第1回記者会見要旨:令和元年 会議結果
茂木内閣府特命担当大臣記者会見要旨
- 日時:令和元年5月31日(金曜日)18時32分~19時09分
- 場所:中央合同庁舎第8号館1階S101・103会見室
1.発言要旨
経済財政諮問会議の概要について報告をします。
今日は三つの議題、「社会保障改革」、「次世代型行政サービス」、そして、いよいよ骨太の取りまとめに入りますので、「骨太方針の骨子案」について議論を行いました。
まず、一つ目の社会保障改革について、新経済・財政再生計画の着実な推進が重要であり、そのために、地域医療構想の実現に向けて、都道府県が主体的な役割を果たすガバナンス構想を確立すべき。特に、地域の公立・民間病院における医療機能の再編や病床機能ごとの病床数の適正化の実現に向けた仕組みづくりが必要である。全国保健医療ネットワークの本格稼働については、まずは期限を定めて、レセプトに基づく薬剤情報や特定健診情報を全国の医療機関等で確認できる仕組みを構築すべき。こういった御意見がありました。
この議論の中で、直接この話とは関係ありませんが、根本大臣から、厚生労働省の方で検討している就職氷河期世代の支援策の話もありました。就職氷河期世代の支援策につきましては、取組目標も含めた政府を挙げた本格的な支援プログラムを骨太方針に盛り込むことといたしました。
二つ目の次世代型行政サービスにつきましては、国際社会がデジタル覇権獲得競争に邁進をする中で、Society 5.0を提唱した我が国の取組が世界に後れを取ることがないように、切迫した危機感を持つ必要がある。また、国主導で情報システム・データの標準化、地方自治体のデジタル・ガバメントの早期実現に取り組むべき。こういった意見がありました。
最後に骨太方針につきましては、骨子案を提示し、議論いただきましたが、本日の議論も踏まえて、次回、原案を提示する予定です。
総理からの締めくくり発言につきましては、お聞きいただいたとおりです。
詳細は、事務方から改めて説明したいと思います。
2.質疑応答
(問)いよいよ骨太方針の骨子案が示されたということで、あらためまして、今年の力を入れるポイントを茂木大臣から御説明いただきたいのと、取りまとめに向けたスケジュール感を現時点で可能な範囲でお願いします。
(答)骨子案はご覧いただいたとおりであります。骨太方針は内閣の経済財政運営の大きな方向性を定めるものでありますが、今回の骨太方針の骨子案では、年明けからの経済財政諮問会議における審議も踏まえまして、一つは、昨今のグローバルな環境変化を強く意識している。また、Society 5.0実現の加速を前面に据えている。また各論としましては、今もお話を申し上げましたが、就職氷河期世代支援プログラムなど所得向上策、さらには、これまでも何度か議論してきました人口減少下での地域の活性化策、地域施策の強化を盛り込んだことに特徴があるのではないかなと考えております。
今日の議論も踏まえまして、次回の経済財政諮問会議におきまして原案を議論しまして、与党とも相談した上で、総理からの指示のとおり、6月中に取りまとめたいと思っております。
(問)先ほどの日本経済新聞社の「アジアの未来」でもお話しされていましたが、今朝のアメリカの対メキシコ関税が、世界経済や日本経済へ与える影響について、御所見をよろしくお願いします。
(答)6月10日からですから、今の段階で影響がどうだと完全に見通すというのは、難しいと思うんですけれど、まず、今後の動きを注視していきたいと思っておりますが、これは米中間もそうでありますけれど、追加関税のエスカレーションは世界経済全体にとっても、またアメリカ、メキシコと様々な形でサプライチェーンもつながっております。それにとっても望ましいことではないと考えておりまして、アメリカとメキシコの間で協議が進展することを期待したいと思っております。
また、日本企業は、自動車メーカーを含め、メキシコに拠点を持つ企業が多く見られるわけでありまして、こういったグローバルなサプライチェーンを通じた影響を含めて、日本企業であったりとか日本経済への影響を注視していきたいと考えております。
(問)日米の貿易交渉のことで1点確認したいんですけれども、先般の首脳会談のときにトランプ大統領の方が、恐らく8月に発表とかTPPに縛られないといった発言について、火曜日の記者会見で茂木大臣がいろいろ説明をされていたのは承知をしているんですけれども、その件について、野党などは、総理御自身が説明するべきだということで、予算委員会などで説明するようにということを主張されていますけれども、大臣としては、大臣がきちんと説明しているので、総理からあえてもう一度説明する必要はないというような御認識でしょうか。
