第8回記者会見要旨:令和5年 会議結果

後藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:令和5年6月7日(水)18:24~18:56
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階S108会見室

1.発言要旨

 経済財政諮問会議の概要について、ご報告を申し上げます。
 本日は、「骨太方針の原案」についての議論を行いました。
 総理からご指示をいただきましたとおり、今年の骨太方針では、
 三位一体の労働市場改革を通じた構造的賃上げの実現や、分厚い中間層の形成。
 人への投資、グリーン、経済安全保障など、市場や競争に任せるだけでは過少投資となりやすい分野における、官民連携投資の拡大による、持続的な成長の実現。
 少子化傾向の反転に向けた、こども・子育て政策の抜本的強化。
 をはじめとした、新しい資本主義の実現に向けた取組を加速する、岸田内閣の経済財政運営と改革の基本方針を明確にお示しするものとしたいと考えております。
 また、総理から、私を中心に最終とりまとめに向けた作業を進めるように指示があったことを受けまして、本日の「骨太方針の原案」をもとに、与党ともさらに調整を進めて、今月中旬に骨太方針を決定することを目指してまいります。
 高水準の賃上げ、企業部門の高い投資意欲など、前向きな動きが確実に生まれてきている今こそ、骨太方針2023をしっかり取りまとめることにより、こうした動きをさらに拡大させ、成長と分配の好循環をしっかりと実現してまいりたいと考えております。
 私からは、以上です。






2.質疑応答

(問)骨太の方針「原案」では、経済財政政策の進捗について、2024年度に点検・検証するとされ、財政健全化目標の見直しは先送りされることになりましたが、少子化対策の支援金制度の詳細について年末に結論を出すとされたことと併せて、耳の痛い話かもしれませんが、先送りしているところの指摘についてはどのようにお考えでしょうか。また、今後、財政健全化にはどのように取り組まれますでしょうか。


(答)まず、財政健全化目標についてですが、本日の「原案」において、これは中長期の経済財政運営のところに書かれてありますが、「財政健全化の「旗」を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む」としておりまして、2025年度PB黒字化等の目標を目指すという政府の方針は全く変わっていません。
 それから、御指摘の「点検・検証」の点でありますが、これまで取り組まれてきた経済・財政一体改革の進捗について、目安ルールの期間、これはいわゆる社会保障制度等の財政の改革について編成ルールとして設けているものですが、この目安ルールの期間が2022年度から2024年度の3年間とされていることから、歳出の目安に沿った予算編成を行う最終年度となる2024年度において点検を行うこととしているものであります。この点検は、骨太方針2021にも記載されているとおり実施するものでありまして、そのことを先送りとは考えてはおりません。
 それから、少子化対策の財源論を先送りしたという御指摘についてでございますが、これも若干恐縮でありますが、少子化対策の財源については、6月1日にお示しした「こども未来戦略方針」の素案において、加速化プランの財源の骨格を明確にお示ししていると考えています。
 具体的には、2028年度までに徹底した歳出改革等を行い、それらによって得られる公費の節減等の効果及び社会保険負担軽減の効果を活用しながら、実質的に追加負担を生じさせないことを目指していくとともに、これが第1点ですね。第2点としては、経済基盤及び財源基盤を確固たるものとするように、構造的賃上げと官民連携による投資活性化に向けた取組を先行させることを行う中で、これが2番目です。この1番目と2番目を行う中で、すなわちそれを前提条件として、企業を含め社会・経済の参加者全員が連帯し、公平な立場で広く負担していく新たな枠組み、「支援金制度」を構築することとして、その詳細について年末に結論を出すと申し上げています。
 また、「加速化プラン」の実施が完了する2028年度までに、安定財源を確保するということもはっきりとお示ししているところであります。
 このように、新たな支援金制度につきましても、社会保険負担軽減等の効果を活用することによって、実質的に追加負担を生じさせないという、財源の考え方の骨格をお示ししているところでありまして、その詳細については年末に結論を出すと考えています。
 また、財政運営の考え方でありますが、引き続き、足下の経済状況に機動的に対応しつつ、同時に、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることのないように、責任ある経済財政運営を行ってまいりたいと考えております。



