく、不確実性を分布で示し、点検していくことが必要。
成長投資の道筋を単年度でなく複数年度で示し、財政運営が毎年の行事ではないことを明確に示すべき。これにより、先行きの不透明感を減らし、財政支出が野放図でないことを示すことができる。
また、成長投資の土台として科学技術基礎研究を強化していくべき。運営費交付金等の増額を通じて知識のフロンティアへの挑戦が連続的に生まれる仕組みをつくることが、生産性や賃金上昇の源泉となる。さらに、財政規律を単年のパスではなく複数年のパスで示すべき。単年のPB黒字化にこだわるのではなく、複数年で規律が守られているかを確認すべき。
デフレからの完全脱却が近づいている中、税率を上げずとも税収が自然増に向かう「強い経済」を実現することが望ましい。だからこそ、不用意な引締めで需要と期待を冷やさないこと。その一方で、放漫財政で信を損なうことも絶対にしないという現実的な路線を明確に示し、日本経済に見え始めたよい流れを加速・前進させることが重要。
4人目の民間議員です。
5点申し上げる。1点目は、中長期試算における債務残高対GDP比の変化要因の分析について、財政目標の軸足をストックデータにシフトする中でも、フローの状況を確認しており、「責任ある積極財政」を行っていく上で非常に大事。名目GDPの拡大のみが取り沙汰されると、インフレが加速していくと誤解されてしまう。
名目成長率の要因を実質要因とインフレ要因に分けて示し、実質成長によって財政健全化が進んでいるというのを世間に示していく必要がある。
2点目は潜在成長率の打ち出し。中長期試算では潜在成長率の構成要素が労働投入のみとなっている。労働投入は、労働時間と就業者数に分解でき、潜在成長率の低迷は1人当たりの労働時間の減少が要因になっていると資料3の4ページでも示した。働き方改革以降、フルタイム労働者の労働時間減が供給力の押下げ要因になっている。高市政権では、労働時間の規制緩和も方針として示しているが、ポイントは、働きたいという労働者の希望を実現するためにも、潜在成長率の要因として労働時間を考慮すべき。
3点目は利払い費。利払い費と利息の受け取りも加味する純利払い費の概念があり、金融資産からの利息収入も重要。財政収支というのはプライマリーバランスに純利払い費を加えたもの。純利払い費を受け取りと支払いに分けて見ていくことが大切。
4点目は市場とのコミュニケーション。株式市場の関係者はサナエノミクスに対する期待が強い。一方で、財政指標が改善しているにもかかわらず、債券市場の関係者は悲観的。衆議院選挙に向けて各党が消費税減税にかじを切ったことへの憂慮もみられる。ダボス会議で片山大臣が発言されていた赤字国債に頼らずできることしかしないという発言は大変重要。消費税減税の検討を加速させるのであれば、市場にこの点をコミットしていくべき。
5点目はデフレ脱却宣言。GDPギャップは依然としてマイナスであるが、中長期試算によれば、来年度はGDPギャップが安定的にプラスになると示されている中、デフレ脱却宣言がないことに違和感を覚える。円高リスクも低くなっている中、財政リスクの懸念が払拭されておらず、政府の円安是正や財政規律の意識を示すためにも、GDPギャップのプラスが確認され次第、デフレ脱却宣言ができるように議論しておく必要がある。
続いて、閣僚からの発言です。
林総務大臣です。
「強い経済」を実現するため、総務省としても総合経済対策に盛り込んだ信頼できるAIの開発・活用支援に資するデータ整備、海底ケーブル等の地方分散によるデジタルインフラの強靱化といった危機管理投資・成長投資等の施策に関し、事業の実施に向けて取組を加速させていく。
また、各自治体において地域経済の活性化等の観点から、適切な価格転嫁に向けた取組を行うとともに、総合経済対策に盛り込まれた各種施策について可能な限り早期の予算化と事業着手に取り組んでいただくことが重要。総務省としても、様々な機会を通じ、自治体への働きかけを行ってきた。今後とも国と地方が一体となって総合経済対策が十分な効果を発揮できるよう取り組んでいく。
片山財務大臣です。
今回の中長期試算では、令和7年度補正予算、令和8年度予算案を反映した結果、債務残高対GDP比は今年度から来年度、更にはその後の期間においても着実に低下するとともに、国・地方のPBについても改善が続き、2026年度にはPB目標を掲げた2001年度以降で最も改善した形となり、歳入と歳出が概ねバランスし、2027年度以降も一定の黒字幅が見込まれるなど、財政状況が着実に改善する姿が示されている。
この結果は、予算にメリハリをつけながら、高市内閣が掲げる「強い経済」の構築に向けた重要施策に対して必要な予算・税制上の措置等を確実に講じてきた成果の現れであると考えている。こうした取組の進捗成果を後戻りさせることなく、「経済・財政新生計画」に基づき、歳出・歳入両面から改革を推進する中で、金利上昇にも目配りしながら、債務残高対GDP比を安定的に引き下げ、マーケットから信認を確保していく。
なお、金融市場の動向について具体的にコメントすることは差し控えるが、世界・日本の市場に変動が生じていることはよく認識しており、政府としてその動向を高い緊張感を持って注視している。引き続き国際市場の状況や投資家の動向等を注視し、我が国の経済財政運営に対する市場関係者の見方を意識しながら、市場との対話を丁寧に行っていくことが大事だと考えている。
井野経済産業副大臣です。
今回の中長期試算において示された「成長移行ケース」の実現に向けては、高市政権の成長戦略の肝である危機管理投資・成長投資を通じて日本経済の供給力を高めつつ、潜在成長率の引上げに取り組むことで力強い成長を実現していくことが重要と考えている。
経済産業省としても、AI・半導体や量子、バイオ、航空・宇宙、エネルギー・GXなど戦略分野における「官民投資ロードマップ」の策定に貢献する。官民で目指す目標を明確にした上で、日本の勝ち筋を特定し、必要な官民投資を具体化し、大胆な設備投資や研究開発を促す総合的な政策パッケージを示して、官民の積極的な投資を引き出す。
その際に重要になるのが投資の予見可能性を高めること。そのために、民間議員からもご示唆がありましたが、複数年度にわたる予算のコミットメントや、危機管理投資に関する新たな財源確保の枠組みについても検討を深めていきたいと考えている。
引き続き「責任ある積極財政」の考え方の下で、民間の成長投資を後押しするため、あらゆる政策を総動員し、「強い経済」の実現に向けて全力で取り組んでいく。
最後に、総理から締めくくりのご発言がありましたが、皆様にお聞きいただいたとおりですので、割愛いたします。