(答)明確に説明をしていると思います。正確な説明を政府としてしているということであり、誰がというより、政府としてきちんとこの問題について対応していると考えております。
(問)先ほどの就職氷河期世代対策なんですけれども、具体的な数値目標、具体的な取組目標も含めて、というふうにおっしゃられたと思うんですが、それはどういうものになりそうなんでしょうか。
(答)就職氷河期世代は、だいたい30代の半ばから40代の半ばということになるわけで、だいたい人口で言いますと1,600万人から1,700万人ぐらいということでありますけど、もちろん、今、正規で働いている方も半分以上いらっしゃるわけでありまして、それ以外の方の中で、どこら辺を様々な支援の対象とするか。その上で、仮にそういう人の中で、今の仕事と違った仕事と、更にキャリアアップしたいという人がいたりしたら、その人に対する支援を行っていくということでありまして、今後のどれくらいのスパンで、そしてどれくらいの人数、これを達成したい、こういったものを検討していきたいと思っています。
(問)昨日、茂木大臣が竹下派の会合の御挨拶の中で、引きこもりの方々に対するアウトリーチの対策というのが非常に重要だというお話をされていたかと思います。それも骨太方針に入れて、しっかり書き込んでいきたいというようなお話があったかと思うんですけれども、それがその就職氷河期世代支援プログラムの中にアウトリーチとか、引きこもりの方の対策を書き込むようなお考えなのか。そうすると、所得向上策の推進より、人づくり革命の方がまず先なんじゃないかなと思うんですけど、ここにあえて所得向上策の推進の方にこちらを入れたという理由を教えてください。
(答)それは、全体のボリューム感の中で判断をされると思っております。例えば、今、非正規である方が正規に変わっていく、これによって所得向上が図られたり、キャリアチェンジも図っていくわけであります。そうしますと、どれくらいの人を対象にするかということによって、全体的にはどうなっていくということで、それは就職氷河期世代でも様々な立場にいる方はいらっしゃるわけでありまして、そこの中でそういった施策を盛り込んでいる。それでは、そういった施策を盛り込んでいるから、アウトリーチのことをそこの中に入れてはいけないという話にはならないと思います。
(問)就職氷河期世代の支援策に関連してお伺いしたいんですけれども、今回、安倍政権もだいぶ力を入れていらっしゃるというのはよく分かるんですけれども、30代、40代の世代が非正規として働かざるを得なかったというのは、彼らが自発的に選んだというよりかは、やはり企業の方がそういった雇用しか用意していなかったというのもありますし、一方で、国の方の法整備の点で、派遣法やパートタイム法、雇用契約法とか、そういった様々な労働法制の方で規制緩和が行われてきたという流れもあると思うんですけれども、そういったところを例えば規制強化をして、労働者保護の方に規制強化をしていくといった議論というのは、なされていらっしゃるんでしょうか。
(答)基本的な認識として、その時代環境を考えていただいて、今の45歳から35歳ぐらいの方々がちょうど就職活動している時期に日本経済はどうであったか。バブルがはじけた後であり、また、アジアの金融危機があったり、様々な形で日本がデフレに入り、そして、非常に厳しい状況という経済環境があったんだと思います。もちろんそれについての企業がどれだけ採用できるかとか、国の施策がどうだったというのはあると思いますが、基本的には、そういう経済環境の下で、その人にもよりますけれど、現在、半分以上の方が正規の仕事をされている。それから、例えば自分で、今、非正規であっても正規になることを望んでいない方もいらっしゃいます。自分の立場に満足されているかどうかはいろいろありますけれど、これからしっかり、それぞれのそういう立場の方々のニーズも捉えていきますが、それに対する支援策を充実していくということでありまして、基本的に経済環境が当時そうだったというのが大前提だと私は思います。
(問)支援策というのは、補助金の拡充だったりといったことが出てきてはいるんですけれども、法律の派遣法だったりとかというところの規制強化といった議論は今後考えていらっしゃいますか。
(答)まだこれから本格的に取りまとめに入りますので、今の段階でこうだということではありませんけれど、できるだけ、まずは相談から始まり、実際にはスキルを習得する。その上で、自分の勤めたい職場に就職をする。そういった入口から出口まで一体での切れ目のない支援策をどう取っていくか。こういったことは極めて重要であると思っております。