(問)今日の骨太の「原案」の12ページのところのインパクト投資の促進というところでお伺いしたいのですが、社会的起業家支援として休眠口座の活用が書かれていたり、あと認証制度を早期に創設と書いてあったりしますが、ここで対象となる社会的起業家の線引き、基準はどのように行うのでしょうか、大臣の考えをお聞かせください。


(答)まず、社会的起業家ということも、世の中では随分議論の幅があると思います。まず、インパクト投資とか、インパクトローンだとか、インパクトということについて相当に多義的な言葉の広がりがあると思いますので、こうしたものの果たすべき機能をしっかりと分析したところで、インパクトをどうやって測っていくのかとか、あるいはどういう対象のものを、こうした議論の中で射程に収めていくのか、そのようなことも含めてしっかりとインパクトの議論をしていきたいと考えています。



(問)ここで例えば社会的起業家というのは、様々なものが含まれるとおっしゃって、もちろんそうだと思いますが、どういった分野、特に社会的にどのような人たちに役立つかとか、どの部分をポイントに、一番優先させるべきだと大臣は現時点でお考えでしょうか。


(答)通常の民間の企業の場合に、収益を目指して利潤最大で動くというのが基本的には民間企業の考え方だと思います。そのときに、今、若い人たちの中には、企業が自分の事業として収益を上げるだけではなく、それが社会の役に立つ、公益に役に立つということで起業する方たちも結構出てきており、そのような公益的な意味のある活動について起業を行うという意味で、その公益性というのは相当に幅の広いものだと思います。



(問)その公益性をどのように判断するのかというのは難しいところだと思います。政府が、これが人にとって役に立つという判断と、民間や起業家が、これは自分が人のために役に立つんだと思うことは差が出てきてしまうと思うのですが、その線引き、基準はこれからどのように決めていかれるのでしょうか。


(答)これから議論することなので、私があまり自分の意見を言うのも、とは思いますが、基本的には政府がどのようなものを公益性があるとか、インパクトとして優れているとか、そういったことではなくて、公益的なインパクトをどうやって測定できるのかや、そうしたことに対して興味がある人たちがどういう資金をそこへ投じていく仕組みを作るか、その選択は恐らく政府がするのではなくて、お金を投じる人たち、その仕組みの中で判断をしていく一人一人の社会の個人が判断するというのが基本だと思います。



(問)骨太方針の「原案」のうち、中長期の経済財政運営に関する部分に関してお伺いしたいのですが、今回、中期的な経済財政の枠組みを検討するということで、多年度にわたる歳出・歳入をバランスしていくといったお考えも示されています。今後、プライマリーバランスの財政健全化目標の、その先を見据えた議論が始まるかと思いますが、今、岸田政権では防衛費や少子化対策を含め、かなり歳出圧力が強い事業というのが増えてきているわけですが、こういった多年度でのバランスといった概念によって、財政規律が弱まっていくのではないかといったことも考えられるかと思いますが、大臣としてはこの点をどのようにお考えになられますでしょうか。


(答)中長期の経済財政運営のところでも書いてあるとおりですが、「経済あっての財政」が基本であって、そして現行の目標年度とか、あるいは財政ということによって、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢が弱められたり狭められたりすることはあってはならない。しかし、必要な政策対応と財政健全化目標ということは決して矛盾することではないので、それをしっかりと取り組んでいく、というのがまず基本の考え方です。
 それに加えて、経済再生と財政健全化の同時達成を目指す経済・財政一体改革に取り組んでいると。そのときに今御指摘のあったように、例えば多年度にわたる計画的な投資だとか、あるいは政策の方向性が一定期間担保されていることが政策の実現に非常に前向きな役割を果たすような場合に、中長期的な経済の枠組みを作っていくことも必要だという指摘もあると思いますし、それから成長と分配の好循環の実現の進捗を示す、色々な指標の在り方だとか、あるいはKPIを設定した後、しっかりとEBPMによって、それを検証していくとか、そういうような手法も導入しながら、単年度、単年度でやっていくのではなくて、中長期的に検討すべきところについて言えば、そうした手段をしっかりと講じた上で、予算の毎年、毎年の的確な執行と、それから中長期的政策目標というものをバランスさせていくべきだと。そうしたことを今回、中長期的な経済財政の枠組みの検討という新しい項目を立てて記述しているということです。