一方で、例えば、引きこもりされている方であったりとか、なかなか社会との接点が少ない方に対しては、もう少し丁寧なと言いますか、それぞれの立場ごとに合ったような相談であったりとか、やれることだとか、それも政府が直接やることもあるでしょうし、様々なNPO等を通じてやることも出てくると思いますけど、そういった対策をしっかりと取っていきたいと思っています。
3.多田内閣府政策統括官(経済財政運営担当)による追加説明
それでは、令和元年第2回経済財政諮問会議について概要を報告いたします。今日は3つの議題でした。
最初に、「社会保障」についてす。新浪議員から資料1について説明があり、その後、各議員から意見が出されました。主な意見を御紹介します。
まず、閣僚ですが。厚生労働大臣から、地域医療構想とデータヘルス改革について、それぞれお話がありました。
地域医療構想については、公立・公的医療機関等の具体的対応方針の策定は進んだが、合意内容を見ると、もう一段の対応が必要。具体的には、再編統合等が必要な医療機関を可視化した上で、国から都道府県に対し具体的対応方針の再検証を求めるということと、民間医療機関の再編を促すためにも、病床のダウンサイジング支援等の追加的方策も検討しながら、国自身が重点区域を設定し、直接、助言を行うことにしたいといったお話がありました。
データヘルス改革については、新たに2021年度以降の姿と工程表を、この夏に策定するという話が御紹介ありました。それから医療現場における情報連携に関しては、情報連携の優先順位や費用対効果などを踏まえて、レセプトに基づく薬剤情報等を全国の医療機関等で確認できる仕組みを、2021年10月に稼働させるところから取組を進めるといった話がありました。
地域の実情に応じて支援してきた地域のネットワークについては、情報共有のユースケースが限定的との指摘がある一方で、島嶼部ではきめ細かな連携により、地域医療の質向上に役立っている面もある。今後は連携の費用と、その効果のバランスを勘案して、地域医療構想の実現に資するものへの支援に厳格化したいといったお話がありました。
最後に、就職氷河期世代対応について、先般まとめられたものについて御紹介がありました。
続きまして、経済産業大臣からです。保険者の予防インセンティブについて、未来投資会議において総理から、この夏に取りまとめる成長戦略の実行計画に向けて、具体的な検討を進めるよう指示を頂いており、経済産業省としても厚生労働省と協力して、具体化を進めていきたいというお話がありました。その際にということで、既に多くの保険者が実施している個人への医療費通知などについては、インセンティブ制度における配点を減らし、更なる取組が必要な生活習慣病リスク保有者の割合の減少、健診の受診率の向上、要介護認定者の割合の改善、高齢者の社会参加の拡大などについては、その成果に基づいてインセンティブ制度でより高く評価していく、そういった改善が必要。
それから、特定健診や特定保健指導の実施など、基本的事項については、目標を大きく下回る場合には、マイナス評価を行うペナルティーを課す。こういった制度の構造的な改革を行うことで、予防・健康づくりに一層ウエイトが掛かる実効的なインセンティブを設計していくことが重要だという御指摘がありました。
麻生財務大臣です。地域医療構想の実現に関し、お話がありました。今年3月末までに一定の具体的対応方針は合意されているけれども、その合意内容は2025年に達成すべき病床数に沿ったものとなっておらず不十分だ。再合意に向けて適切な基準を設定することは重要だと、再合意の具体的な期限の設定、見える化、知事の権限強化など、実効性を高める仕組みが必要、こういった御発言がありました。
続きまして、民間議員からです。医療サービスにおいては、価格メカニズムによる資源配分に限界があるので、政府が強制力を持って調整していくことも必要。ムチだけではなく、補助金というアメもメニューに加えて試していくことを提案したい。
データヘルスについては、平成29年に計画が策定されて、その中で分かりやすい課題認識が整理されていたが、実情は2年前よりも後退しているのではないかと。
今回はレセプトを中心に、全国ネットワークを構築していくということだが、一方で電子カルテの方は標準化から始めるということで、その基金による助成で標準化がしっかり進むのかということをお尋ねしたいという質問がありました。
この質問に対して、厚生労働大臣からは、レセプト情報については今回、法改正されて、レセプトデータの利活用ができるようになったと。電子カルテについては、まず、標準化をすることが大事で、この医療情報化支援基金から150億円を活用して標準化を促していきたいというお話がありました。 それから、別の民間議員ですが、就職氷河期世代の話について、民間の知恵を活用することが重要だと。それによって、今までにない発展が可能となる。是非その方向でお願いしたいというお話。
それからもう1点は、社会保障について。計画の実行の仕組みをどう作っていくかが重要で、その際には、動機付けというところ、それから明確な期限、この2つが重要だというお話がありました。
それから、健康寿命については、アウトカムの指標のセットが重要だというお話がありました。
もう1人、別の民間議員です。前の方が発言された健康寿命のアウトカムの指標に関係する話ですが、客観的指標について、是非、進めてほしいと。現在、主観的な指標というものを厚生労働省は使っているわけだが、これだといわゆる健康に意識の高い県ほど指標が低くなるという問題があるのではないか。厚生労働省の有識者委員会が、この主観的な指標を是としたわけですが、その是とした背景や理由を十分に解明して、主観性よりも客観性が重視されるように見直してほしい。こういった御指摘がありました。
以上が、社会保障に関する1つ目の議題です。
続きまして、「次世代型行政サービスへの改革」について、柳川議員から資料3について説明があり、その後、各議員から意見が出されました。主な御意見を御紹介します。
まず、閣僚から、平井IT政策担当大臣です。柳川議員から御説明いただいた点は重要な御指摘なので、今後の政策に役立てていきたい。その上で、デジタル手続法の成立についての御紹介がありました。御発言としては、デジタル・ガバメントを進める上での課題は、各府省縦割りのため、情報システムの集約や共同化、データの連携、法律や制度の改正といった変化への柔軟な対応が困難であるという点。このため、総理、官房長官の御指示を踏まえて、デジタル手続法に基づいて、政府情報システムの一元化、予算の要求から執行までを通した、一元的なプロジェクト管理を強化する仕組みを構築していくといったお話がありました。そして、情報システム整備計画を、年内を目途に閣議決定するというお話。さらに、情報システムやデータの標準化、連携を円滑に進めるために策定したガイドラインについて、地方公共団体にも活用いただけるよう普及啓発に努める。こういった御発言がありました。
次に、総務大臣です。自治体のデジタル・ガバメントの実現に当たっては、まずは自治体の理解と協力が必要不可欠だということで、総務大臣メールなどの努力をしてるといった話がありました。
マイナンバーカードについて、改正健康保険法を踏まえた健康保険証との一体化のほか、自治体ポイントを利用した消費活性化策などについて、関係大臣と協力しながら、しっかり取り組んでいくといったお話がありました。
それから、自治体システムの標準化について、住民記録システム等を優先して取り組むよう、有識者から提言をされたという御紹介があって、これを踏まえて、自治体の理解と協力を得ながら取り組んでいくというお話がありました。
自治体クラウドの広域化などについては、自治体ごとにシステムの更新時期や規模が異なるなどの課題があるが、取組の見える化や首長への直接要請などによって、クラウドサービスの共同利用が計画的に進むよう取り組んでいくといった話があり、最後に、自治体が保有するデータについて、まずはその個人情報等の活用方策の考え方を年度内に整理していくといった話がありました。
続いて、民間議員からです。これは先ほど御紹介した2年前の報告書の話ですが、平成29年の厚生労働省の計画で指摘されてるとおり、縦割り構造の下でデータが分散していることが問題。これをビッグデータという形で、1つの形で集めるためにはリーダーシップの役割が重要。民間の取組を巻き込んでいくためには、政府の「隗より始めよ」ということが大事だ。経済学の世界ではフォーカルポイントということがある。ここで例示があったのは、東京駅に銀の鈴を作ると、待ち合わせ場所をここだと決めたわけではないけれども、そこに人が集まっていく。渋谷駅も、ハチ公という場所ができれば、誰かが強制したわけではないが、みんながそこを利用していく。そういった形で、何かを先に始める、政府が始めることが大事ではないかといった御紹介がありました。自治体の承認や理解が必要だという点があるが、世界が厳しいリーダーシップ競争をしてる中で、危機感を持って対応すべき。先ほどの話でだが、政府から始めて民間に波及して、ビッグデータが集まっていき、そこに日本のAIなどのテクノロジーを活かしていく。こういったことで活路が開かれるのではないかと、こういった御意見がありました。
別の民間議員です。自治体での情報システムの集約・標準化・共同化というのは切迫した危機感を持ってやるべき。これには市民生活の質的な向上に結び付くというコンセンサスが重要。地域の活性化や復興にもつながり、企業にとっても魅力的な移転先にもなっていく。こういった御指摘です。