(問)今後の議論だとは思いますが、このように多年度の考え方というのを入れていった場合、単年度の財政収支を一致させていくといったような方針は転換していくようなことになるんでしょうか。


(答)そこは、単年度の予算を全部やめて、全部中長期的にすると言っているわけではございません。先ほど申し上げたように、中長期的に政策目標をしっかりと設定したほうがいいもの、あるいは中長期的に政策検証が必要なものを、中長期的な視点でしっかり評価するという話と、それから先ほど申し上げたように、ある程度同じような政策が一定期間担保されていることが政策誘導にとって非常にプラスであるというのであれば、基金制度などをしっかりと使っていくということだと思います。
 今申し上げている提言は、単年度の予算編成を全てやめると言っているわけでは決してありませんので、そういう意味で中長期な視点から政策をしっかりとチェックする、それから予算管理も政策目標から見て中長期的に管理すべきものについては、予算の管理も中長期的に行うと。基本的に、単年度主義の予算制度をやめるということを申し上げているつもりではありません。











3.村瀬内閣府政策統括官(経済財政運営担当)による追加説明

 令和5年第8回経済財政諮問会議について、概要を報告いたします。本日は、大臣からあったように、「骨太方針の原案」について議論があり、私の方から資料1について説明を行い、各議員より発言がありました。
 鈴木財務大臣からは、世界的な環境変化に直面する中にあって、様々な社会課題を解決しながら経済成長を実現するため、本日示された原案にあるように、「新しい資本主義」をさらに加速していくことが重要であると考えている。また、本日示された「原案」には、財政健全化の「旗」を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む、コロナ禍を脱し経済が正常化していく中で、歳出構造を平時に戻していくとともに、緊急時の財政支出を必要以上に長期化・恒常化させないように取り組む、令和6年度予算において、本方針、骨太方針2022及び骨太方針2021に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進する、といった趣旨が明記されている。これを踏まえ、歳出改革努力を継続するとともに、コロナ禍の下で行った巨額の財政支出に関し、早期に正常化を図りながら財政健全化目標を達成すべく、財務大臣として最大限努力していく、という発言がありました。
 続けて、西村経済産業大臣からです。先週、「経済産業政策の新機軸」について、中間整理の素案を取りまとめ、「国内投資、イノベーション、所得向上の三つの好循環」の実現に向けた方向性を打ち出した。日本経済は国内投資の拡大、賃上げと「潮目の変化」が生じており、30年来の宿題を一気に返す絶好の機会が来たと捉えている。その起点になるのが人手不足だと認識している。まず、経済の持続的成長の鍵となる国内投資の拡大については、昨年来、「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」を2回開催し、5月には世界の半導体関係企業のトップと会談するなどの取組により、高い投資意欲も醸成されてきている。今年の骨太方針「原案」において、投資の拡大が新しい資本主義の加速の大きな柱として位置づけられた。その際、GX、DXなどの戦略的投資を拡大するための制約要因となるのが、人手不足であり、この逃れられない課題を乗り越えなければ投資拡大の流れは継続しない。必要は発明の母という。こうした戦略的投資は、賃上げや価格転嫁といった動きにも結びつくものだと考えている。一方で、人手不足は、これを解消するための新たな投資を呼び込む起爆剤である。人手不足は企業に対し、ChatGPTなど生成AIの活用を含めた新たな働き方を伴う生産性の抜本的な向上のためのイノベーションを迫るものとなる。戦略的投資を継続的に拡大していくためにも、中堅・中小企業を含めて、あらゆる企業が事業活動を継続していくためにも、人手不足を乗り越えるイノベーションは不可欠な取組だ。こうした取組が労働環境の変革も引き起こし、本質的な構造改革へとつながり、そして経済全体の新陳代謝を活性化させていくことになる。まさに、令和の時代にふさわしい新たな経済社会構造への転換が求められる。今後、10年、20年の成長基盤の構築に向けて、この3~5年が最も重要な時期である。この間に構造改革を進展させて、新たな経済社会構造を構築しなければならない。そのため、国内投資の拡大や人手不足への対応を始め、骨太方針に記載された取組について、大胆な政府支出を行って、官民を挙げて強力にかつ速やかに実行に移していく。
 最後に、松本総務大臣からです。本日示された「原案」に記載されている、住民目線に立った行政サービスの充実や様々な政策分野における地域課題の解決を図る地域のDXの推進や、これを支えるデジタル人材の確保・育成と改訂した「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」に基づくデジタル基盤整備、AIに係る開発力強化や国際的なルールづくり、Beyond5Gの推進、地域の人材の充実や消防防災力の強化などを強力に推進していく。また、地方の必要な財源の確保を通じて、地方自治体が、住民のニーズに的確に応えつつ、DXやGXの推進、こども・子育て政策など様々な行政課題に対応し、住民に身近な行政サービスを安定的に提供できるよう、活力ある多様な地域社会の実現に向けて、全力で取り組んでいく。
 続けて民間議員から発言がありました。
 最初の民間議員の発言です。今後、少子高齢化の加速により、働き手は減少する一方、社会保障やこども、防衛といった財政需要の増大が予想できる。中長期的には、経済財政は大変な運営となる可能性を前提として認識すべき。この難局を乗り越えるため、三つの軸についての対応が肝要である。一つ目は、ワイズスペンディングの徹底。人材流動化等による経済活性化に努め、税収増を図るとともに、ワイズスペンディングの徹底を合わせ技で行うことが肝要。主眼を単年度ベースから中長期に移し、「骨太方針」も中長期の計画に照らしたモニタリングや改善に今後重点を置くということが重要だ。プライマリーバランスの試算などは実態との乖離も見られる。こうした中で、官庁エコノミストの強化、諮問会議のチェック・モニター機能の強化、EBPM研究の強化なども重要だ。二つ目は、民間主導の経済への転換で。政府財政依存から、民間が主導する経済への転換のため、経済財政運営はいかに民間資金を引き出すかに力点を置くことが肝要だ。このため、返済義務のある低利融資等の制度融資の更なる活用、個別業法や制度の大胆な制度改革の推進が肝要だ。三つ目は、「共助」の取組の拡大。社会課題が深刻かつ複雑化する中において、公のサービスのみで対処はできない。それでは、財政が立ち行かなくなるのは明白だ。社会の多様なニーズに応える新たな方法論として、社会的起業家やNPOによる共助の取組をスケールアップしていくことが大事。ふるさと納税の有効活用とか寄附税制の見直し、ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)の活用、拡大等をしっかり推進していくべきだ。
 2人目の民間議員の発言です。主に2点。まず、構造的賃上げと国内投資の拡大に向けた取組が大事。30年ぶりの高い水準の月例賃金の引上げが春闘で行われるなど、デフレ脱却に向けて物価と賃金の好循環の実現に向け、好スタートが切れた。足下のこうした前向きなモメンタムを維持・向上させるためにも、マクロ経済運営、社会保障税制、労働政策の三つを官民で全体感を持って進めていくべきだ。持続可能な社会保障構築に向けては、足下のこども・子育てに関する議論を契機に、全世代型社会保障構築の議論を進めていくべきで、給付と負担や財源構成等についても議論することが重要だ。また労働移動推進型のセーフティネットの構築を政府主導で進めていくべきだ。中長期の経済財政運営については、我が国の限られた財政の中で、防衛や少子化対策への財源には、歳出改革が重要。その際、単年度の財政均衡ではなく、中長期の財政均衡で考える必要がある。中期的な経済財政の枠組みについては、経済あっての財政の考え方が重要であり、我が国経済全体のダイナミズムを取り戻していくべきだ。成長と分配の好循環の進捗状況を確認しながら、経済財政全体に目配せをしていく、こうしたプロセスが大事だ。