その上で、福島の会津若松市や、奈良の橿原市で成功事例があるので、標準化を進め、補助金も活用しながら横展開を進めていくべきだといった御指摘がありました。
もう一人、民間議員です。自治体に誤解があるのではないかという御指摘であり、データの標準化を進めると、各自治体の個別性や個性がなくなってしまうのではないかといった誤解があるのではないかという御指摘でした。
標準化を進めることと、各自治体が個別性を持つということは矛盾しない、この矛盾しないという点をよく説明して自治体の理解を求めるべきだと。
それから、次世代型行政サービス、これは非常に急ぐというお話で、遅れるとそれは大きなマイナス。現状維持で構わないと言っていても、現状維持でいいと思っていれば現状維持すら難しく、できなくなる。スピード感を持って対応することが重要で、この点についても理解を求めるべきだという御指摘がありました。
これらの御発言を受けて、総務大臣からコメントがありました。民間議員の方々から厳しい御意見を頂いた。自治体のこの首長がみんな、この民間議員の方々のような認識であればいいが、現実にはそこまで至っていない。したがって、優良事例の横展開についても、御紹介のあった首長あてのメールでもお伝えしていると。
最近は、地方分権という観点からも、国が何かやり方を押し付けるというのは通じにくいので、こうした先進事例のお知らせや、RPAの共同開発などを進めているということでした。
データ標準化の取組については、それぞれ更新時期が違うので時間が掛かってしまうが、しっかり対応してもらうよう取り組んでいく。
いずれにしても、まずはみんなで共通の認識を持ってもらうことから始めたいといったお話がありました。
以上が2つ目の議題です。最後に、3つ目の議題として、「骨太方針の骨子案」について、資料5について私の方から説明させていただき、その後、各議員から意見が出されました。主な御意見を御紹介いたします。
まず、閣僚として麻生財務大臣から御発言がありました。資料6を使って財政制度等審議会の議論の御紹介でした。
昨年秋に財政制度等審議会で、平成時代の財政について、受益と負担が乖離したといった厳しい総括がなされた。発信力の強化などを図る必要があるという問題意識から、建議に関する意見募集や、大阪での13年ぶりの地方公聴会の開催などの取組が行われてきている。その地方公聴会の中で、特に滋賀県、奈良県、大阪府の知事等から、国民健康保健の府県内の保険料水準の統一や、法定外繰入れの解消等の取組について紹介を頂き、国保改革の加速化を図るための申入書を麻生財務大臣あてと財政制度等審議会あてに受け取ったところ。この受益と負担の見える化を進める三府県の一つの取組には目を見張るものがあり、その主張に耳を傾けるとともに、先ほど説明のあった資料にもあったとおり、これらを優良先進事例として引き続き全国展開させていかなければいけない。
財政制度等審議会においては、6月中旬に建議を取りまとめる予定と承知しているので、本日、御説明した内容を含め、骨太方針にしっかり反映してほしいといった御発言がありました。
これからは民間議員です。Society 5.0について、実現したらどう社会が良くなるのかというのを丁寧に国民に説明していかなければいけない。文章では分かりづらいので、テレビがいいのか、ネットがいいのか、こんな世の中になるというのを、この骨太方針の番外編として作ったらいいのではないかといったお話がありました。
それから、Society 5.0というのは、併せて構造改革というものをしっかり進めることが重要だというお話がありました。
別の民間議員です。Society 5.0になるであろうという予想をしているわけではなく、政府としてSociety 5.0に持っていくといった方針であると理解をしている。ビッグデータに対応できる経済を作るためには、まず政府から始めて、それから民間も付いて行けるようにしていくべき。
それから、大学の潜在力と民間企業の潜在力を結び付ける。それから、企業の中でも長いキャリアよりも適材適所ということを重視していくことも重要。
こうした考え方をもって、自身がSociety 5.0というそのコンセプトについて、肉付けをしていきたいといったな御発言がありました。
もう一人、別の民間議員です。デジタル化を進めていくと地域の活性化につながるということ、地方を元気にしていくものだということをしっかりと盛り込んでもらいたいといったお話がありました。
以上で、議題がそれぞれ3つ終わり、最後に、総理から御発言があったところですが、私からは割愛をしておきたいと思います。私からの説明は以上です。
(以上)