 3人目の民間議員の発言です。第一に、経済成長と財政健全化の両立の枠組みの徹底を求めるべき。補正予算ありきの予算編成には、疑問を感じる。予算事業のPDCA、EBPMの徹底も重要。経済財政諮問会議が果たしてきた役割などについても含めて、これまでの取組を検証しながら、よりよいものにしていくべきだ。第二に、ポリシーミックスについて、市場は生き物であり、時宜を得た政策の推進が肝要だ。インフレ目標の数字についても、柔軟な見直しも含めて検討をしていくことが大事だ。国際金融センターについても、海外投資家の声も踏まえ、実効性のあるものにしていくことが大事だ。第三に、米・欧が巨額の財政支出を行う中で、我が国が経済成長を実現するためには、明確な戦略の下で、政策の優先順位をつけて財政支出を行う必要がある。コロナウイルスワクチンの開発で顕在化したように、我が国の製薬業界の国際的な競争力は落ちているというような実態がある。我が国は、国際的な産業の競争力確保という視点が欠落しがちなので、こうした視点での対応が大事だ。第四に、EBPMの推進を図る上では、信頼性の高い公的なデータベースの構築が不可欠だ。第五に、財政については健全化の「旗」を下ろさず、メリハリのある財政出動が肝要だ。「メリ」という意味では、社会保障改革などで国民の納得が得られるよう、不断の見直しの検討が重要だ。「ハリ」という意味では、ワイズスペンディングを徹底し、成長分野に積極投資し、民間投資を呼び込むことが肝要だ。これらが、我が国の信用力の維持に資するはずだ。
 4人目の民間議員の発言です。経済財政諮問会議の特別セッションで議論されたことが「骨太方針」にも盛り込まれていることは非常に良いことだ。「骨太方針」に盛り込まれた三位一体の労働市場改革についても、これは日本経済にとっても非常に重要な要素だ。中長期の持続可能な経済財政運営に当たっては、EBPMやワイズスペンディングなど歳出改革の徹底が大事だ。事前に設定した目標に対して、どれだけ達成されたのか、成果が上がったのかをチェックした上で必要な次の支出につなげるといったプロセス管理が必要。経済財政諮問会議もそういう役割をしっかり果たしていくべきで、セミマクロ的なデータを管理して、四半期ごとに進捗状況を公表するといったやり方で、多年度の経済財政運営につなげていくアプローチが大事だ。社会保障改革については、少子高齢化が進む中で、年金のマクロ経済スライドのように、社会保障支出全体をマクロスライドでコントロールしていくようなことを考えてもいいのではないか。また、すぐにはできないかもしれないが、予算を獲得した公務員が評価されるのではなくて、不必要な予算をしっかり減らした公務員が評価されるような人事システムの構築も大事ではないか。生産性向上のためには、民間投資をいかに国内に広げていくかが必要であり、その際、新規ビジネスの創出に資する規制・制度改革が重要だ。海外の需要や人材をいかに日本に取り込んでいくかも大事。国際金融センターなど「骨太方針」に盛り込まれている様々な取組を実効性のあるものにしていくことが大事。「骨太方針」においても生成AIについて記述があるが、民間はもちろんのこと、行政においても、そうしたAIの時代における行政の在り方、組織の在り方があるのではないか。そのような新しい技術、新しい時代において、地方も含めた行政における大胆な組織改革が必要であり、議論を進めていくことが重要。
 最後、総理からの御発言については、お聞きいただいたとおりです。
 以上です。






(以上)